東京建物株式会社は、旧安田財閥の流れをくむ東証一部上場企業で、明治29年(1896年)に設立され、日本で最も長い歴史を持つ総合不動産会社です。
東京建物のような総合デベロッパーが不動産ファンド事業を手掛けるようになった背景には、自社保有・開発物件のオフバランス化(当該物件に継続的に関与しながらも実質的に売却することで会計上は貸借対照表から外す)という目的がありました。自社で開発する不動産物件について金融機関からの借入だけに頼っていたら、自社の借入比率が上昇しバランスシートが悪化し、いずれ資金調達が難しくなり成長の制約要因となります。これに対して不動産物件を証券化して多くの機関投資家に投資してもらえば、自社のバランスシートを増やさずに新規物件に投資・開発できるメリットが生まれます。
これらの投資家は物件売却先の候補にもなるため、例えば自社開発の物件を売却することでデベロッパーとして資産回転率を高めることができます。また、第三者が手掛けた物件を取得するに際して証券化スキームを活用する場合には、建物の維持管理などのプロパティマネジメント事業を拡大するチャンスも得られ、+αの収益創造が期待できます。
日本の不動産証券化の黎明期である1990年代後半から、東京建物は積極的に不動産ファンド事業に取り組みました。1998年には資産流動化法の前身となるSPC法の第一号案件を登録し、業界で大きな話題になりました。当時、東京建物の社長であった南 敬介が「自分たちは不動産証券化のフロンティアを切り拓くべきであり、日本における第一号案件を手掛けなければならない」という強い意思のもとに新事業へのチャレンジを推進したそうです。
現在、東京建物グループが推進するファンド事業は、2つのビジネスプラットフォームを持っています。一つは証券取引所に上場するJ-REITの日本プライムリアルティ投資法人と、その運用会社である株式会社東京リアルティ・インベストメント・マネジメント(略称:TRIM)。もう一つが、機関投資家を対象に私募ファンドを運用する弊社です。グループ戦略として、広く一般投資家も投資できる公募リート事業と、機関投資家のニーズに応える私募ファンド事業をバランス良く両輪で展開しています。
公募リートを運用するTRIMには、筆頭株主である東京建物のほかに、総合不動産会社、ゼネコン、保険会社の資本参加があります。これに対して私募ファンドを扱う弊社は、東京建物100%出資の戦略子会社として2007年に設立されました。前身となるビル管理会社・共同ビル管理株式会社の社名を変更し、事業内容を不動産ファンド事業に変え、東京建物のグループ戦略に沿った事業展開が可能となりました。
不動産ファンド事業をシンプルに定義すると、複数の不動産物件を証券化して金融商品として組成し、これに第三者の投資家の資金を集めて運用することで、投資家が期待するリターンを還元するビジネスということになります。ここでいう投資家には、日本や世界の政府系ファンド、年金基金、国内金融機関、保険会社、ノンバンクなど、巨額の資金を運用するニーズを持つ機関投資家が含まれます。
当初は主に東京建物が投資していた案件を移管して運用していましたが、その後、国内外の機関投資家から資金を集め、条件に合った不動産物件や不動産信託受益権に投資する「資産流動化型」の私募ファンド事業を拡大してきました。
当社の私募ファンドは、中期的にミドルリターンが享受できる期間限定の不動産投資商品です。ファンド規模は50億円から数百億円で、特定の機関投資家のニーズに合わせて一定期間(5年~7年)運用し、投資期間の終了時には投資物件を売却するか、投資期間を延長することになります。
私募ファンドに投資する機関投資家の中には、より長期で分散した商品に投資したいという意向や、公募リートのように期間の定めなく投資できる商品が欲しいとの声もありました。
特にリーマンショック後には公募リート市場が一時的に機能しなくなり、より安定的な投資商品を大口の機関投資家にご提供しようという気運も高まりました。私たち投資顧問会社も長期間にわたって安定的な収益を得られるビジネス基盤があったほうが経営上プラスになります。そこで2010年に国内に私募リート市場が誕生したことを受け、投資顧問会社としての事業領域拡大を目指し、2015年に私募リート事業を立ち上げました。
