SAP(Super Absorbent Polymer:略してSAP)とは、吸水性の高い樹脂を利用し、水分を吸収・保持するための薬剤。別名、高分子系吸水材、吸水性樹脂とも呼ばれます。主な成分としてポリアクリル酸塩(白色~淡黄色の無臭の粉末)などがあります。
高分子吸水材の最大の特長は吸水性と保水性です。脱脂綿やティッシュ、パルプなどの吸水量が、自重の10~20倍程度なのに対して、高分子吸水材の場合は、純水で自重の200~1000倍、尿の場合でも30~70倍と、極めて高い吸水能力を保有。また、高分子吸水材は、一度吸水した水分は、外から多少の圧力がかかってもほとんど放出しないなど、高い保水力も併せ持っています。 高分子吸収剤は、主に紙おむつなどに利用されており、また、その高い水分保持能力から、砂漠の緑化事業において植物に水分を逃さず与える保水成分としての利用も進んでいます。