モバイルを中心としたコンテンツプロバイダーとして、音楽・ヘルスケア・電子書籍・生活情報・エンターテインメントにまたがる幅広いジャンルで、多様な種類のコンテンツ配信事業を展開しています。
代表的なサービスには、音楽配信を核とするサービス 『music.jp』 、女性の心と体の健康情報サービス 『ルナルナ』 、話題の小説が読み放題の電子書籍サービス 『yomel.jp』 、コミック配信サービス 『comic.jp』 、根強い人気の天気予報サービス 『ソラダスお天気予報』 等があります。
現在、当社が提供するサービス全体の有料会員数は780万人を超え、うちスマートフォン有料会員数も480万人まで拡大し、日本最大級の顧客基盤を確立しています。
極めて多数のユーザー様に当社の有料サービスをご利用頂ける理由として、緻密なマーケティングリサーチを実施することで生活者が求める質の高いコンテンツをスピーディーに企画・開発し、きめ細かいプロモーション戦略に沿って販売する、という全社を挙げての継続的な取り組みが大きく寄与していると思っています。
更に、全国の携帯電話ショップという当社独自のリアルアフィリエイト・ネットワークを確立しており、店頭の販売員の方々がユーザー様と対面し、当社のコンテンツの良さや使い勝手を直接お伝えすることで、一人ひとりに納得してご加入頂く販売手法を採用していることも重要な意味を持っています。
厚い顧客基盤を有し、リアルアフィリエイト(※1)という販売チャネルを確立していることは、ユーザー様がモバイルコンテンツにアクセスするデバイスがスマートフォンへと急速に変化する時代に、当社が有料会員数を維持できている基盤となっています。
※1: 全国の携帯ショップを通じて、来店されたお客様に自社や他社サービスを販売促進する販売チャネル。
コンテンツプロバイダー業界の常識に捕らわれず、積極的に異業界、例えば同じくB to C、或いはB to B to Cで事業を展開する日用品メーカー等のマーケティングを参考にして、ユーザー視点を大切にしたコンテンツ開発に取り組んできました。
様々な手法を用いた市場調査、ユーザーインタビューや座談会、アンケート等を実施し、得られた情報を多様な角度から分析、コンテンツ開発に活かしています。また、当社のサービスを利用されるユーザー様の行動履歴については、当然のことながら徹底的なログ解析を行い、サービスの改善に役立てています。
コンテンツの制作現場では 「アジャイル開発」 の手法を導入しています。企画部門のプロデューサーやディレクター、技術部門のエンジニアが一つのスクラム (チーム) を組み、互いに意見を出し合ってスピーディーに開発案件を推進しています。また、製造業の生産管理手法を応用し、全ての制作工程において作業を標準化する為の手順書を作成しており、徹底した品質管理とコスト削減を実現しながら、コンテンツの絶えざる品質向上に向けたPDCAサイクルを回しています。
自社コンテンツをユーザー様に楽しく使って頂くこと、その結果として販売数を伸ばしていくことには、これで十分という最終ゴールはありません。
従って、それらの実店舗で当社のコンテンツを積極的に販売して頂くには、店舗スタッフの方々がこれまで以上に、当社のコンテンツのメリット等を説明し易くするプロモーション施策が継続して求められます。同時に、ユーザー様に気分良く当社のサービスを楽しんで使って頂く為に、魅力ある新たなコンテンツを生み出し続けることが必要になります。
リアルアフィリエイトを支える携帯販売ショップには、全国展開する大手代理店様から地域に密着した中小代理店様、或いは家電量販店様等、幅広い業容・規模のプレーヤーが存在します。当社の営業部門では、足を使ったきめ細かい訪問で地域毎、代理店様毎にフェイス・トゥ・フェイスでじっくりヒアリングを行い、個別のニーズに応じてコンテンツやサービスを組み合わせる提案型の法人営業を更に強化していきます。
その一方で、代理店の実店舗で交わされる生の声を当社の営業担当が企画部門にフィードバックすることで、よりユーザー志向で質の高いコンテンツの開発に注力していきます。