私募リート事業は、個別物件の規模を10億円から数十億円とした、「初めに資金ありき」の「資産運用型」証券化スキームで、機関投資家から資金を集めてプールし、その資金を不動産物件や不動産信託受益権に投資します。運用期間の定めはなく、適宜資産の買い増しや入れ替えを実施しながら資産が生み出すキャッシュフローを投資家に分配していく資産運用型商品で、平均4%程度の利回りを目指しています。
現在、弊社の事業プラットフォームは、資産流動化型の私募ファンド事業と資産運用型の私募リート事業で成り立っています。
私募ファンドは都心のSクラスのオフィスビル、商業施設、首都圏の賃貸住宅がポートフォリオの中心で、私募リートは首都圏のみならず地方の物件にも投資し、幅広い不動産物件に対応することでリスク分散を図っています。両事業を合算した受託残高は7,000億円近くの規模にまで拡大しており、競合である大手総合不動産グループの投資顧問会社の事業規模と比肩するプレゼンスを示しています。
不動産ファンド業界では、不動産デベロッパー系、金融系、商社系、外資系、独立系など様々な業態のプレーヤーが競合しています。中でも私たち不動産デベロッパー系の投資顧問会社は、物件の供給力、不動産のソリューション提供力という点で機関投資家からの期待が高く、実績において業界を質的にも量的にも牽引しています。
弊社は親会社である東京建物の信用力、「大手町タワー」や「東京スクエアガーデン」、「中野セントラルパーク」などに象徴されるランドマーク的な大型物件の開発力、プロパティマネジメントなど不動産に関連したソリューション提供力を背景に成長してきました。東京建物の開発力を背景に、投資家からは魅力ある投資物件の積み上げを期待いただいております。また、将来的に市況が下方に振れたとしても、東京建物グループ各社の専門的なソリューションが期待できるため、投資不動産物件の資産価値を維持・向上させる上で、不動産デベロッパー系不動産投資顧問会社ならではの優位性があります。
これに加えて、東京建物のグループ力を最大限に活用しながら、投資家のご要望にきめ細かく対応するために多様な規模の外部物件の発掘に注力しています。具体的には、東京建物の開発物件だけに偏ることなく、投資家の視点に立って新規不動産物件を外部から積極的にソーシングする戦略をとっています。
また、機関投資家の理解を得やすい価格で不動産物件を取得してきたことにも評価をいただいています。
不動産ファンド市場は現在、公募リート・私募リートで約22兆円、その他私募ファンド市場で約17兆円の資産規模があり、リートマーケットでは今後30兆円までの拡大を展望しています。その中で、弊社はミドルリスクで長期安定的なリターンを志向するコアの投資家に対して、主に首都圏(一部は政令地方都市)の付加価値の高いオフィス・商業施設・レジデンスを中心とした投資ポートフォリオを提供し、長期安定型の投資スタイルを基本にファンドを運用しています。
今後もこのビジネスモデルを継続すると共に、投資家層、エリア、投資する不動産の種類、投資スタイルを細かく見直し、従来のビジネスモデル以外の組み合わせにも戦略的にチャレンジしていくことで、新たなビジネス機会の創出が可能になると考えています。
その一方で、グループの総合力を活かしたビジネス領域の拡大にも取り組んでいます。東京建物グループ各社では、物流事業・ホテル事業・海外事業・シニア事業・保育事業を始めとする新規事業を積極的に推進しています。これらの事業展開に伴う不動産開発は、これまで弊社で取り扱ったことのないエリア、投資不動産の種類、投資スタイルの拡大につながります。これらの新しい投資機会が投資家の運用ニーズに合致すれば、弊社のビジネス機会も着実に拡大していくと考えています。
不動産ファンド事業は、不動産投資物件の取得、ファンド組成、不動産の運用という大きく3つのプロセスで成り立っています。
