当社は、“ Woman × Social ” をキーワードに掲げ、発信力の強い女性のネットワークを背景に、食品大手・化粧品大手・流通大手など多岐にわたるお取引先企業様の商品プロモーションのお手伝いをしている企業です。
マスメディアの構造変化が進む近年、 “お茶の間に向けたTVCMさえ流しておけば、子供から祖父母まで全世代をカバー”、“商品の良さやお得なキャンペーンをアピールしておけば、消費者は手に取ってくれる” といった旧来型の販促手法の効果が出にくくなってきています。
巷には、一人一人の消費者が消化し切れないほどの情報が溢れ、私自身も含めて、一方的な広告は視野にも入らないといった方も多いのではないでしょうか。直接売り込まれたものに興味を持つ場面は減り、これに替わって増えてきたのが、“このラーメン屋が美味しかった”、“この映画が泣けた” などのメディアからの情報や近しい人からの発信に触発されての行動だと考えています。
このような環境の中、私達は、クライアント様に女性マーケティングやソーシャルメディアのノウハウをご提供することにより、より消費者に届き易いプロモーション活動を行うお手伝いをしています。既存のお客様にリピート頂く一方、順調に新しいお客様とのお取引も進めることができており、お陰様で、直近の決算 (※1)では、前年同期比で約1.5倍の売上、約1.6倍の経常利益をあげることができました。
※1: 2012年度第2四半期。 前年同期比で、売上153%、経常利益162%、顧客別平均売上高129%、取引顧客数118%を達成。
はい。 当社は、“お財布の紐を握っているのが女性であるのに対し、商品開発やサービス提供を行う企業側の方々には圧倒的に男性が多い” というギャップに着目した代表の経沢が、2000年に創業した企業です。
当初は、マスコミ業界の方・メーカーの広報・商品開発担当など、時代の半歩先を行く女性達を独自にネットワーク化し、生の声を集めながら、彼女達の目線の向かっている先をクライアント様にフィードバックしておりました。つまり、エッジの立った少数の母集団から、“トレンドを調べる・予想する” ということをしていた訳です。
ここに次第に、ブログで発信を行うことに慣れた 『女性起業塾』 (※2) の卒業生なども加わり、“トレンドを広める” という機能が強まってきました。もともと流行への感度が高い方々ですから、ブログに留まらず、mixi、twitter、facebook と、新しいサービスがリリースされる度に、アーリーアダプター (初期採用者) として積極的な発信をして下さっています。
現在、当社が提供する全サービスで延べ15万名の女性会員様にご登録頂いておりますが、私達は、この女性達の集合を、ソーシャルでの発信力の強いメディアだと捉え、“womedia” と呼んでいます。当社は、この “womedia” からの発信や調査に加えて、TVやニュースメディアなどの既存メディアも活用した、『戦略プロモーション』 を展開しています。
※2: 『バリバリの総合職でもなく、パートタイム的な働き方でもない、第3の選択肢』 として、時間もお金もコントロールできる“自分サイズの起業”を提案。ビジネスモデル構築のための考え方や、経営上最低限必要な財務諸表の読み方などといった実践的なレクチャーを行う。授業では、自己発信の場として、ブログを書くことを推奨していた。 同社創業の頃は、丁度Web2.0が盛り上がってきた時代。起業のための物理的な制約が少なくなったタイミングだった。
では、あるクライアント企業様から、「スティックタイプのインスタントコーヒーを広く拡販したい」 というご依頼を頂いた際のケースをお話しします。
