地方から首都圏へのUターン転職。

地方から首都圏へのUターン転職。

No.108
  • 現職

    鴻池運輸株式会社 
    大企業向け物流コンサルティング

  • 前職

    一部上場・大手素材メーカー 
    物流部門 物流企画・管理担当

吉井 拓三 氏 36歳 / 男性

学歴:神戸大学 経営学部卒

これまで転職ということをまったく考えたことが無かった私にとって今回の一連の活動はすべてが初めてのことであり、自分にとっては新鮮かつ貴重な体験となりました。

その内容について以下に述べてみます。

転職のきっかけ

以前の会社では、入社以来13年間、ほぼ一貫して物流企画・管理の仕事に携わってきました。メーカー内物流という職種の特性上、営業・製造部門の間を取り持つ調整業務が多く、縁の下の力持ち的役割ではありましたが、自分なりに適性があると自覚もし、仕事にもそれなりに満足して勤務していました。

しかし、ふとしたきっかけで自分の将来像を考えた時、これまでの経験や知識を元に今後も同じ会社で働き続けることは可能にしても、それは自分が求めている姿とは異なっているのでは?、との思いに駆られるようになりました。

限られたフィールド、限られた命題、限られた人脈の中で仕事を続けることへの「閉塞感」という言葉があてはまっていたのかも知れません。そして、同じ物流とはいってもこれまでとは異なるフィールド、具体的にはより広範囲に、より様々なニーズを持つお客様と関われる仕事もしてみたいと漠然と考えるようになりました。

また、数年前に異動により勤務地が東京の自宅から遠く離れた製造所となったことで、自分が望むライフスタイルが維持できなくなったことも転職を考えるようになったきっかけの1つでした。

転職活動開始

先程述べたように、転職前は将来的なことはともかくとして仕事の内容及び上司・同僚との人間関係もまずまずの状況であったため、在職しながら条件の合う求人があれば話を聞いてみて、それから転職を考えよう、といった程度の今から思えばかなり軽い気持ちで活動をスタートしました。

転職活動の停滞と(株)エリートネットワークとの出会い

転職活動を考える人の大半がそうであるように、私も複数の大手人材紹介会社に登録し、そこからの紹介を待つ形をとりました。また、転職サイトを介して、自分から直接会社へアプローチを試みてみました。しかし、その結果は芳しいものではありませんでした。

まず、紹介される会社の大半は、待遇、特に給与面で満足できるものではなく、仕事の内容についてもさほどの関心を呼ぶものではありませんでした。

一方、ここならと自分で判断して応募した数少ない会社については、逆に「スペックが合わない」、つまり素材産業の物流企画・管理の経験だけでは即戦力にならないとの評価からか、書類選考さえ通過しない状態が続きました。活動開始後わずか数週間で、自分の市場価値はたいしたことはないのでは、とネガティヴな気持ちになり、この時点で軽い気持ちで転職を考えていた自分の認識の甘さに気付いたのです。

結果として活動は一時停滞することになりました。ただ、その間は逆に、本当に今転職すべきなのかを真剣に自問自答することができた格好の時間にもなった訳ですが。(株)エリートネットワークから初めてコンタクトがあったのは、ちょうどその頃でした。

(株)エリートネットワークのカウンセリング

最初はカウンセリングから、ということでこれまで他の人材紹介会社に言ってきたことをまたここでも繰り返さなければいけないのか、と失礼ながら実は少しうんざり気味で出向いたのですが、(株)エリートネットワークでは様々な場面で意表をつかれました。

その中でも1つ挙げておきたいのは、転職希望者との対話を非常に重んじるということです。それは他の人材紹介会社も同様では、と指摘されそうですが、初回のカウンセリング(私の場合は約1時間半に及ぶ)のみならず、都度のフォローにおいても、メールだけではなく直接会って面談、少なくとも電話で会話、という姿勢が一貫していました。

これは(株)エリートネットワークのカウンセラーが、事前に提出した書類に書かれていることだけでなく、表情や声のトーン等から候補者の持つ雰囲気やその時々の心境を引き出すと同時に、仕事内容や待遇だけでなく社風も含めてふさわしい会社を紹介しようとしているのだと後ほど気付くことになります。

初回でいくつか紹介された会社のうち、担当のカウンセラーより特に薦められた1社に絞り、そこへの応募を依頼しました。

(株)エリートネットワークを通じた転職活動

その1社というのが、幸運にも内定を頂き現在勤務している物流会社なのですが、そこに応募しようと思った理由として、会社の規模や待遇、企業風土においてほぼ希望通りであったことに加えて、3PL等の物流事業の新規開発を推進する業務を担当する部署からの求人ということで、前職の経験を活かしつつより幅広いフィールドに携われると感じたからです。

その物流会社はかねてより(株)エリートネットワークとの交流も深いようで、一次面接からその部署の担当役員がご対応して下さり、これまでの職歴、転職を考えるに至った経緯、入社を希望する理由等をざっくばらんに話すことができました。その後、ニ次、最終と着々と面接が進み、内定を頂くまでわずか1ヶ月足らずでした。

実は別ルートで某外資系医療機器販売会社にも内定を頂いていたのですが、いまひとつ業容に魅力を感じなかったのと、先の一次面接が好感触だったため、思い切って辞退しました。

自分で門戸を勝手に狭めている手法は相変わらずですが、たとえ転職活動が長期間に亘るとしても、在職しながらの転職活動だったために、かえって安易に妥協せず済んだのかも知れません。

転職活動を振り返って

多くの人が指摘するように、転職活動を通じて自分自身を客観的に見つめ直すことでこれから自分がどうありたいかといったビジョンを再認識できたことが新鮮かつ貴重な体験となりました。それは仕事だけではなくライフスタイル全般に及ぶものであり、これから新たな会社で勤務する上で、私のひとつの指針となると思います。

これから転職を考えている方には、それぞれの事情がありますのでアドヴァイスとまではいきませんが、面接等で会社訪問した時のオフィスやそこで働いている社員の雰囲気から感じ取れる「何か」を大切にして欲しいと思います。どんなに待遇が良くても、また求人時点での仕事の内容が一見魅力的でも、そこの企業風土に馴染めないと結局長続きしませんから。

最後になりましたが、様々なシチュエーションに応じて的確な助言を頂いた(株)エリートネットワークのカウンセラーの方に、心からお礼を申し上げます。

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