新規取得案件については、物件発掘を担う部門と、物件取得および期中運用を担う部門のメンバーが参加して週2回ミーティングを開いています。この段階では大量の資料を準備して重層的にチェックをすることはなく、基本的に担当者の意向を受けて前広に可能性を追求する姿勢で議論を重ねていきます。
「可能性大」と判断すれば、すぐにアクションに移すのが弊社のスタイルです。
まず、CA(Confidential Agreement:秘密保持契約)を締結して詳細情報を入手し、担当者が内容を分析し、物件の資産価値を評価します。入手した情報量にもよりますが、買取意向表明に関する実質的な意思決定も含めて1週間はかからないと思います。
案件によっては一般競争入札もありますが、参加者が増えるとどうしても物件を取得できる確度が下がります。そこで重要になるのが、まだ競争相手が少ない案件で、いかに早く買取意向を表明して優先交渉権を獲得するか、ということです。不動産は「人についてくる」ものですので、ニーズに合致する物件情報をいち早く提供していただけるよう、担当者は日頃から仲介会社を始めとする不動産業界のプレーヤーに人脈を築いています。物件取得の実績を一つ一つ積み重ねて信頼関係を構築し、リピーター的に「またあの人と取引しよう」と思っていただくことが決め手になります。
投資実行後は期中運用チームに案件が移管され、不動産の資産価値を向上させつつ、物件ごとにPDCAを設定して投資家の期待するリターンが還元できるよう運用業務に取り組みます。
私募ファンドの投資では、運用期間に応じて5年ないし7年分のキャッシュフローを予算として事前に予測します。その上で年次ごとに実績と予算を比較して次年度の対策を立て対策を実行し、もし予測外の環境変化が起きたらその都度対応していきます。また、建物について定期的なメインテナンスが行われていることを確認するほか、予め修繕計画を立てて、物件の長期的な価値向上を図ります。私募リートの場合も同様に個別物件毎にPDCAを設定して期中運用していきます。物件のタイプにもよりますが、弊社では1人の担当者が最大で7~8件の期中運用を担当しています。レジデンス物件では、テナントが安定しているオフィス物件と比べ、入居者の退去に伴う原状回復やクレーム対応などの頻度も高く、物件の種別によって期中運用に係る体力配分も異なってきます。
私たちが扱う商品はオルタナティブ投資の一種ですが、目に見えないものを投資対象としているのではなく、不動産というリアルなモノに触れ、その価値を身近に感じることができます。例えば、投資家に「大手町タワー」や「中野セントラルパーク」といった先進のオフィスビルをその目で見てもらい、敷地内に移植された森を渡る風の心地よさを感じていただくこともできます。地域のランドマーク的な不動産物件の運用を担当すれば、その建物に集う人々の賑わいを目の当たりにして、わくわくするような喜びを味わうこともできます。
これに加え、多くのオルタナティブ投資商品がコモディティ化する傾向があるのに対して、不動産の証券化スキームは個別性が高く、商品組成の自由度が高いことも魅力の一つです。例えば金銭債権の証券化では債権が期日まで返却されることをベースに商品を組成できますが、不動産価格は将来的にどのように変動するか、或いは賃料の推移はどうなるのかといった予測は難しい。このため不動産に関する専門的な知見を総動員してリスクをコントロールし、商品スキームを作り込んでいく面白さがあります。
弊社は東京建物グループの総合力を最大限に活用しながらも、決して親会社に寄りかからず、自分たちの足でしっかり立てる会社になろうと事業領域を拡大してきました。私募リート事業をその第一歩として、絶えず新しい商品の組成にチャレンジし、投資家のニーズにお応えしています。
私は経営者として、弊社を選んでいただいた全ての人材にそれぞれの経験やスキルレベルに応じた成長機会を提示できる会社にしたいと考えています。問題意識を持って自己のキャリアを発展させようと考えている人には、多様なチャンスを見出せる会社であると思っています。
弊社の不動産ファンド事業の中で、物件ソーシング(選定と交渉)、機関投資家の開拓を担う「投資戦略部」、物件取得と期中の運用、最終的な物件売却、投資家対応を担当する「私募ファンド運用部」と「私募リート運用部」の3部門で経験者を求めています。
