最近の日経新聞の記事の中で、お薦めしたいものがある。
2012年1月21日(土)のアイリスオーヤマ(株)社長の大山 健太郎さんの「真逆の生き方」だ。
同社は、ホームセンターなどの量販店に、インテリア用品から家電製品まで1万4000種の商品を卸している会社である。
現在グループ売上高2350億円という大企業である。
きっとご家庭のどこかに、同社の製品はあることだろう。
ただ、元々は大阪の零細な下請け企業。
お父さんが亡くなり、大学進学を断念し19歳で家業を継ぐ事に。
当時はシャンプーの容器を製造する社員5人の下請けだったという。
右肩上がりに業績は伸びるが、1973年の石油ショックにより、10年間の蓄積があっという間に底を尽き、木端微塵。
ここで、人生観が変わった、という。
当たり前のことを一生懸命やっていても、中小の下請では不景気の大波をくらったら、ひとたまりもない。
そこで、好不況に左右されない方法を考え、過当競争からどう逃れるのか模索したその結果辿りついたのは、
「新しい需要を常に創造すれば、競争は少ない」、と。
「常に人のやらない新しいことをやりたい。売上を増やしたいとか、選択と集中によって効率を上げようとかは考えません。真逆の生き方を選択してきました」
「よそと違う事をやるのは大変。技術の壁、人材の壁、取引の壁など、乗り越えなければならないものがいっぱいありますから」
それでも、敢えて難路を歩む。
詳細は、日経新聞のWeb版などで拝読頂ければと存じますが、要は、他社と同じ事をやっていては、この時代生き残っていけない。会社という事だけでなく、個人レベルにおいても同じ事が言える。
世の中が求めていて、まだ誰もやらない事は沢山ある。
生きているうちに、何か1つでも世の中が求めるものを提供できたら本当に素晴らしいと思う。
課題に立ち向かう中で、周囲から「そんなの出来っこないよ」とか目の前に障壁が出てきたら、きっとそれは向かっている方向が正しい可能性が高いのではないだろうか。
今も、昔も、成功者は他人と同じ道は歩まない。
常に世の中と向き合い、必要なもの、欲しいものを提供して世の中から評価を得てきている。
皆と同じで安心なんていう価値観を捨て去り、「異端児」と言われるようなカッコいい生き方を貫いていきたいものだ。