本日は、日本を代表するプリンシパル・インベストメントファームより、投資先企業の人材の件でご相談があるということで、上司と共にお伺いする。挨拶もそこそこに、ある投資先のお話に。
投資先は、ある製品で世界約50%のシェアを握る、創業約30年の京都の化学メーカー。今回は同社社長の下で、常勤監査役を勤められる方をお探しとのこと。
同社社長は、非常にロジカルで、先見性にも優れている為、フツーのオジサンではこのポジションは勤まらないとアドバイスを頂戴する。経理実務のバックグランドがあり、その上、頭の中で考えていることを相手に対して論理的にコミュニケーションが出来、且つ、柔軟さを兼ね備えている方が望ましいとのこと。マチュアーなお人柄を求めており、それなりの見識と人生経験が豊富な方の方が望ましいので、50代の方でも可能性あるとのこと。
早速、リクエストから少し離れた年齢62才の豊富な実務経験者の方をご紹介させて頂いたところ、早々にお会いしたいとの回答を得る。インターネット上に浮かぶ転職情報では35才までを上限にした求人が巷に溢れており、当社にご相談にお見えになる方の中にも、35才を超えると転職できないのでは??と思い込んでいる方も多い。しかし、実際には50代の方で転職に成功される方も多く見受けられ、実際企業からも、かなりの数の求人ニーズを頂戴している。
労働力としての20・30代の転職マーケットは確かに花盛りであるが、不良債権処理に伴う事業再生、新規上場企業が増える中、40・50代の元気な即戦力としてのプレーヤー型実務家マーケットが確実に形成されつつある。キャリアアップという言葉に踊らされて、闇雲に転職を繰り返してきた方には耳障りではあるが、一所に腰を落ち着けてじっくり実務経験を積んでこられた方を迎えたいという要望が強いのも昨今の特色か。