SPCとは日本語で特定目的会社と訳され、金融機関や事業法人が保有する資産を証券化して資金調達することを目的として設立する法人のことです。法人と言っても、企業本体の資産を保有する受け皿として機能するだけであり、その実体はペーパーカンパニーです。多くの場合、バミューダやケイマンといった、税制上優遇措置を受けられる地域で設立されます。
SPCが設立される場合の多くは、企業が自社で保有する資産を担保に、債券を発行して資金調達をするときです。
企業はSPCを設立することによって、保有する資産をSPCに譲渡して企業本体から独立させることで、企業ではなく資産そのものの信用力をもとに資金調達がでます。これにより、企業にとっては、保有資産を圧縮し、財務体質を強化できるといったメリットがあります。