PWRとは、軽水炉の一種であり、日本語では加圧水型原子炉のことを指します。現在世界で最も多く稼働している発電用原子炉であり、もともとは原子力潜水艦用の原子炉として用いられてきた技術です。
PWRでは、原子炉内の水(一次冷却材)が沸騰しないよう約160気圧に加圧されており、濃縮ウラン燃料から発生する熱エネルギーによって約320 度の高温水に変化します。この高温水を蒸気発生器に通して、二次冷却材の軽水を沸騰させ高温・高圧の蒸気を作ってタービンを回して発電します。
PWRを製造・販売する企業としては、三菱重工、米ウェスチングハウス(WH社)、仏アレバなどが有名ですが、2006年に東芝がWH社を買収したことにより、沸騰水型原子炉(BWR)主要企業である同社が、PWRの分野で(東芝・WH連合として)世界トップシェアとなり、PWR/BWRの枠を超えた業界再編が進んでいます。