とある大手不動産会社での打ち合わせの話。
募集求人は、一つ。
『総合職』である。
不動産ビジネスは、非常に奥深く、一言で語り尽くせぬ広がりもある。
一つ一つのプロジェクトが大きく、実際のビジネスで動く金額も大きい為、
資金面での知識・経験も問われる。
また、ゼネコン、建設・設計会社との打ち合せもある。
そこに誘致する店舗、オフィスなどのテナント企業との折衝もある。
他、様々な人や企業が関与するビッグプロジェクトだ。
大袈裟に言えば、街づくりである。
いや、それが実態を表す言葉なのかもしれない。
そのプロジェクトを企画、推進し、成功させるべく東奔西走し、
纏め上げるコーディネーターが、『総合職』の仕事である。
その社内呼称は、もちろん総合職ではなく、それぞれの役割が分け与えられるのであるが、
ゆくゆくはビッグプロジェクトの責任者としてご活躍頂けるよう
OJTローテーションの中で、育成されていくのだ。
最近は国内では、業種を問わずビジネスやプロジェクトの規模が小ぶりのものが多く、
長期で人材を育成することよりも、便宜的に細分化された「専任職・専門職」といった仕事が増えているが、
同社のように、専門性の高いプロ達をマネジメントしていきながら、
大きなプロジェクトを完成させていく力を備えた『総合職』のニーズも厳然と存在することは
見逃せない事実である。