当時、そのお客様は、“子供と一緒に台所で~” というように、主婦の方に向けた訴求をしていらっしゃいました。そこで、私達は “オフィスに以前よりウォーターサーバーが普及している” というトレンドに着目し、訴求の対象を主婦ではなくOLの方々に設定する所からプランニングを始めました。
次に考えるべきことは、プロモーションの方法です。先段で申し上げた通り、「オフィスで飲むのにいいですよ」 という直球を放っても、溢れかえる情報を阻むバリアに弾かれてしまいます。ですから、自発的に情報を摂取して貰えるような工夫が必要です。
その頃は丁度 “貧困女子” などのキーワードで、20代女性の自由に使えるお金が減っているというニュースが取り上げられているタイミングでもありました。このような報道や、ボーナスの減少などによって冷え込んだ女性心理が、行動面にもたらした影響を調べたのが次の段階です。そして、“womedia” 会員の皆様においても、カフェで飲み物を購入して持ち帰る頻度は減り、オフィス内で自分で飲み物を作る頻度が増えた、というデータの裏付けを得ました。
女性の皆様は、総じてニュアンスを敏感に察知することができますから、“ケチっている”、“しみったれている” という雰囲気が少しでも滲むと上手く行きません。 ですから、「今、賢い人達がこういう行動をとっています」 という文脈で、メディアに発信していきました。
つまり、「自分で作るタイプの飲み物の品質は、以前と比較して飛躍的に向上しています。外で数百円出して買ったものに匹敵するクオリティであれば、20円で済ませた方がスマートだと思いませんか」 ということですね。 分かりやすいコンセプトワードも掲げまして、既存メディアは勿論、Webキャンペーンや、自社メディア上での企画 (※3) なども行い、様々な方面から、ターゲットであるOLの方々への認知を広げていきました。
※3: プレゼントサイトAmaze (画像参照) で、“100人分のスティックコーヒーと一緒に、有名パティシエのロールケーキ100人分をオフィスに贈る”、というキャンペーンが開催された。
はい。 もう少し違った事例として、通学制の看護師資格取得スクール様からのご依頼のお話をしましょう。頂いたご要望はズバリ、生徒数を増やしたい、というものでした。
通常、生徒さんを獲得するにあたって最も一般的な方法とは、“看護師資格の取得をお考えの方に向けて、検索連動広告を打つ” ということでしょう。大手スクール様であれば、ここに何億円という予算を投下なさることも珍しくありません。しかし、我々にご相談頂いたスクール様は、広告予算の額で勝負するタイプのクライアント様ではありません。 全く別の方法を求めて、当社にお声掛け下さったのです。
そこで、我々がご提案させて頂いたのは、競合スクールが注目していない領域、つまり 「看護師資格について一切考えたこともない方に、興味を持って貰おう」 ということでした。
私達は、まず2つの事実に注目しました。1つは、国税庁が発表している “サラリーマンの平均年収がこの15年間でおよそ60万円下がっている” というデータ。もう1つは、某結婚情報誌が発表した “独身男性に将来の結婚相手に求めることを聞いたところ、第5位に 『手に職を持っている』 がランクインした” というデータです。
この事実と、当社が蓄積してきたノウハウを合わせることで、プロモーションの訴求対象として 『婚活を頑張っている女性』 が浮かんできました。ここで皆様にひとつ想像して頂きたいシーンは、女性と男性が向かい合ってお話している光景です。単にキラキラと着飾るよりも、「私、看護師の資格を取るためのスクールに通っておりまして……」 という一言の方がよっぽど効果的だと思いませんか?
