とらばーゆ 2002年 1月2日号
第1特集
B子さんの悩み
イギリスに留学して英語とインテリアを学んだものの、今の仕事は英語の読み書きが中心。英語も活かしたいし、大好きなインテリアにも興味がある。両方希望をかなえようとすると、実務経験がなくて転職が難しいみたい。どんな仕事なら満足できるんだろう・・・。
B子さんの職務経歴
93年 |
化粧品の販売会社に入社 外国人顧客の多い店舗で、 接客に携わる 販売促進、商品ディスプレー、 伝票の整理、売り上げ勘定書、 報告書の作成などを担当 |
95年 | 在庫管理や業者への商品発注 新入社員の教育なども担当 |
98年 |
留学準備のために退職 イギリスに留学し、語学と インテリアを学ぶ |
2000年 | イギリスの短期大学を卒業し 帰国 |
2001年 |
ITベンチャーに入社、現在
在職中 海外企業の調査担当 |
・ROFILE
国内の短大英文科を卒業。卒業時に就職か留学か迷いつつ、外国人の接客も多い化粧品販売会社に入社。その後、やはり留学を実現したいとイギリスへ。短大で2年間英語とインテリアを学ぶ。帰国し、ITベンチャーに入社。TOEIC750点。
今沢さん(以下 今):今は、仕事についてどのように考えているんですか?
B子さん(以下 B):転職しようか、どうしようか迷っているところです。今の仕事がどうも合わないような気がしているんです。
今:どのあたりが希望と合わないんですか?
B:英語が使えると思って入社しましたが、海外のWeb系企業についてインターネットを通じて調査する仕事をしていて、読むことがほとんどなんです。せっかくならもっと英語でコミュニケーションを取りたい。それに、どうもWebという分野が、私には合わないような気がするんです。
今:そもそもどうしてその会社に入社したんですか?
B:実は、インテリアにすごく興味があって、それでイギリスでもインテリアを勉強したんですが、帰国してみたら実務経験がないから難しいといわれたんです。それに英語も活かしたくて、両方実現する道を模索したけどダメ。それで英語を活かせる会社ということで、選んだのが今の会社です。ITの知識も増えたらいいなと、そのときは思ったんですが。
今:新卒のときに接客の仕事を選んだのはなぜですか?
B:大学時代のアルバイトの体験などから、人と接する仕事は向いていると思っていました。
今:インテリアへの興味はいつぐらいから?
B:短大の頃だと思います。カフェなど素敵なインテリアに囲まれて過ごす時間が好きで、コーディネートして誰かに喜んでもらえたら、と思うようになりました。
今:現在の仕事はどうしても辞めたいんですか?
B:それも迷っています。私がWebやITに詳しくないことで、とても時間がかかって迷惑をかけているのでは、という思いがあるんです。もっと知識が増やせたら仕事も楽しくなるかもしれないと思うこともあります。
今:将来的な中長期プランはありますか?
B:やはり、結婚しても続けられる仕事を持ちたいと思っています。
今:B子さんの場合、留学や転職など、きちんと行動はしています。そこは評価できるんですが、どうも「決める」ということができないのが問題のような気がするんです。英語を学んできたけど、インテリアも捨てがたい、ITもちょっとやってみたかったなど、迷いが多い。市場環境も厳しい状況ですから、どうしても譲れない何かを決めて、それを優先させるべきです。好きなことで食べていくのはとても厳しい。活動してわかったと思いますが、インテリア業界もやっぱり経験者を求めている。だったらインテリアは趣味と割り切って、転職は英語に照準を絞ってご自身の経験のある仕事から選ぶようにすれば、確実に希望の仕事はあると思いますよ。
B:英語力が足りなくはないですか?
今:確かに、通訳や秘書など、英語の専門職として扱われるような仕事では、少し足りないです。しかし、外国の企業と取引を始めたばかりの日本企業や、外国人顧客が多いショップなどでは、必ず重宝されると思いますよ。ほかの人が持っていないスキルを持っていれば、相対的に面接では光るものです。
カウンセリングをしてくれたのは・・・
(株)エリートネットワーク
今沢雄一郎さん
◆ROFILE◆
98年正社員専門の人材紹介会社である同社に入社。転職希望者とのカウンセリング、クライアント企業の求人ニーズのヒアリングを1人で担当するスタイルで、転職者に満足度の高い職業紹介の実現を目指している。(https://www.elite-network.co.jp/)