当社は、各企業が保有する様々なデータの分析を行っている会社です。
データマイニング、つまり、人間の目や手では到底処理し切れないほど膨大なデータをコンピューターの力を使って分析することをビジネスの軸として事業を展開しています。
インターネットの普及に伴って、企業の内部には、顧客データ・取引データ・Webサイトのアクセス履歴など、以前に比べて格段に大量なデータが蓄積されるようになりました。しかし、これらのデータは、人間がパッと見ただけで何か特徴的な傾向や特異性を見出せるような代物ではありません。ですので、コンピューターの力を借りて分析を行い、次なる経営上の施策に繋がるような意味ある情報に変換する必要があります。
ところが現状、各企業が持ち合わせる分析の知識・人材・技術は充分とは言えませんし、データマイニングのノウハウも一朝一夕に身に付くものではありません。そこで、このギャップを埋めようとしているのが、私達です。企業に成り代わって分析を行ったり、簡易分析ツールや自動で分析を行うネットワークサービスの提供なども行っています。
お陰様で、創業以来増収を続けており、直近では4年連続で40%以上の成長率。足下の需要も堅いです。
お客様は、日本マクドナルド株式会社様や、株式会社博報堂様をはじめ、金融から商社、小売、人材、エンタテイメント企業に至るまで多岐に亘ります。業界・業種を限定せず、マーケティング領域のデータであれば、どのようなデータも私達の分析対象となります。
データの内容も、顧客の性別・年齢・家族構成といった基本的な属性に加えて、証券会社であれば 『実際どのような金融商品をどのようなタイミングで売ったか/買ったか』、カード会社であれば 『カードがいつ、どこで、どのように使われたか』、ECサイト運営会社であれば 『どのような頻度でページを閲覧し、何を購入したか/しなかったか』、などと様々な項目が存在します。
「登録率をX%に上げたい」 というように、初めから目的の定まっている場合もあれば、「最近客単価が伸び悩んでいる」 というような、原因追求からスタートする場合もあります。
後者であれば、まずは期間を区切ってデータをお預かりし、判明した情報のご報告と、重要性の摺合せを繰り返しながら、分析を深めていきます。
売上の低下というお悩みであれば、例えば “全体が平均して下がっているのか、それとも特定のセグメントだけが下がっているのか” というあたりから割り出していきます。セグメントの分け方も、数え切れないほどのパターンが存在しますので、経験やノウハウが問われます。
原因追求型案件の場合、漠然とした仮説は持ちつつも、実際に詳細な分析を行ってみるまで、何が飛び出してくるかは分かりません。そこはお互い合意の上で、まずは数か月間分析を行ってみて、中間採取後に、継続するかどうかを都度決定するというプロセスを踏むこともあります。
現在のところ、完全な競合と言える会社は無いと思っています。
分析環境の構築という側面だけで見れば、SIerさんが競合と言えるのかもしれませんが、彼らはシステム構築のプロではあっても、分析そのものを商売としている訳ではありません。依頼元の企業側に、分析に関するノウハウがあれば 「この通りのものを作って下さい」 とオーダーできますが、もし依頼元に分析のプロが居ないようであれば、実務を行う人の視点が無い状態で要件定義をして、システムを構築することになってしまいます。
分析そのものがビジネスの核にあるという事をきちんとご説明することで、製品価格や機能のみならず、会社としての姿勢まで含めて、当社を選んで下さるお客様も多いです。
インターネットの普及が本格的に進んでいった頃、私はちょうどインターネットプロバイダー(※1)におりました。そこで、トラフィックが急増する様子を目の当たりにして、近い将来、企業の中にデータが溢れかえることになると直感しました。
一方で、データ量の爆発的な増加と反比例するかのように、企業と顧客との対面コミュニケーションは減り、“顧客の手がかりがデータしかない”という状況が増えることも予想できました。
始めに起業を考えた時に、“どうせなら、日本のためになることをしよう” と思いました。データマイニングの活用に関して、我が国は非常に立ち遅れています。日本はホワイトカラーの生産性が低いと叫ばれて久しいですが、加えて労働人口の減少、掴みきれずにぼやける顧客像、とあっては目も当てられません。これらの解決・改善のためには、分析力の向上が急務です。分析支援のニーズも、中長期的に増えていくのは自明の事と思われました。
ただ、正直なところ、創業当初にどのようなビジネスとなるか、具体的な像が見えていた訳ではありませんでした。周囲も大反対で、特に、データ分析に詳しい方ほど 「お金にならないからやめたほうがいい」 と仰いました。しかし、ニーズがあるのは確実で、網さえ張っておけば何らかの仕事にはなるだろうという目論見はありましたし、収益化もやり方次第だろうと思い、結局始めてしまいました(笑)
※1:フリービット株式会社。草野社長は創業メンバーとして参画。
創業当初は、個人情報保護法が施行された直後だったこともあり、オンサイト(※2)で対応して欲しいというお話を頂くことも多かったです。しかし、それでは社内にノウハウも貯まりませんし、生産性も上がっていきません。ですから、初めから 「データをお預け頂けないのであれば、分析はできません」 とはっきりお伝えするスタンスで臨みました。