1996年8月に創業した当社は、翌年からコンテンツプロバイダーとして 『お天気予報』サービス等を開始しましたが、最初の約10年間は携帯電話の販売事業に注力していました。2000年11月には女性の健康情報サイト 『ルーナ (現 ルナルナ) 』 のサービスを開始しています。そして2001年9月、NTTドコモの 「iモード」 への参入をターニングポイントとして、今から10年程前にコンテンツ配信事業が大きく伸長しました。
それと同じ頃、音楽配信市場の将来性を見据え、2004年3月に 『music.jp』 の着うたサービスを開始しています。積極的なプロモーション戦略が奏功し、翌年9月には 『music.jp』 の有料会員数は100万人を突破する規模にまで成長しました。
当時から、柱となるサービスの動向が会社の経営を揺るがすリスクを回避する為、一つ一つのサービスを大切に育てると共に、マーケティングを重視してユーザー志向で積極的に新サービスの展開を図ってきました。
2006年9月には有料デコメールサイト 『デコとも★DX』 、コミック配信サイト 『comic.jp』 のサービスを開始しています。また、2007年12月にリニューアルした女性向け健康情報サイト 『ルナルナ』 は女性ユーザーの支持を得て、現在の利用者数は500万人を超えています。
『ルナルナ』 がここまで成長した要因の一つに、無闇にサービスメニューを広げず、 「生理日予測」 というバリューに特化してサービスを改善してきたことが挙げられます。
実際にサービスを利用されるユーザーに近い年齢層の女性へのグループインタビュー等も実施し、女性の本音のニーズと正面から向き合ってきました。生理用品メーカーや女性向け生命保険を扱う保険会社とのタイアップにより、女性が健康な生活を送る上で役立つ情報が得られるサイトとの連携等のサービスを展開しています。
次のステップとして 「初潮から閉経まで」 をトータルにサポートするサービスの拡充に取り組んでいます。独身女性の生理日予測に加え、排卵日予測など結婚後の女性が 「妊活」 に活用できるサービスを提供していきます。更には出産や育児に役立つコンテンツなど女性のライフステージにより長く寄り添えるサービスの提供を目指します。
将来的には、10代から50代の女性に 『ルナルナ』 を活用して頂き、母親から娘に 「あなたも是非 『ルナルナ』 を使ってごらんなさい」 と推薦されるような、世代を超えて受け継がれるサービスになれば嬉しく思います。
『ルナルナ』 で培った経験とノウハウを応用しつつ、新たな技術や知見をベースに老若男女を対象とする健康管理、健康維持をサポートするヘルスケア分野のサービスに注力したいと考えています。
少子高齢化で健康管理ニーズは確実に高まっているにも関わらず、 『ルナルナ』 を例外として、日本のモバイルコンテンツ市場ではヘルスケア分野の事業が大きく育っていないのが実情です。既に当社では、医療や体調管理に関するユーザー様の質問に、現役の医師が原則24時間以内に回答するQ&Aサイト 『カラダメディカ』 をスタートしています。このサイトを基盤として、蓄積される様々な情報を活用し、トータルな健康管理サービスを提供するヘルスケア事業を育てていくことを目指しています。
更に、通信機能付きのウェアラブル活動量計 『カラダフィット』 を使って、その人の1日のカロリー消費量をスマートフォン等で管理するM to M (マシン・トゥ・マシン) の健康管理サービスを提供しています。自分で管理した日々の健康に関するデータを、そのまま医療機関に提出できるような日もそれ程遠くないと考えています。
また、当社子会社の 「エバージーン」 では、がん、生活習慣病、体質などの遺伝子解析サービス 『DearGene(ディアジーン)』 もスタートさせ、ヘルスケアの新しいカタチを提案しています。
ヘルスケア以外の分野においても、一定以上の市場規模が見込める成長分野には継続して経営資源を投下していきます。ソーシャルメディアの領域では、Twitter、Facebook、LINE の次に来るサービスを模索しており、ソーシャルゲームについても適切な規模でチームを編成してPDCAを回し、他社との差別化を図るコンテンツを開発・提供しています。
開発系のエンジニア職では、フロントエンドのアプリ開発からバックエンドのシステム運用まで、即戦力の人材を求めています。B to CのWebサービスやアプリケーション開発を数多く手掛けてきた方や、高い感性を持ってプログラムを組んできた方をお迎えしたいと思っています。