先ほど申し上げた2つの事実も上手く加え、納得感を持って資格取得を検討して頂くスキームを練り上げていきました。勿論、婚活という手垢のついてしまった言葉を敢えて使わない表現であるとか、ニュースとして浸透させる伝え方であるとか、ソーシャルで拡散され易い形にうまく料理してお出しすることも、私達の腕の見せ所です。
『既存メディアとのリレーションがあること』、『ソーシャルメディアで拡散させるノウハウを持っていること』、『当社ならではのプランニング力』 の3点を認めて頂いているのではないかと思っています。
『既存メディアとのリレーション』 は、当社が以前中小企業向けのPRコンサルティングサービスを提供していた頃からのご縁です。このサービスは現在は行っていませんが、その後も、女性マーケティングデータ提供などの形でお付き合いが続いていました。この繋がりが、ソーシャルネットワークに留まらない幅広いプロモーション活動を可能にしています。
『ソーシャルメディアで拡散させるノウハウ』 とは、facebookやtwitterなどのサービスを活用するだけでなく、拡散効果が最大化されるように考えられた自社媒体を運営しているという事です。 リーチ人数の多い既存メディアで上から情報のシャワーを降らせ、ソーシャルメディアで横から狙い撃ちの情報を飛ばしていく。この2方向からの働きかけによって、「最近この話題を良く聞くよね」 という状況を作ろうとしています。
『当社ならではのプランニング力』 とは、先ほどの資格スクール様の事例のように、マーケティングデータとノウハウを組み合わせるという思考の方法論があるという事です。加えて、“womedia” の皆様の集合知によって、今後トレンドとなり得る事柄の当たりを付けることもできますし、今迄蓄積してきたデータも大きなアドバンテージです。これらをうまく活用しながら、日々頭を捻ってアイディアを出していきます。
また、ほとんど外部のメディアを使わず、自社内で提案の全てを完結させることができる点も、当社をお選び頂ける理由の一つかもしれません。総合代理店さんとコンペになることも多いですが、シームレスなコミュニケーションや、スピード、コスト競争力では引けをとっていないと自負しています。
消化不能なほどの情報が氾濫する環境の中、クライアント企業がアピールしたい情報を、消費者の方々に気づいて頂けるようお手伝いをするのが、私達の役目です。 “情報のバリア” を我々のマーケティングの力で取り除くこと、また、お客様がプロであるが故に見落としていらっしゃるところに対して、別の切り口から情報を届ける方法を考えること。これがトレンダーズの存在意義だと思っています。
常にオリジナリティが出せる商品開発と、大手のお客様との接点作りです。接点作りという点では、新規開拓や、セミナーでの接点作りなども行っていますが、既存のお客様内での横展開という点も現在重きを置いています。当社のお客様は多くの商品群をお持ちの大手企業様が多いですから、会社としてはお取引があっても、別ブランドとは接点がない、といったケースも多く、まだまだ伸びしろはあると見ています。
また、直販を行うことも多い (直販売上6:代理店経由売上4) 当社ですが、(株)電通さんに代表されるような広告代理店各社様との連携も強化して参ります。勉強会や新しい事例のご紹介など、引き続き有用と感じて頂ける情報な発信を行っていきたいと考えています。
はい。 商社時代は、自動車用鋼材の輸出に携わっていました。世界を舞台に、新車発表の情報入手に奔走するなど、総合商社の魅力を体感できた一方で、私の性分からか、社名の力が強過ぎるために 『徹夜で考えたものも、飲み会帰りにパパッと仕上げたものも、本質的な評価が変わらない』 という点や、仕入先・営業先が限定されている点は少しもどかしく感じていました。
そんな中、以前からの知人である現営業統括役員の松本から声を掛けられたのが、転職の直接のきっかけになりました。初めはトレンダーズ(株)が何をしている会社かも知らなかったのですが (笑)、話を聞くうちに、“女性マーケティング” という領域のポテンシャルの大きさを感じましたし、女性を対象としたアウトプットを行うにあたって、女性ではない自分が作り手として参画するという状況への好奇心も生まれてきました。あまりにかけ離れた異業種だったので、変な先入観なく捉えることができたということも、プラスに働いたかもしれませんね。
入社後、「どこでも好きな会社を選んで良いから、新規のテレアポから始めて」 と言われた時は嬉しくて仕方なかったですね (笑)。 映画会社や出版社など、自分の興味の赴くままに自由に出入りさせて頂きました。
