38歳、迷い、焦り。本当にやりたいこと。

38歳、迷い、焦り。本当にやりたいこと。

No.94
  • 現職

    東証一部上場 パーク24株式会社
    IT戦略マネジャー

  • 前職

    一部上場 SI企業 プリセールス責任者

花澤 秀人 氏 38歳 / 男性

学歴:大阪大学大学院 工学研究科
電磁エネルギー工学専攻卒

転職のきっかけ

今回の転職は2回目です。

新卒入社した会社では、キャリア通信回線の法人営業を3年経験した後、システム開発を6年間担当しました。このままSEを続けるべきか、法人営業の経験とSEの経験の両方を生かして転職するべきか悩んでいた時に、(株)エリートネットワークからある会社で新規事業立ち上げに伴う幹部採用の話を紹介され、SEとしての技術力をベースに法人営業の経験も生かせると思い転職しました。新規事業の内容は、米国シリコンバレーのプロダクトの代理店としてシステムを構築し販売するというものでした。メンバーの規模も10名程度ということで、今までの法人営業と技術の経歴を生かし、更に幅広い経験ができると思いました。

転職してみると、予想通り、全て自分で切り開く必要があり、新規事業立ち上げの醍醐味を味わうことができました。当初は技術力を評価されプロジェクトマネージャーとしてシステム構築や納品を担当し、その後は売上確保の為に開拓営業も担当し、米国との契約や販促の為の展示会やプレスリリース等の広報宣伝も担当しました。預かるメンバー数も転職当時の2倍にまで規模が拡大しました。

更に事業部として拡大していこうとした矢先に、全社の組織改変の流れで技術本部、営業本部、企画本部に我々の事業部も3分割されて吸収されました。私は企画を担当することになりましたが、事業部が3分割されたので事業立ち上げ期の勢いはなくなり、一体感も薄れ、自分自身のモチベーションもかなり落ちてしまいました。転職当初のモチベーションは、「自分のやりたい仕事ができる」というものだったのが、いつの間にか「更に事業の収益を向上させること」自体がミッションとなっており、事業部の3分割は、自分自身も否定されたように感じ、全く評価されていないとさえ思えました。しかし、再度「自分のやりたい仕事って何だっけ」、「今の会社でいいんだっけ」と問い直すきっかけになりました。

転職探し(=自分探し)

事業部3分割によって、かなり自分のモチベーションは落ちていましたが、事業部の創業メンバーだった為、無責任に転職することもできず、色々悩みながら悶々と仕事を進める日々が続きました。また、そのような状況で仕事をしているので、自分の市場価値は同世代と比較してどうだろうか?とか、今後40代50代は何を軸に仕事していけばよいのだろうか等とマイナスなことを考え始めるようになり、負の循環に入っていました。そもそも自分のやりたいことは何だったかさえ分からなくなっている状況でした。転職に関しても、やりたいこと中心に考えず、過去の経験だけに頼って考えていたので、法人営業のキャリアをベースにすべきか、技術のキャリアをベースにするべきかと狭い範囲で思い悩み、答えが出ない状態でした。転職サイトを見ても、募集スペックでは実務経験が細分化されている為、自分が経験したような新規事業の立ち上げで広範囲な業務を担当した場合は、スペック表ではピッタリくるものが見つかりませんでした。上司や同僚の転職先を参考に、通信キャリアの法人営業や担当していたプロダクトの競合会社等も考えてみましたがイメージが合わず、具体的な行動を起こさないまま月日ばかり過ぎ、年齢も38才に近づき焦る一方でした。

カウンセリングによる自分の方向性の確認

自分自身で答えが出せず、前回の転職の時にお世話になった(株)エリートネットワークのカウンセラーさんに“相談”という形で話を聞いて頂きました。そこでは、かなり厳しいことも言われ、カツも入れられましたが、同時に自信も回復させて下さいました。私から見て良さそうに思える会社名をいくつか挙げて状況を聞いてみましたが、他力本願的な相談に対して、「会社にしがみつこうとしても、会社は一生を保証してくれない」とキッパリ言われ、今は個人として強くなることが社会的に求められているということ等を厳しく教えられました。しかし、「自分のやってきた経歴はそれ以上でもそれ以下でもないので、やってきたことに対しては誇りを持っていい。」と言われ、自信は回復しました。

また、自分自身が、次の3点で迷っている点も伝えました。

・将来大阪に戻れる可能性がある会社

・生涯勤められる安定した会社

・ある程度のリスクを取って、会社と共に成長できる会社

そうしたところ、それぞれに対して具体的な会社名を提案されたので、私も具体的に考えられる状態になりました。“相談”という形でぼんやり話し始めたにも拘わらず、課題の本質をヒアリングして、それに沿った具体的な会社名まで提案されるカウンセリング力は本当に素晴らしいものがあると思います。

その後、「法人営業を目指すのか技術SEを目指すのか」という部分に関しても、掘り下げてカウンセリングして頂き、「顧客の要望をITによって実現していくこと」が自分の最もやりたいことであることに気付くことができました。再度これを軸に、「お客様へ販売する側」かそれとも「社内システムを構築し発注する側」かという点で考えていきました。

ターゲットが絞り切れていない状態でも、担当のカウンセラーさんはカウンセリングの中から私の深層心理を引き出し、そのイメージに最も近い具体的会社を提案されるので、すごいと思いました。

転職先企業について

最終的に紹介して頂いた会社は、以前iモード系のプロジェクトを担当していた時にあるセミナーで接点を持っていた会社でした。

セミナーで知った2000年当時は、まだ、モバイルが今程普及していなかったにも拘わらず、iモードで駐車場の空車情報が地図上に表示されるアプリを発表しておられました。その後4年間投資を絶やさずコツコツとインフラを設置し続け、今ではネットワーク化されているということが分かり、その地道な姿勢とITに対する思い入れの強さに共感し入社させて頂くことにしました。

担当のカウンセラーさんは、応募者の性格や雰囲気と転職先の社風や雰囲気がマッチして溶けあう空気なのかということをとても重視しておられ、前回の転職時も大変スムーズに溶け込めましたし、今回内定頂いた会社でも面接時に溶け込めそうな雰囲気を十分感じました。

全く未経験の業界なので、自分ひとりだけの転職活動ではとても出会えなかったと思います。もうすぐ入社日を迎えますが、大変良い会社をご紹介して頂いたと思います。本当にありがとうございました。

この転職者を担当したカウンセラーに
転職相談したい