アクチュアリーとは、確率・統計などの手法を用いて不確定な事象を扱う数理のプロフェッショナルのことで、金融業界において、保険や年金といった分野で数理業務を行う専門職のことをいいます。
アクチュアリーは、生命保険会社、損害保険会社、信託銀行、官公庁などにおいて、保険や年金の料率計算、決算などにかかわる保険数理・年金数理業務をはじめ、商品開発、リスク管理分析、長期計画の策定などの分野に関わります。昨今では、コンサルティング会社や監査法人、再保険会社などでも活躍しており、保険や年金の分野だけではなく、企業の資産運用・評価、デリバティブ商品のプライシング、市場リスク、信用リスクなど、様々な不確定リスクの測定を扱う場面も増えています。
【アクチュアリーに必要なスキルは?】
中途採用市場においては、多くの場合、日本アクチュアリー会の「正会員」または「準会員」であることが求められます。
日本アクチュアリー回が毎年実施している資格試験の基礎科目5教科全てに合格して「準会員」となり、「正会員」になるには、その上で更に専門科目試験にパスしプロフェッショナリズム研修を受講することが必要です。
高度な数学の知識・能力が求められる非常に難易度の高いものであるため、大学で数学や統計学を専攻した人の割合が高く、また、正会員になるまで、最短でも2年かかるため、保険会社等でアクチュアリー業務に携りながら試験勉強をされている方がほとんどです。
しかし、企業によっては、アクチュアリー試験科目を1科目以上合格されている方(アクチュアリー会研究会員)をジュニアスタッフとして採用したり、資格がなくても実際に保険会社等で実務経験があり業務に精通している方を採用したりするケースもあります。
また、日系企業においても英語力が求められることが多くなっています。