「普通の営業マンがいない」
先日、大手総合商社の関連会社に訪問した際に、
人事担当者の口からポロッと出た一言。
業績好調の同社では、若手・第二新卒層を強化するべく、
営業経験が1年以上あれば、業界不問で幅広く人材を求めている。
同社は企業体力もあり、
ECビジネスを支える「IT」と「リアル」を上手く組み合わせた事業に関与できる上、
働き方の面でも残業しても20時位には退社できるような職場環境で、非常にお薦めなのだが、
中途採用には苦労されているという。
採用基準が高過ぎるのでは?と思い、色々とお聞きしても
最近採用された方は、文字通り
異業種出身の営業経験が1年程度ある方だという。
したがって、冒頭の言葉がポロッと出た訳である。
不景気から雇用の不安感が高まり、手に職、専門職と
終身雇用とは違った安定感・安心感を求める人が増えた結果、
目標数字・成果等の不確定要素に左右される営業職は、
以前よりも敬遠されるようになり、
営業職からキャリアを転じたいとお考えになる方が、
明らかに増えているように思う。
だから今、企業は営業マンを求めているのだ。
人材コンサルタントの立場から見て、
営業職にはビジネスに必要な全ての要素が凝縮されており、
将来会社を経営したい、起業をしたいという方にとっては、
必須キャリアであり、同時にやり甲斐のある仕事であると思える。
このように企業サイドのニーズと転職希望者の
思い込みとのギャップを埋めるご説明をするのも、
我々人材コンサルタントの重要な役割のひとつである。