情報処理・システム開発業本社
購買エグゼクティブMgr.
一部上場 大手小売業バイヤー
藤田 強 氏 38歳 / 男性
学歴:
退職に踏み切った理由は大きくは2点。一つは会社の業績の悪化(社内が保身的官僚主義に走り、新しいことや改善改革の動きを妨げる空気が漂い、業績の回復の目処が立たないと感じた)からくる不安感と焦燥感。もう一点は過去1年間で同業他社からの複数のオファーがあったことで「退職しても何とかなるぞ」という自信が持てたこと。この2つが大きな理由です。もちろん業績が悪化していく会社の中で一人頑張ることによる社内での対立など人間関係での問題も当然ありました。要するに「出る杭は打たれる」状態であり我慢して間違った方針に従うか、それとも思い切って退社し自分の信念に従うか、という選択になった時に「辞めても同業他社なら入れる」という裏付けがあった為踏ん切りました。・ 年齢的にも30代後半で体力的な面を含めて、ここが最後のチャンスだと思いました。
同業他社を紹介していただいた人材会社のネットワークで数社の人材会社に履歴書を送付しました。この作業は退職後すぐに実施しました。ところがその人材会社は外資のいわゆる「エグゼクティブサーチ」系だった為、クライアントから要望がなければ動かせない業界だったため、結局その中では1社あって1社内定をもらうにとどまりました。ただ、先方の代表者があまり魅力的に映らずお断り申し上げました。
途中1ヶ月ほど病気入院・通院で就職活動ができない時期がありましたが、最初に会った人材会社の方に(株)エリートネットワークのカウンセラーの松井さんを紹介いただきました。ここで大きかったのが、このカウンセラーの松井さんのアドバイスでした。自分では「小売のバイヤー」という意識しかなかったものが、「先行き不透明な小売業界に固執するより、仕入れの経験を活かして優良企業の購買の仕事に観点を変えたらどうか?」という一言で一気に視野が広がりました。小売業界での前職の企業は会社のレベル、待遇、財務力とも国内最高峰であった為、小売に固執する限り給与・ポジション・やりがい・安定性・成長性など総合点でステップアップ転職は不可能だということ。業界そのものが経営基盤や将来性において優良とは言いがたいという事。この2つの問題点を冷静に認識し「優良企業の購買という仕事を狙ってコストカッターとして売り込む」事を主眼に変更しました。
(株)エリートネットワークさんに紹介いただいた3社はすべて購買系でお願いしました。もちろんその間にも同業他社からの内定を頂いておりましたが全てお断りし(株)エリートネットワークに紹介いただいた3社に全てを賭けました。その中で1社は先方様のタイムスケジュールの兼ね合いで待ちきれない状況になった為、途中でお断りし、残り2社に集中しました。2社とも内定をいただいたのですが、1社は「是非、一緒にこの会社を変えてくれ。頑張ろう。」と強く握手していただき、もう1社は「入れてあげるから、入りたかったらどうぞ」くらいの感じだった為、前者に決めました。人生はたった1回で、その多くは仕事に時間を割くことになるのなら、より自分を強く求めてくれるところの方が基本的に働き易いと判断し、自分の力が出し易いのではないかと思いました。
実質的な活動期間はトータルで1ヶ月半程でしたが、途中で先方への返事の期限が来てしまい瞬間的に0内定の期間が出来てしまった時は不安でしたが、自分のやってきた事を信じて妥協せずにキャリアアップになるチャンスが来るまで活動しようと腹をくくっていたので大きな意味での焦りはありませんでした。
上場後まだ歴史が浅いこともあり、中途採用組の社員がプロパー入社の社員よりはるかに多い環境です。第二の創業期ともいえるような状態で、会社運営そのものをサポートしていく組織がまだまだ不完全で、自分と同じようにキャリア採用されて入ってきた人達が一生懸命組織作りをしている最中です。仕事はハードですが、前職のように「報告の為の報告」のような無意味な仕事はなく、すべては会社を良くして行くという目的で統一されているのでとても充実感があります。
収入、ポジション、会社の将来性等の全ての面で、確実に前職をクリアーした、いい転職ができたと喜んでいます。せっかく与えられた良いスタートラインを無駄にせず、今回の転職でお世話になった方々への恩返しも含め粉骨砕身頑張ろうと思います。