ナース・プラクティショナー(NP)とは、医師の指示を受けずに自ら診察や検査、投薬、薬の処方ができる上級看護師のことを指します。臨床医と看護師の中間職と位置づけられ、『特定看護師』とも呼ばれます。
米国では40年以上も前から制度化されており、自らの判断で責任を持って処方箋記載を含む医療的処置(診断および治療)を行い、プライマリケアを提供しています。
近年においては、オーストラリア、イギリス、カナダなどの国々がナース・プラクティショナー制度を取り入れています。
日本の医師法では、医師・歯科医師以外が診断や薬剤の処方などを行うことを認めていないため、現状ではナース・プラクティショナーに相当する職種は存在しません。
しかし、日本でも医療・保健を取り巻く環境が急速に変化しつつあるため、高度且つ専門的な知識・技術を習得した看護師を積極的に活用していくことが望ましいと考えられています。そのため現在では、ナース・プラクティショナーの実現・制度化に向けて様々な取り組みが行われています。