新年が明けて、先日、株式公開されているライフスタイル提案事業を営む企業の
担当役員の方とお打合せした時の話。
世界同時不況の影響から、個人消費が冷え込み、
同社もご多分に漏れず、売上は若干なりとも減少しているとのこと。
ただ、同社は非常に手堅い財務戦略をとってきた為、キャッシュリッチな状況にある。
また、この数年間の中途採用バブル期に、人材の高値掴みのような採用を一切行わなかった為、
人材ニーズは高く、不景気に突入した今年は優秀な人材を採用するには
絶好のチャンスだと捉えているという。
その為、同社では9年ぶりに新卒採用を再開する。
また今年、同社は人事アウトソーシング会社の設立や積極的な事業展開を推進する予定。
その為に管理部門を中心に中途採用も積極化するという。
いわゆる「逆張りの採用戦略」である。
その上、同社はこの不景気時にもリストラはしないと社長が年頭の挨拶で
断言されたという。
景気の波に左右されずに、信念を持った経営をされている会社だと改めて思った。
従業員が安心して働ける場を提供する。
これは経営者にとってすごく重要なテーマではないだろうか。
昨今のニュースで報道されている雇用関連の記事を見ていると、真逆であることが多い。
景気が良くなれば、競って高値で人を採用し、景気が悪くなれば、即座にリストラする。
これでは、働いている人達の身も心も休まらない。
中長期の無理のない計画のもとに、安心して働くことができる会社が増えることを強く願う。