水素ステーションとは、燃料電池自動車に燃料となる高純度の水素を供給する設備のことです。高圧の水素を扱う ことから高い安全性が要求されており、「水素を漏らさない」「万が一、水素が漏れても溜まらないようにする、もしくは早期に検知し、拡大を防ぐ」「漏れた水素に火が付かないようにする」「万が一、火災等が起こっても周囲に影響を及ぼさない又は影響を軽減する」という基本的な考え方で構築・運用されています。
水素ステーションには、工場で製造した水素を輸送するオフサイト型と、水素ステーション内で原料となる灯油、LPG、天然ガスなどを改質して水素を製造するオン サイト型があります。特長については以下の通りです。
●オフサイト型 :他の場所で製造した水素をステーションまで運んできて水素タンクに貯蔵しておき、そこから直接燃料電池自動車に充填するため、水素ガスの原料を改質する必要がなく、システムの立ち上げが早いことが特長です。
●オンサイト型 :水素ステーションに天然ガス(NG)、LPガス、メタノール、GTL、脱硫ガソリン、ナフサ、水などの燃料を貯蔵しておき、ステーションで改質して水素を取り出しながら燃料電池車に供給するシステムです。既存の燃料を使えるため貯蔵が容易であることが特長ですが、システムの立ち上げに時間がかかるのが短所でもあります。