東証一部上場 大手化学メーカー 本社経理(連結決算担当)
東証一部上場 大手鉄鋼メーカー 工場経理(原価計算・工場損益管理)
森山 祥治 氏 26歳 / 男性
学歴:一橋大学 経済学部 経済学科 卒
TOEIC 760点
日本商工会議所簿記検定 2級
体育会 スキー部 OB
新卒で大手鉄鋼メーカーに入社しました。その頃はまだ日本経済がリーマンショックや東日本大震災後の不況から立ち直り始めた時期で、就職活動で苦戦する大学の同期もいる中、私は比較的順調に数社から内定をもらい、その中から同社を選びました。
当時の私には、世間一般でよく言われる「軸」があまり明確に定まっておらず、就活の進め方はとりあえず有名企業に応募するというものでした。原材料を仕入れ、加工し、付加価値を与えて販売する製造業は、事業内容も明快で働く意義が見い出せそうだと感じ、できればメーカーがいいな、くらいの気持ちでした。
そのような就活の進め方でも内定を得られたのは、ラッキーだったとしか言いようがありません。しかし、その時もっと深く自分のキャリアと向き合い会社を選ぶべきだったと、3年後に後悔することになります。
入社後は大阪の工場に経理担当として配属されました。工場の経理というと一般的には、日々の仕訳や決算、原価計算などの財務会計がイメージされます。
しかし配属先では、どちらかというと工場の操業をお金という指標で評価しPDCAサイクルを回す「工場の操業コンサルタント」色の強い仕事を与えられました。仕事の性質上、事業幹部とも接する機会が多く、非常に貴重な経験をさせていただいたと思います。
日々事業幹部に見せる報告書類の作成に追われる中、決算やファイナンスといった、王道の経理財務の仕事に携わりたいという思いが強く芽生えてきました。なぜなら自分の中に一つ、普遍的にどこの企業でも通用する専門性を身につけたいと考え始めたからです。それからでも経営管理系の仕事は遅くないと思いました。
前述した専門性を磨きたいという思いから、次の異動では本社の決算や資金調達を担当する部署を希望していました。
しかし私が在籍していた部署の異動スパンは平均5年であり、配属4年目の私の希望がすぐに聞き入れられることはなく、あと少なくとも2年程度は現在の工場経理の仕事を継続しなければなりませんでした。また、会社の人事ローテーションの根本的な考え方は、そもそもスペシャリストを育てるものではなく、営業や人事も含め様々な部署で経験を積んだゼネラリストを育てるというものであり、「専門性を身につけたい」という希望は通りにくい環境でした。
そして、私は26歳ですが、30歳に近づくと経理職で未経験者をポテンシャル採用してくれるチャンスもほとんど無くなるのではないかとも考えました。
このまま数年、叶うかも分からない異動希望を待っていたら、自分の将来のキャリアの深まり・広がりが制限されてしまうのではないか、と危機感を持ったのが転職を決意したきっかけです。
今回本格的に転職を決意してまず登録したのがエリートネットワークさんでした。転職エージェントに登録するのは今回が初めてではなく、過去に軽い気持ちで大手他社エージェントに登録したこともあるのですが、対応に事務処理的な感じを受け、あまり良い印象がありませんでした。紹介される求人案件も、量は多いのですが、自分の希望や経歴とミスマッチなものが多かった記憶があります。
エリートネットワークさんには求人企業と求職者のミスマッチをなくす、きめ細かい転職支援を掲げていることに惹かれ登録しました。
数回のメールのやり取りの後、ゴールデンウィークの関東への帰省を利用して転職カウンセラーの廣重様と銀座のオフィスで対面で転職相談したのですが、私のとりとめも無い転職に対する思いを汲み取り言語化していただいたお蔭で、「なぜ転職したいのか、これから何をしたいのか」とモヤモヤしていた思考が晴れたのを記憶しています。
また、その場で見せていただいた求人票も、自分のストライクゾーンから外れない、読んでいて是非チャレンジしてみたいと思わせる仕事ばかりでした。
今回の転職で一番こだわったポイントは、経理・財務の担当者としてスペシャリティを磨ける会社を選ぶことです。そのため、単独決算や連結決算開示業務や資金調達の仕事を学ばせていただける会社を希望しました。
将来的にはその知識を生かして海外関係会社へ経理財務責任者として赴任したいという思いもあったので、積極的にグローバル展開している企業だと尚望ましいと考えました。
逆に給与については前職から多少下がるのは仕方がないと考えました。前の会社は30代前半で年収1千万円に到達する、メーカーの中では圧倒的に高年収の企業でしたが、自分の中で給与は必ずしも一番のモチベーションに成り得ないという結論に至り、優先度は下げました。
面接において特に気をつけたことが一つ、一貫性を持つということでした。
要するに自分の中に軸を持つということですが、私は新卒の就職活動の時にはこれがなかったために企業に迎合するような面接の臨み方ばかりして、ミスマッチが起こってしまったのだと反省しています。
私の軸は前述したとおり「経理財務のスペシャリストになること」なので、志望動機を聞かれた時もこの軸から絶対に外れずに答えるようにしました。
面接では志望動機以外のことも聞かれますが、結局は手を替え品を替え、なぜこの会社に入りたいのかという思考プロセスを問われているに過ぎません。この軸に忠実に回答すれば、面接で論理が破綻することなく一貫して説得力のある受け答えができました。
また、確固たる軸を持てば、面接でたとえ落ちても、「自分とあの会社は考えが合わなかったのだろう」と割り切ることができるので、落ちることを恐れず堂々と自然体で面接に臨むことができました。
軸をしっかりと持って臨んだ結果、面接は「正解を答える場」ではなく「自分の考えを述べる場」と捉えることができました。そう考えると非常にリラックスして面接に臨むことができ(とは言っても役員や目上の方々に囲まれて面接されるのはやはり緊張しますが…)、自分という人物について偽ることなく、堂々と企業に伝えることができました。
その結果、1次面接ではほぼ即日で通過のご連絡をいただくことができ、内定も3社からいただくことができました。
内定をいただいた3社の中から、連結決算担当のポジションをオファーいただいた大手化学メーカーへ入社する決心をしました。連結決算業務は全くの未経験なので、私のポテンシャルを評価していただけたのだと思います。
200社を超える関係会社の連結に携われるということで、仕事のスケールの大きさに期待が膨らむ一方、不安もかなりありますが、一日でも早く部署の戦力として働けるよう業務に邁進したいと考えています。
今回転職活動に際してサポートいただいた廣重様には、スケジュール調整や面接後のフォローなど非常にお世話になりました。お蔭様でとてもスムーズに転職活動を進めることができました。
この場をお借りして厚くお礼申し上げます。