現在のユニバーサル・スタジオ・ジャパン®では、マーケティング主導の組織体制をしき、まず消費者のニーズがどこにあるかしっかり捉え、それを満たすために徹底的に考えた世界最高のアトラクションやイベントをお届けしています。
おかげさまで、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン®の入場者数は2010年度から上昇に転じ、2015年度には1,390万人という記録を叩き出すことができました。これは全世界のテーマパークで第4位となる快挙でもあります。
2011年度以降パークの業績は毎年躍進を続けています。2014年7月の「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリーポッター™」のオープンはそれをさらに加速させましたが、現在の素晴らしい状況はハリーポッター™の大成功のみで成し遂げられたものではありません。
消費者インサイトに基づいたマーケティングによる、エリアのリニューアルや新アトラクションの開発、また年間を通じたシーズナル・イベントの拡充に力を注いでいます。いつ訪れても新鮮で最高に楽しい多様なパーク体験ができる、そんな魅力のあるパークづくりにこだわった結果、多くのゲストにお越し頂いていると自負しています。
例えば2012年には、家族みんなで一日中楽しめるファミリーエリア 「ユニバーサル・ワンダーランド」 をオープンし、2013年には、既存のコースターを後ろ向きに走行させる驚きのアトラクション 「ハリウッド・ドリーム・ザ・ライド~バックドロップ~」 を導入しました。
季節のイベントについても、ケタ違いのスケールで展開する夏の“水かけ祭り”、多くのホラー・コンテンツが集結し、パークがゾンビで埋め尽くされる秋の人気イベント「ハロウィーン・ホラー・ナイト」、冬には世界最高のクリスマス・ライブショー、そして冬から春にかけての人気イベント「ユニバーサル・クールジャパン」ほか、年間を通じて非常に多くのイベントやショーを開催しています。
ユニバーサル・スタジオ・ジャパン®は、2012年から「世界最高を、お届けしたい。」をテーマにブランドキャンペーンを打ち出し、映画のみならず、幅広いジャンルから「世界最高のエンターテイメント」を集めた “セレクトショップ” のようなテーマパークを目指しています。
時として多様なライセンサーとの粘り強い交渉が必要となるケースもあります。しかし、一人ひとりの従業員はむしろこれを楽しみ、モチベーション高く取り組んでいると感じています。
当社は、多くのライセンサーと交渉し、新作映画だけでなく、その他の分野のエンターテイメントについても積極的に導入する方針を採ってきました。人気ゲームやアニメの世界観をリアルに実現する、期間限定のアトラクションなどがこれに該当します。
これは、私たちが見つめているのは、あくまでパークを訪れるゲストなのだということを意味しています。
先程お話ししたように、消費者がパークに求めている体験や感情を徹底的なリサーチによって導き出し、多くの関係者を巻き込んで形にすることこそ、私たちユー・エス・ジェイらしいビジネスなのです。
ゲストがユニバーサル・スタジオ・ジャパン®に求めている体験を一つひとつ最高のクオリティで具現化していくことが、テーマパークビジネスの醍醐味であり、我々の強みだと思っています。
テーマパークでは、自分たちが手がけたアトラクションやサービスがどのように受け止められているのか、数多くのゲストの顔を直接見て日々感じ取ることができます。
パークおよびオフィス勤務の従業員ともに、物理的にゲストとの距離が近いことが、大きなやりがいにつながっています。テーマパークは一つの街のような機能を持っているため、非常に幅広い職種、幅広い年齢層の従業員が集まっています。それぞれの持ち味を生かして業務に携わるという実に特徴的な環境も、様々な刺激を感じながら働ける要因だと思います。
集客のカギを握るマーケティング本部には、市場調査やパーク内のエンターテイメントの企画・宣伝・広報・WEB、クリエイティブ、営業、共同マーケティング活動を担う部署もあります。オペレーション本部には、アトラクションやショーの運営を担うオペレーション部、パーク内のレストランおよびショップを運営するフードサービス部やマーチャンダイズ部、アトラクションの建設や保守を担う技術部があります。
それらを支え最新鋭の経営管理技術をもったファイナンス・インフォメーションシステム本部や人事・総務本部までもが一丸となり、「世界最高を届ける」という目的に向かって取り組んでいます。このような環境で、日々消費者の顔を見ながら働けるのは、人材の能力向上の観点からもなかなか得難い経験であると思っています。
一人ひとりの従業員が“バットを振り”、失敗を恐れずにチャレンジすることで、まずは身近なゲストを笑顔にしていくことができます。さらに、地域経済、さらには日本経済にも貢献するほどの活躍も夢ではないのが、アジアのエンターテイメント業界のリーディング・カンパニーを目指している当社ならでは。大きな影響力を持って働きたい方には、特に魅力的な職場だと言えます。