いずれの部門も機関投資家と密接なコミュニケーションを行う営業組織としての機能を持ちます。加えて運用部門内には、物件取得から運用、売却に至る一連の業務機能を置いています。これまでに不動産投資顧問会社で働いた経験のある方も、これらの幅広い業務に一貫して携わったことのある人材は少ないと思いますので、未経験の業務にチャレンジすることも可能だと思います。
面接では、皆さんのこれまでのキャリアを総括していただき、プロとして何ができ、弊社にどのような貢献をしていただけるかをお聞きします。逆に現時点ではご自身にどのような経験やスキルが不足していて、今後どんなスキルを伸ばしたいのかも率直にお尋ねしています。また、皆さんが長期的な視野でどのような人材を目指されているのか、キャリアビジョンについてもお話しいただいています。
業務の特性から、弊社では「客観的な認識能力」「主体性」「チームワーク」という3つのコンピテンシーを人材に求めています。
不動産ファンドの運用業務は、非常に多くの社内外の関係者と調整を重ねながら推進する仕事です。時に利害が対立することもある関係者間の立場や意見を、いつも客観的に認識しながら業務に臨む能力が、まず基本的な要件として求められます。
例えば、物件ソーシングに先立ち、機関投資家のニーズを正確に把握するために個別に担当者と面談して情報収集する際、相手の発言内容を客観的に認識できず、自身の思い込みや独りよがりの解釈が入った判断を下すと、微妙にニーズを読み間違えてしまうリスクがあります。そもそも投資家が求めてもいないことを重要だと誤解するケースさえ起こり得るため、客観的な認識能力は重要です。
また、会社の事業計画に沿って部門ごとに戦略を立てますが、各担当も案件ごとに自ら課題を設定し、解決方法を考え、実行していく主体性を持つことが重要です。
期中運用フェーズでは、定めた配当を最終的に投資家に還元するために、担当者として運用期間に何をしていくべきかストーリーを立てる必要があります。例えば、稼働率が若干下がることが予測される物件では、マーケットの状況に合わせて賃貸条件を調整していくのか、あるいは構造的な問題であれば長期的な修繕計画を見直し物件自体の競争力を向上させるなど、自らマーケットを分析し課題を抽出しこれに対する戦略を主体的に考え、行動に移していく能力が問われます。
更に、業務は基本的にチームで遂行していますので、部門間および社内外の調整も含めチームメンバー同士が協調して仕事を進めるスタンスが基本となります。
物件取得に際して、様々な観点から投資対象の不動産をチェックするデューデリジェンスは、社外の専門家チームである不動産鑑定事務所、エンジニアリングレポート作成会社、弁護士や公認会計士、税理士などと連携して行います。その際にお互いにプロとしてベストを尽くす中で、組織を超えて協働するチーム力が案件を重ねるごとに強化されていきます。
不動産投資顧問会社での業務経験はダイレクトに活かしていただけますし、総合不動産会社、不動産仲介会社、プロパティマネジメント会社といった不動産関連業界での勤務経験、或いは総合商社や金融業界で不動産の証券化などに携わった経験も活かしていただけると考えています。いずれの方々も「前職ではこういう業務をやってきたが、次はこれまで経験していない領域の業務にもチャレンジし、自分を成長させたい」と考える人がフィットするようです。
例えば、前職の不動産投資顧問会社で公募リートの運用を担当していたメンバーが、弊社では私募ファンドの運用に取り組んでいます。上場型のリートにはない私募ファンドならではの投資家対応や期中運用の経験を積むことで、業務の幅が広がり、大きなやりがいを感じているようです。同じく不動産投資顧問会社の出身で、前職で私募ファンドに携わってきた経験を活かし、弊社の新規事業である私募リート部門を統括しているメンバーもいます。
信託銀行で不動産仲介業務を経験していた若手は、私募リート運用部への配属となり、当初は物件ソーシング業務を手掛け、現在は物件の取得業務と期中運用業務に挑戦中と、着実にキャリアの幅を広げています。
