ディーゼルエンジンとは、内燃機関のひとつで、ピストンによって圧縮されて高温になったシリンダー内の空気に燃料を直接噴射し、その圧力で自然発火させる仕組みとなっています。燃料としては、主に重油、軽油が用いられます。
ディーゼル機関とも呼ばれ、ドイツの技術者ルドルフ・ディーゼルが発明した内燃機関であるため、ディーゼルエンジンと名づけられました。
ディーゼルエンジンは内燃機関の中でも特に熱効率に優れ、低精製の燃料でも使用できるため燃費が安く、また酸素消費量や二酸化炭素排出量が少ない、といった特徴があります。その一方で、燃焼機構が自然発火のために不完全燃焼を起こしやすく、窒素酸化物や粒子状物質(黒煙)などの環境汚染物質を多く排出します。
また重油・軽油の他にも、様々な種類の液体燃料が使用可能で汎用性が高いのも特徴のひとつで、小型高速機関から巨大な船舶用低速機関まで様々な種類のディーゼルエンジンが存在します。
近年では、燃料に植物性油や家庭の廃油を混合し、汚染物質の排出を削減するバイオディーゼルの開発が進んでいます。