ただやみくもにバットを振ることを推進しているのではなく、ヒットを打つ確率を高めるために、当社では「Universal Academy(ユニバーサル・アカデミー)」という教育制度を設けています。各ポジションによって変わる細かなニーズにマッチした研修はもちろんのこと、バットを振るために必要となるベーシックな「USJマインド」を醸成する研修、リーダーシップを発揮するために必要な基礎スキルの習得、ロジカル・シンキングやコミュニケーション能力の向上など、多種多様な研修を誰でも受講できる環境が整っています。他にも、スムーズな業務遂行に欠かせない語学やPCスキルの資格取得のサポートなども充実しており、“学びたいときに学べる”様々な講座を提供しています。
また、CMO (チーフ・マーケティング・オフィサー) の森岡が講師を務める社内向けの「マーケティング講座」 には、基本的に全部門の従業員が参加できます。戦略的な考え方についての基本講座を受講し、実際に企画を立案していくワークショップにも取り組みます。年4回ほどのこの講座を通じて、マーケティング部門以外の中途採用者も当社でのビジネスに役立つマーケティング理論に沿った思考方法を身に付けています。
一方で、当社では人材の評価・育成システムとして、MBO (目標管理)制度を取り入れています。 従業員それぞれの立てた目標に対して、上司が面談を通じ適宜フィードバックし、期末にパフォーマンスの評価を実施しています。そのため、従業員は自身の実力を客観的に把握することができ、その分成長する機会が格段に多い職場であると言えます。
最後に、当社が重要視している「Swing the bat!」というスローガンを体現し、その行動を推進することを目的に、四半期に一度「Swing the bat! Award」と題し従業員を表彰しています。
リスクをとり、日々の業務やゲスト満足度などのあらゆる面で大きな変化を生み出した社員やチームを、自薦および他薦により、各本部で選考および表彰をします。
リスクを取ってチャレンジするという行動を讃えることで、全社員に「いつでもバットを振っていいんだ」という意識を持ってもらい、挑戦しやすい風土を作っていきたいと考えています。
当社の従業員数はここ10年ほど大きく変わることなく約800名強で推移してきました。しかし、2015年度のパーク入場者数が1,390万人を超え、ここからさらに拡大成長していくために必要な人材を得るため、現在様々なポジションにて増員を行っています。
部門および職種によって必要となる業務スキルは異なりますが、共通して求めているのは、何よりも “Swing the bat!” という行動特性。リーダーシップを持って自発的に行動を起こし、目標の達成に向けてやり抜く姿勢のことです。
面接の際には、直近で最もチャレンジングだった取り組みや、周囲の人たちを巻き込んで達成したプロジェクト、会社の業績への貢献などの具体的なエピソードをお聞きしています。一つひとつ掘り下げてお聞きしていくことで、その方が起点になって“どのような新しい試みにチャレンジしたのか”を知りたいと思っています。若手に限らず、課長であれ、部長であれ、USJ はあくまで自分から 「バットを振る」 ことを求める職場です。
部門や職種によって若干の違いはありますが、物怖じせずに社外の関係者とも交渉を重ねていくコミュニケーション能力が求められる一方で、社内の関連部門を横断してプロジェクトを形にしていくため、協調性を持って多くの人と関わるスタンスも重要になります。そのため、周囲の人と協力しながらプロジェクトを進めた経験は、基本的な能力としてとても重視しています。
巨大な複合施設であるテーマパークづくりは、街づくりにも共通する要素があり、非常に幅広い分野の経験を生かせるビジネスです。
業界を問わず、多種多様なプロダクトやサービスのマーケティングに携わった経験が応用できることは言うまでもありません。デジタル・マーケティングのプロフェッショナルがパークのプロモーションにやりがいを見出している例もあれば、海外で橋梁などを造っていた建設エンジニアが、パーク内で映画の世界観を再現した巨大なアトラクションの建設に手腕を発揮している例もあります。フードサービスや物販領域の経験を生かして、ユー・エス・ジェイならではの魅力あるサービス創出を企画から担っている方も多いです。
一方で、外資系企業であることから、海外の親会社の意向が強く、最適な解を求めて自由な議論を尽くせないのでは、と懸念される応募者とお会いすることもあります。
親会社とユー・エス・ジェイ は同じ目的に向かっている同士。業務の中で自分たちの意に反して押さえつけられるような息苦しさを感じたことはありません。むしろ親会社のバックアップのお陰で機動的で大型の投資が可能となり、テーマパーク事業を進めやすい環境を得たと感じています。
現在、開業15周年のユニバーサル・スタジオ・ジャパン®が掲げるキャッチフレーズは、 『RE-BOOOOOOOORN(リ・ボーン)! さぁ、やり過ぎよう、生き返ろう。』 。ゲストには、パークでのワクワクドキドキの感動を通じて、脳も細胞も活性し、生き返る、若返るような、他にはないここだけの特別な体験をお届けしていきます。また、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン®は、日本を代表するテーマパークとして、これからさらに新たな魅力を追求し、大きな変化を求められる段階を迎えています。これから訪れるさらなるパークの飛躍に向けて、一緒にチャレンジし盛り上げてくださる多くの方々との出会いを楽しみにしています。