プレスリリース&パプリシティー

B-ing 2007年 6月13日号

7業界の人事とコンサルタントが証言
30歳 [採用×不採用]の境界線

B-ing2007年6月13日号

【金融・保険】
関連業種からの転職も可能。
30代では即戦力が求められる

(株)エリートネットワーク
カウンセリング事業部
能登谷 実穂 氏


■業界動向は?

不良債権処理が終わった一昨年から、都市銀行が大規模な中途採用を開始。これによって金融業界全体で人材の流動化が促進され、保険、証券、資産運用会社でも積極的な中途採用が行われました。この2年で数的にはほぼ充足したものの、即戦力層は依然、人材が不足。今年12月からの生命保険の銀行窓口販売全面解禁に向けて、再び採用活動が活発化しています。

■「採用される30代、採用されない30代」の境界線は?

金融業界全体で、即戦力となる30代の経験者は、のどから手がでるほど欲しい状況です。第2新卒は昨年までにおおむね採用できたものの、30代前半は企業が新卒採用を手控えた時期に社会に出たため、人材の絶対数そのものが少なく、各社で取り合いになっているのです。そのため、現在の経験を生かせる業界内転職なら、即戦力採用だけに実績が重視されますが、かなりの売り手市場と考えていいでしょう。また証券や保険から銀行、銀行から投資顧問会社など、関連業種への転職も十分可能性があります。応募の際は業界動向と企業の状況を把握し、自身のキャリアを整理したうえで、今までの経験をどう生かせるか、これから何を学びたいかがきちんと語れることが大事です。ファンドマネジャー、アナリスト、アクチュアリーなどの金融系専門職は完全な経験者採用。営業からすぐに転身するのは困難ですが、企業、個人ともに資産運用ニーズが高まる現在では、専門知識を学ぼうという意欲と英語力があればアシスタント職として採用されるケースもあります。いずれにしても、グローバルにビジネス展開する金融業界では、英語の必要性はますます高まります。キャリアアップを目指すなら、英語力を身に付けておくべきでしょう。


【広告・コンテンツ・モバイル】
技術を理解したうえで企画立案し、
収益につなげられるかが問われる

(株)エリートネットワーク
カウンセリング事業部
安藤 俊一 氏


■業界動向は?

2年ほど前までは主流だった着メロなどの課金ビジネスに陰りが見え、SNSも含めたユーザー向け無料サイトが伸びています。携帯電話の急速な技術革新で、ネット広告の市場規模が拡大の一途をたどる中、各社とも競合に差をつけるべく、Web2.0時代の新しいサービス、企画、事業を立案する人材を採用しようと躍起になっています。

■「採用される30代、採用されない30代」の境界線は?

かつては経験者が少なかったこの業界も、ネットの普及、iモード誕生から約10年が経過し、経験豊富な人材が増えてきました。それに伴い、企業が求める人材の条件も高度化しています。新卒でモバイル、コンテンツ系企業に就職して経験を積んだ20代が転職市場に出てきたことで、成長業界とはいえ、30代の未経験者がこの業界に入るのは難しいでしょう。経験者ということでいうと、Webや携帯コンテンツのディレクター、プロデューサーなどは、単に面白い企画が立てられるだけでなく、それぞれの分野の技術に明るい人が採用される傾向にあります。技術者とコミュニケーションができ、技術を企画やサービスに生かして競合会社との差別化や収益に結び付けられる人が求められているのです。また手掛けていたサイトやコンテンツの分野、規模も重要です。若い人材が多い業界だけに、プロジェクトメンバーを束ねるマネジメント経験は、30代前半では必須。この業界でやっていくと決めたら、自分がどのレベル、立場で仕事ができているかは常に確認すべき。技術進歩が著しく、求められるスキルも日々変化する業界です。新しい技術、サービスに敏感になり、必要な知識を習得する努力が欠かせません。


【不動産および関連業界】
経験年数が少なくても、30代以降の
キャリアパスが展開できる業界

(株)エリートネットワーク
カウンセリング事業部
横関 綾子 氏


■業界動向は?

好景気が続く不動産業界ですが、今後は金利上昇も予想され、企業の選別はさらに進む可能性があります。バブルを警戒してか、企業が取得する物件や中途採用に慎重になる兆しも。優良物件を手掛ける勝ち組企業では、アセットマネジャー、プロパティーマネジャー、ファンド会計、仕入れを中心にニーズがありますが、いずれも経験者中心の即戦力採用となります。

■「採用される30代、採用されない30代」の境界線は?

「不動産バブル」を警戒してか、採用に関してもプロを求める傾向があります。経験豊富な30代の人材ニーズは少なくありませんが、例えば営業なら、「商業系・オフィス物件を扱っていた」「首都圏を担当していた」などの要件まで満たしていることが前提。一方で、今の30代前半が就職活動をしていたころ、不動産業界はバブル崩壊後のリストラに追われ、新卒採用を手控えていたことで、不動産業界で長く経験を積んだ30代が人材市場に少ないという状況があります。そのため、経験年数そのものはあまり問われず、3年程度の経験でも、それをベースに30代では「こんな仕事を手掛けたい」などビジョンが明確で、仕事の幅を広げたいという考えのある人は採用される可能性があります。「どれだけ現場に足を運んで汗をかいたか」で知識の幅や深さ、相場観が身につく業界です。営業職からアセットマネジャーなどの専門職を目指す場合、景気のいい今なら30代でも十分チャンスはあります。いきなりの転身は無理ですが、まずは門戸が広く人材ニーズも豊富なプロパティーマネジャーの経験を積んで、1,2年後にアセットマネジャーになるといったキャリアパスを目指すのがいいでしょう。

職業紹介優良事業者認定マーク
当社は、全国に約28,000事業所ある人材紹介会社の中で、厚生労働省が審査し、 わずか40社しか選ばれない「職業紹介優良事業者」に認定されています。
※平成26年(第一回認定):全国で27社のみ、平成30年:全国で43社のみ(第二回認定)、令和2年:全国で39社のみ(第三回認定)、令和5年:全国で40社のみ(第四回認定)
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