転職カウンセラーが、日々の業務の中で感じたことを綴っています。
統計数字やニュースからはつかみづらい"マーケットからのメッセージ"に触れて下さい。

某著名投資ファンドの投資先案件

某著名投資ファンドとの打ち合わせ。
今回は、投資先の企業に対して送り込む人材のオーダーだ。


経営企画、経営のサポートとして、投資先企業のCFOを補佐する役割の人材だ。
経理実務を行う経理マンではないので、経理経験は無くても構わない。
勿論、P/L・B/S等、財務諸表を読みこなせないとならないことは、言うまでも無い。


業界経験は不問だが、理想的には
戦略コンサルティングファームの経験と事業会社での経営企画の経験の両方を持つことが望ましい。
また、この投資ファンドのメンバーとストレス無く会話が出来る
ロジカルさ、スピード感が必要。
ファンドのメンバーは大半が戦略コンサルティングファーム出身者やMBAホルダーで占められている為、
彼らとの共通言語で話ができ、すぐに理解し合えることが大切なのだ。


今回の投資先企業は比較的社歴が浅い為、
歴史のある企業に限らず、ベンチャー企業出身者でも構わないとのこと。
それよりも、若い人材が多く在籍するこの企業の現場に入って行き、
違和感無くすぐに溶け込めるキャラクターが大事と。


実務遂行上、英語は必要ない。
今回の人選・面接に於いても、英語力は全く問われない。
ファンドが関与する、このクラスの求人としては珍しいケースだろう。


年収は1000万円程度で考えているが、
1500万円位までならその人の経験に応じて用意する心積もりはあるということだ。
当然IPOを前提としているので、ストックオプションなどキャッシュ以外の
アドオンの報酬の可能性もある。


今回は、あくまでも投資先企業に採用され、その企業の社員となる訳だが、
ここでの仕事振りは常にファンドにウォッチされることになる。
そして先々、このファンドが新たな案件に投資したときに、
そこに送り込む有望な人材のリストに名を連ねることになるのだ。
もちろん、今回の案件で高いパフォーマンスを出せたらという前提でのお話ではあるが。


ファンドとの間には、具体的な事前の契約などがある訳ではないのだが、
確かにファンド絡みの再生案件にボードメンバーとしてよく登場する方々もいらっしゃる。
お互いに明確な約束は出来ないのだが、着かず離れずのファンドとの関係だ。


あくまでも当事者として係わるのではあるが、
再生案件をプロジェクトのようにして渡り歩いてゆくというキャリアもあるのだ。
コンサルと事業会社の“中間”のようなものだ。


投資ファンドに係わるキャリアというものに興味のある方にとっては、
とても面白い案件だろう。


今回は35歳位までの方を想定しているようなので、
興味のある方は、ぜひ個別にご相談下さい。

(No.113/I 記)

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