in vitroとは、「試験管内で」という意味で、試験管や培養器などの中で、ヒトや動物など生物体から抽出した組織を用いて、生体の体内と同様の環境を人工的に作り、薬物の作用を調べる試験のことをいいます。
in vitro試験の場合は、各種の実験条件が人為的にコントロールされた環境にあり、未知の条件がほとんどなく、また、動物個体を使った試験のように薬物の吸収・蓄積・排泄が考慮されないため、比較的短時間で多くの作用について調べるのに適しているとされています。
一方、実験動物を用いて生体の体内で薬物の反応を見ることを、in vivo(イン・ビボ)といいます。in vivoとin vitroとの区別は研究分野によって異なる場合があります。
in vitroでの結果が必ずしもin vivoでの結果と一致するわけではなく、それぞれの試験のデータは相互補完的なものとなります。