一部上場のとある製造業の経営企画と人事担当の常務さんと打ち合わせ。
100億円を遥かに超える経営利益を稼ぎ出しておられるのに、目指されている経営目標のレベルが高いのか、“まだまだ”という若干の不満顔。この企業では、従来どこの企業にもあった年功序列的賃金体系を、2年前から期限付きで大改革。労働組合ともコンセンサスが出来、本年4月から、市場原理に則った成功報酬&実績型に本格移行し、出来る人や成果を上げた従業員に、ようやく満足してもらえる年俸を提供することが可能になったと、安堵の面持ち。
伺ったところによると、かなり明確なメリハリがつけられた大胆な変更。各事業の実質的な責任者である執行役員さんの年俸が、数の上では少ない、経営のボードメンバーである商法上の取締役を上回ることも当たり前。同様に、頑張る課長が、上司である部長の年俸を凌駕することも当然だと。2500名の陣容になっても、やはり高業績の企業は従業員のモチベーションを下げる大企業病と呼ばれる危険因子を取り除こうと必死に努力されている。
帰り掛けに、ふと思った。この企業とは逆に、中小企業なのに大企業病に罹っている中間管理職の何と多いことか!と。失礼。