プロパティマネジメント会社の出身者で、自分がこれまで体験したことのない新たな不動産物件の期中運用にチャレンジしているメンバーもいますし、前職の不動産会社では自社リートの立ち上げ業務に携わり、弊社では外部物件のソーシング及び取得業務を担当しているメンバーもいます。また、都市銀行の幅広い業務を通じてキャリアを築き、不動産関連の業務を経験後、弊社ではこれまでの豊富な経験を活かして投資家営業とファンド組成業務を担当しているベテランもいます。
今お話ししたキャリア入社の方々は、20代後半から50代半ばまでと年齢の幅が広いのが特徴で、誰もが前職の経験やスキルをベースに弊社で新たなキャリアをスタートされています。
私は1980年代の半ばに東京大学 経済学部を卒業後、新卒で富士銀行(現みずほ銀行)に入行しました。支店でのリテール営業や外為窓口、中小企業向けの渉外業務などを延べ3年ほど経験した後、米国にMBA留学。修了後はそのまま米国に留まり、シカゴ支店でM&Aや航空機ファイナンスを担当しました。
帰国後にストラクチャードファイナンス部門に配属され、1998年に不動産の流動化を担当することになりました。日本の不動産証券化ビジネスにその黎明期から取り組み、時代を象徴するような大型開発物件の証券化も担当させていただきました。銀行員としての最後の15年間において、途中にリーマンショックとその後処理を経験しながら、一貫して不動産ファイナンスの世界でキャリアを積み重ねました。
そして2013年、縁あって東京建物に転籍し、その年の12月に東京建物不動産投資顧問株式会社の社長に就任しました。
私が社長に就任した当初は、まだ親会社である東京建物の案件が多くを占めており、独立企業として自ら収益を拡大していこうというアグレッシブな姿勢、事業への健全なモチベーションが少々不足する印象がありました。そこで、まずは全社が意識を一つにして自律的な成長を目指せるよう、部門横断的なコミュニケーションを強化し、標準的な組織体制を整備することからスタートしました。
次のステップとして、会社をより安定的な成長軌道に乗せるべく、2015年に私募リート事業を立ち上げ、外部物件のソーシングに積極的に取り組みました。その結果、私募リート事業は既に約550億円の受託残高まで伸びてきましたが、まだまだ道半ばです。事業領域の拡大によって獲得したこの収益基盤を有効に活かし、更にイノベーティブな不動産投資顧問会社を目指し、新たな領域へのチャレンジを続けなければと考えています。
私は弊社での6年間で、「人」こそが会社の真の財産であると再認識しました。多くのキャリア入社の人材が組織に新しい風を吹き込み、ある者は部門長を務めてリーダーシップを発揮してくれています。またある者はメンバーが働きやすい環境を整えようと「働き方改革」のアイデアをいくつも出してくれました。このような社員たちの仕事が一つ一つ積み重なり、弊社の事業はここまで継続して成長できたのだという実感があります。一人ひとりの社員に成長実感が得られる組織であるためにも、経営者としてこの会社をもっと成長させなければと思っています。
不動産証券化の黎明期には、「不動産と金融の融合」が重要なテーマでした。それから20年近くが過ぎようとしている現在、ビジネスや生活の中ではサイバー空間とリアルな空間が相互に影響し合う時代となりました。ビジネスや暮らしが変わり、不動産のあり方も大きく変容していくことは避けられません。
これからの10年は不動産、金融、情報、テクノロジーの融合が不動産ファンド事業の成長を左右するのではないかと思います。一例として、テレワークが今以上に浸透した社会になれば、人々の働く場所も変わります。今まで想像もしていなかった場所に新たな物件が開発されるなど、不動産ビジネスの発想自体が根本的に変わっていく可能性があります。
このような未知の領域を開拓するための研究にも先行的に取り組み、新しい投資商品を開発するアプローチも価値あるチャレンジの一つではないでしょうか。現時点で誰にも正解の見えない世界に挑戦するような仕事では、全員が同じスタートラインに立つことができます。柔軟な発想で一緒に学びながら、弊社で新たなチャレンジをしてみようと思われる方と、一人でも多くお会いできますことを楽しみにしています。