メンバーにとっては、社長であると同時に、遠くから見守る親のような存在ではないかと思います。メディアの画像で見るよりもずっとフランクで人間くさい人ですよ。1年目の新人にも声を掛けてランチに誘うような場面もよく見かけますし、言葉にする部分もしない部分も、社員への想いを感じます。すれ違っただけで、その人の状況が上向きか下向きかを感覚的に察知することができる点も、才能だと思いますね。
また、私は、取締役として一般のメンバーよりも近い位置に居ますが、創業社長としてのこだわりや、本質を見つける能力、またそこへ至るための努力“多読をすること”、“考えること” を惜しまないところは尊敬する点です。「油断すると、この差はどんどん広がっていくな」 という危機感を与えられる存在ですね。
これまでの採用は、メインをあくまでも新卒社員とし、中途社員は領域を限定したスポット採用が主でした。しかし、昨年秋に東証マザーズへの上場し、「一流の会社を創る」 という目標の第二フェーズに入ったことで、多様なキャリアと能力を持ったキャリア(中途)採用を活発化し、今後は年間を通した積極的な採用活動を続ける予定です。
今後も、営業・制作・開発内製化のためのエンジニアなど、幅広い職種で中途採用を継続していきたいと考えています。
選考の際に共通して見ている点は、「様々な選択肢がある中で、なぜトレンダーズなのか」 という理由が明確かどうかです。
私達は会社として、“成長し続けていくこと”、“新しいビジネスにチャレンジしていくこと”、“内部で経営幹部たり得る人材を育てていくこと”、などを外部に向けて明確に発信しています。ですからまず、これらの方向性に合致するかどうかが、非常に重要なポイントだと思っています。
画一化された組織にはしたくないので、会社と個人の方向が合致した1つのパターンとして “修行の場としてトレンダーズを選びたい” という理由の方も歓迎しています。 勿論、“会社を一緒に大きくしたい”、“将来、経営幹部になりたい” という方は、尚歓迎します。
真面目な例では、抜擢人事でしょうか。通常の人事制度もしっかりとありますが、トライアルとして今期取り入れています。どれだけ若いメンバーが、どれだけ上のポジションを望んで頂いても構いません。もちろん、「それを目指すなら、いつまでに何をしなくてはいけないよね」 という認識の摺り合わせは行いますが、手を挙げること自体については何の制限もありません。
社長の経沢からは、抜擢にあたっては “今迄の実績+本人の意志を見る” という明確なメッセージが打ち出されています。社歴・年齢に関わらず対象としていますので、実績だけを見るのであれば成り立ちません。伸びしろは、意志の表明の部分で判断されます。当社の個人の意志を尊重する社風が表れている制度ではないでしょうか。少なくとも、各メンバーが “ただ打順を待っている” という感覚は持っていないと思います。
砕けた例では、諸々の社内企画の存在ですね。今日は丁度バレンタインデーですが、今回はクリエイティブのメンバーが、とあるテーマで男性社員をピックアップし、指示する社員にチョコを投票するという企画を行っています。競馬のオッズ表のようなものを作り、クオリティはかなり高かったですが、社外の方々にお見せできるようなものではないので、ソーシャルメディアで発信しないように注意はしておきました (笑)。 皆、楽しんで盛り上がっていますね。企画脳を鍛えることにもなっていると思います。
20代30代のビジネスパーソンにとって大切なのは、『自分自身のポテンシャルを可能な限り引き出すこと』、また、そのために 『仕事を含めた身の回りのことを “自分ゴト化” すること』 ではないでしょうか。いくら本人が鉄の意志を持っているつもりでも、大きな組織ほど、どうしても “他人ゴト化” の磁力が働くものです。しかし、仕事も誕生日会のようなものも、参加者ではなく主催者として関わることで、当日の充実度だけでなく、将来振り返った時に、一層鮮やかな記憶として残るものだと思いませんか。
トレンダーズ(株) には、 “普段接するお客様縛りがない”、“組織の作り手になる機会が沢山ある”、“社内にかける時間よりも、お客様に向き合う本質的な時間の使い方が多い”といった環境があります。より、“自分が”という主語で仕事に取り組める環境に身を置くために、皆さんの選択肢の1つにトレンダーズ(株) が入るのであれば嬉しいです。“意志ある” 皆さんとお会いできることを楽しみにしています。