データの扱いについてはご無理申し上げる一方で、お支払い頂いた報酬に見合う以上の効果を出すように最大限の力は尽くしているつもりです。この点が、分析技術者を作業員として派遣する企業との最も大きな違いではないでしょうか。お陰様でこのスタイルで成果もきちんと挙げることができまして、リピートやご紹介も多く頂いております。
※2:技術者が顧客先に出向いて仕事を行う形態のこと。
新しい独自サービスの開発を進め、ストック型ビジネスの比率をもう少し伸ばしたいです。チャンスがあれば海外展開もしていきたいですし、分析対象をマーケティング領域から更に広げていくことも楽しそうですね。いずれにせよ、利益率が現在の10~20%から、40%、50%となっていくような高付加価値のビジネスを産み・育てて行けたら嬉しいと思っています。
規模の面では、いたずらに人を増やすつもりは全くありません。社内で誰が何をしているか把握し合える程度のコンパクトな組織であってこそ、アイディアが生まれるきっかけができると考えています。社員への還元も、1人当たりの利益が増えて初めてできるものですからね。
まず始めに、プロフェッショナリズムが徹底された組織でありたいです。企業の価値は、メンバー1人1人がどれだけ責任を持ってお客様に価値の提供を行うことができるかということに尽きると思っています。理想像に “平均年収1000万円” と掲げているのは、この額に値するくらい価値創造力の高いメンバーの集まりでありたいという思いが背景にあります。
そして、社長が威張り過ぎず、自然と組織としてのバランスがとれて会社が回っている状態が理想ですね。私が個人的に 「人に命令するのが好きでない」 という理由もあります。現状、立てた数値目標を守ることに関しては厳しい側面もありますが、本当はそんな数字が無くても自然と伸びて欲しいところです。営業目標でさえ、いつか撤廃したいと思っているくらいですよ(笑)
社員からは、「良くも悪くも自由」 という感想をよく聞きます。勿論、継続的にそれなりの業績を挙げているくらいですから、完全な無法地帯というという訳ではありません。皆がそれぞれの責任を果たしているからこそ、自由な社風が保てるのだと思います。
※3:草野社長が考える、理想の組織像
[1]社員主権の民主的な経営 [2]社員の直接投票による、定期的な社長交代 [3]独立自尊の自立した社員 [4]F1のようなチームワーク [5]平均年収1,000万円 [6]知的好奇心に溢れる人同士の、クリエイティビティの相互触発 [7]プロフェッショナリズムの体現 [8]多様な国際性 [9]先端技術と先端ニーズの邂逅 [10]組織図・事業計画なしで続く年40%の成長 [11]全力で出し惜しみなく投じられる努力 [12]拡大ではなく、成長
納期直前や期末などでピークを迎えたメンバーが、一定期間忙しくなることはありますが、ベンチャーという単語から想像されるような徹夜当然などといった壮絶な環境ではありませんよ。23時で数名残っていれば “珍しく今日は多い” という印象を持つ程度です。
データアナリストであれば、統計や分析の知識と、大規模データをハンドリングするためのITスキルです。1種類で構わないので、スクリプト言語も書けると良いですね。また、分析やプログラミングの能力が突出していなくても、データを解釈して経営改善に結びつける施策に落とし込むことに長けた方、お客様のアクションの部分を支援するスキルが高い方にもご活躍頂けると思います。
営業職であれば、戦略的な新規開拓が出来る方を歓迎します。入社時に統計や解析の知識をお持ちでなくても、IT業界で何らかの実績があり、エンジニアとの同行などを通して判断の勘所を掴めるタイプの方であればご活躍頂けると思います。
“自分で学ぶための力をつける” ことを目標に、各種トレーニングを提供しています。私達が今まで事業に取り組んできた経験から、ベースとして必要な知識や、ツール操作のスキルに関しては体系化されています。新卒入社のメンバーも順調に育っておりますし、必要最低限以上のものは整っていると思っておりますが、改善には常に取り組んでいます。
最も、このプログラムはあくまでもスタートラインに立つための準備という位置付けです。どの職務領域でも言われることとは思いますが、最前線で活躍できる一流の人材になるためには、最先端の知識を自ら学びに行く能動的な姿勢が欠かせません。
ビッグデータの分析について、その重要性やビジネスとしての可能性を強く感じる方には、楽しんで頂ける環境だと思います。
その上で当社が求める人物像は、一言で言えば、“自分で自分の理想を作れる人” です。
勿論、会社として取り組むミッションや目標はありますが、敢えて大きな方向性しか示していないつもりです。第三者からの指示や評価ではなく、主体的に考えて動きたいという方にとって、より働きやすい制度や文化を作るという意志を持って経営しています。
私自身が 「他人の理想を自分の人生賭けて追いかけるなんて…!」 と思ってしまうひねくれ者なのですが(笑)、あなたもそんなタイプではありませんか?
「何をやるか。自分で考え・決め・行動したい」 という気質の方には是非エントリーして頂きたいですね。きっと、当社のフィールドを活用して、楽しんで頂けると思います。