それぞれの事業部門 (サービス) で開発言語やサーバーは異なりますが、全ての部門でアジャイル開発を導入していますので、企画職との日常的な意見交換が必須であり、ビジネスパーソンとしてのコミュニケーション能力を重視しています。
企画職については、当社は非常に幅広いサービスを提供している為、 「一通りのWebサービス開発のディレクションができる」 といったスキルよりも、何か特定のサービスに精通している尖った人材が好ましいと考えています。
例えば、気象予報士の資格があって天気予報サービスに滅法強いとか、カーナビについては何でも分かる人とかですね。また、前職で新規事業の立ち上げに関わった経験をお持ちで、当社でも新しい挑戦がしてみたいといった起業志向の旺盛な方にも期待しています。
全国の販売代理店に提案を重ねる法人営業職は、都内だけではなく各地の携帯販売店への出張があり、また今後は札幌、大阪、広島、福岡の営業拠点での採用・勤務も想定しています。中途採用者の前職の業界は様々ですが、地域の代理店の社長や店舗スタッフと人間関係を築くことができ、様々な要望に真摯に耳を傾け、各社毎のオーダーメイドの提案に繋げる営業スタイルが求められます。
創業して20年に満たないベンチャーであり、社員の平均年齢も33.3歳と若く、パッと見てフロア全体に若さが溢れている印象です。社長の前多をはじめ役員メンバーも毎日社内を歩き回って社員と気さくに言葉を交わしており、風通しの良い雰囲気があります。
私は編集プロダクションを経てスポーツ関連のWebマーケティング会社でウェブサイトの運営を経験し、7年半前に当社に転職しました。
入社してすぐ、デコメールの無料サイト 『デコとも』 を利用するユーザー様を有料サイト 『デコとも★DX』 へ誘導する “フリーミアム” の入会導線の強化を担当し、ディレクターからプロデューサーへと昇格する中で、有料会員数を伸ばす為のプロモーションやコンテンツ作りの戦略等を吸収しました。
転職してからの3年間で、サイトを大きくすること、ビジネスを動かすことを学び、事業を拡大するプロセスで自ら考えてプロモーション戦略を立て、チームを鼓舞しながらPDCAを回し、最終的に120万人という有料会員数を達成するという経験を積みました。ロジカルに戦略を練り、それを実行して数字に落とし込むスキル、そしてどんな状況でも諦めずに粘るというメンタリティーはこの時に形成されました。
新しいコンテンツをより多くのユーザー様にお届けし、楽しんで頂くには、企画職・開発職・営業職全ての社員の密接なコラボが前提となり、それぞれが高いレベルで役割を果たすことで初めて、コンテンツプロバイダーとしての事業が成り立ちます。いずれの職種の社員も仕事の喜びは共通していて、通勤電車や街中で当社のコンテンツを使っている人の姿に接する度に、何物にも代え難い嬉しさを感じ、 「また必死で頑張ろう」 と仕事へのモチベーションが高まると語っています。
自分で目標を設定し、その目標達成の為に必要な知識やスキルを学ぶ努力をすれば、きっと実現できるのがエムティーアイという会社だと思っています。但し、新しいサービスを創造するフレームワークが用意されているとか、新規事業立ち上げをサポートする制度が充実しているといった環境には期待しないで欲しいと思います。その代わり、自分の “ 突破力 ” 次第で何でも変えられるし、努力が実を結ぶ場があります。
どんどん周囲のメンバーを巻き込み、経営陣をその気にさせてしまえば、新しいサービスや事業を形にすることが可能です。成果を上げるために学びを求める社員には、会社は最大限の支援を行ないます。
当社も今でこそ売上高300億円を超え、総従業員1000名規模の会社に成長しましたが、社員一人ひとりはベンチャーとしてのスタンスを忘れてはいけないと私個人は思っています。既存のサービスは徹底したマーケティングと戦略的なプロモーションで手堅く着実な成長を目指していきますが、新しいサービスを生み出すフェーズでは、リスクを取って勝負に出る姿勢も忘れたくない。
ベンチャーの良さは、スピード感を持って頑張れる所と、みんなが本気で努力してやり切れば、今までの社会生活を変えるようなサービスを生み出すこともできる点です。こんな風に仕事をやりたい人に、是非、集まって欲しいと思っています。