インターンシップ体験談
Internship
学習院大学 文学部 日本語日本文学科(2009年3月卒)
二年前、(株)エリートネットワークのカウンセリングルームに座っていた私を思い出すと、恥ずかしく、いたたまれない、なんとも言えない気分になります。というのも、当時の私は世間知らずも甚だしい、就職活動はおろか社会人の「し」の字も頭に無い大学生だったからです。恐らく、この体験談をお読みになっている皆さんよりも、はるかに低い意識でインターンシップの面接に臨んでいました。
そんな私を、ぐいぐいと引き上げてくれた(株)エリートネットワークでのインターンシップ。就職活動を無事に終え、入社を間近に控えた今、改めて振り返ってみたいと思います。
まずは、私のバックグラウンドについての説明から始めなくてはなりません。私の大学生活、それは非常に偏ったものでした。文学部の中でも日本文学研究専攻ということで、一人で図書館に閉じこもり、本とにらめっこしながら自分の考えをひたすら追求していく日々。そんな学科と同じようなサークルに参加していたのも、大学生活をより閉鎖的にしていました。
そんな大学二年の冬。「パソコンを使って文章を書く」……唯一得意と言えるスキルを活かせるようなアルバイトを探していた時、ふと目に留まったのが(株)エリートネットワークのインターン募集の案内でした。恐れ多いことに、人材業界のことには全く知識を持たず面接に向かったにも拘らず、結果は合格。会社の二本柱の一つであるWEBチームにて、求人情報の編集・入力という業務を手伝わせて頂くこととなりました。
具体的な業務を通して得られたことも多くありますが、ここでは少し違ったポイントを書きたいと思います。
実際に社員の皆さんが働くオフィス、という就業環境。意識していなくとも、オフィスに居る自分というものを実感せずにはいられません。仕事に関することではもちろんですが、「オフィスでの自分の居方」ということについても、手取り足取り教えてくれるマニュアルは存在しません。社員の方への話しかけ方、受け答えの言葉遣い、立ち居振る舞い、挨拶……ちょっとしたコミュニケーションから座る姿勢に至るまで、全てに関して「大学生のアルバイトだから」という常套句で片付けられるものは一つもありませんでした。失敗を重ねながら、「オフィスでの自分らしい在り方」を自分で体得していく。それを自然に行えるようになるのは、仕事と同様、それ以上に難しいことであったように思います。その過程で、よりリアルな自分の未来像というものを把握できたことは、大きな収穫でした。そして同時に、無意識の内に自分を見つめ直せていたようにも思います。
いざ就職活動を始める段階になって、このことは私の中で大きな自信となり、前向きなスタンスを保てる原動力となりました。
就職活動の際、私の剣となり盾となってくれたのはそれだけではありません。 「世の中には多種多様な企業と仕事がある」、ということを本格的な就職活動が始まる前に、知っておくことができたこと。こんなに有利なことはありません。ただでさえ就職活動では情報が溢れ過ぎて、その取捨選択が難しくなるもの。その前から、多くの知識を吸収でき、あらかじめ視野を広げていられたということは、本当にありがたいことだったと実感しています。
また、これはとても個人的なエピソードになってしまうのですが、見えない自分の特性に気がつかせてもらえたことが私にとってはこの上ないプラス要素となりました。インターンを始める前まで、私は「何かを作り出す仕事が向いている」と信じて疑いませんでした。ところが、アルバイト中に社員の方々にかけていただく声に耳を傾けると、「単純な事務作業に案外向いている」ということに気がついたのです。それだけでなく、単純な作業と併せて行うことで、その他の作業の効率も上がっていることにも気がつきました。いち早くそのことを見抜いていた社員の皆さんに驚きつつ、エントリーシートや面接の中では、「器用貧乏」ではなく「器用富豪」として、そんな自分をアピールしました。
とりとめもなく書き散らしてしまいました。 (株)エリートネットワークのインターンにおいて、一体何が私を引き上げてくれたのか。あえてひとつ挙げるとすれば、それはやはり「人」です。 実はこのインターンを始める以前にも、ある大きなオフィスでアルバイトをしていたのですが、もしそのアルバイトを今でも続けていたら、私はきっと、大学生という生暖かい地面にずぶずぶと埋まったままだったと思います。私が変わることが出来たのは、(株)エリートネットワークの「人」に触れることができたからです。 多忙なスケジュールをこなしていらっしゃるにも関わらず、いつも笑顔で声を掛けて下さる松井さん。どんな些細なことでも真摯に話を聞き、的確なアドバイスを下さる社員の皆さん。モチベーションの非常に高いインターンシップ生の皆さん……出会う人・関わる人によって、人間というのはこんなにも変われるものなのだということを、改めて感じます。こんなに素敵な方々が盛り立てる(株)エリートネットワークだから、転職なさる皆様も華麗な飛躍を遂げていらっしゃるのだと、遅ればせながら気がつきました。
幸運にも、私は(株)エリートネットワークにインターン生として関わることができました。そしてここから、社会人への第一歩を踏み出すことができそうです。多くの方の手を借りて、ようやく地中から頭ひとつ出すことができた自分を、また埋もれさせたり錆びさせたりすることなく、少しずつ磨いていきたい。そんな心境です。 この体験談を読んでいる二年前の私と同じような方の背中を、少しでも押すことが出来ていれば幸いです。そして、その方が(株)エリートネットワークの門を叩いてくれることを願っています。