これから転職活動をスタートする方にとって、是非その前段階でお考え頂いた方が良いと思うことを書きます。
それは、「この転職で実現したいことは何か?」ということです。
当たり前ですが、転職には目的があるはずです。
しかしながら、日々多くの転職希望者とカウンセリングをさせていただいている中で、あまりにもこの点が曖昧なまま転職活動をスタートする方が多いことに驚かされます。
あなたはこの質問に明確に答えられますか?
更に大切なことは、実現したいことに優先順位を付けることです。そして現実的には、ひとつに絞るべきです。同時にいくつものことが実現することはほとんどありません。あったとしてもせいぜい2つです。
みんなが知っている有名でイメージの良い会社で、年収がアップして、ポジションもアップして、終電で帰ることも無くなって、やりたかった仕事内容を自分の裁量で自由にできるようになる・・・などということは絶対にありません。
しかし実際には、これと似たようなことを夢見ている方がとても多いように感じます。
まずは、この転職で実現したいことを、明確に1つ(もしくは2つ)決めることです。
例えば、年収アップの実現を目的にするのであれば、時間的・体力的なハードワークは避けられないかも知れません。
より高いマネジメントポジションでの転職を実現するためには、リスクを取って、ベンチャー企業に飛び込む必要があるかも知れません。
経験の無い仕事に職種転換するために、一時的には大幅な年収ダウンも受け入れなければならないかも知れません。
これらのことは、何が大切か、譲れない点は何なのか、が明確になっていて、初めて決断できることだと思います。
転職活動中には、色々な場面で迷いが出るものです。
また、転職後にもどこかのタイミングで、「本当に転職して良かったのかな?」と後悔の念が頭をよぎる瞬間がきっとあるはずです。そんな時に自分の決断の良し悪しを、明確に判断する拠り所となるものが、「この転職で実現したかったこと」に他なりません。
100点満点の転職など有り得ません。しかし、一番実現したかったことが実現できたのであれば、それは合格だと考えるべきです。それ以外に自分自身が納得できる方法はありません。
そのためにも、転職活動をスタートする段階で、「この転職で実現したいことは何か?」を明確に決めることです。
あなたにとって、「この転職で実現したいことは何ですか?」
もしも、この問いに答えられないのであれば、今は、まだあなたにとって転職のタイミングではないのかもしれません。