消費財メーカーから、コーチングの世界への転身

消費財メーカーから、コーチングの世界への転身

No.175
  • 現職

    株式会社コーチ・エィ  コーチングスタッフ

  • 前職

    一部上場 大手消費財メーカー 法人営業職

佐々木 次晴 氏 29歳 / 男性

学歴:早稲田大学 政治経済学部 政治学科卒

夢とやり甲斐を追い求めて

「あなたの夢は何ですか?その夢の実現に向けて、日々努力していますか?」
これは、某外資系生命保険会社のリクルーターからか突然かってきた電話の中で、言われた言葉です。私の人生において大きなターニングポイントになった瞬間でした。これを機に、自分の人生や仕事を見つめ直し、今私が取るべき選択肢が何かを深く追求するようになったのです。ただ、実際に転職を決意し、行動に移すまでには、それから約1年の経過がありました。この体験レポートでお伝えしたいことは、大きく2点あります。

① 人生における夢や目標、そして自分自身のブレイクダウンが十分になされていないと、転職は難しいということ。
② 大きなターニングポイントには、必ず意味のあるチャンス(人との出会い)があり、それを確実に自分のものにすること。

この2点について詳しく述べると共に、転職を決意するに至った経緯、活動の流れ、動きをご紹介したいと思います。

新卒で入社した会社は、安定した優良企業と広く認知されているような大手有名消費財メーカーでした。入社7年目を迎え、確実な成果をあげ、信頼を勝ち取り、社内的にも認められるようになっていました。しかしながら私には葛藤がありました。大事なポジションも与えられ、順調なキャリアを築いていましたが、日々の仕事の充実感の少なさや、自分の成長スピードの遅さ、会社や上司が各人のがキャリアパスを共有しようとしないことからくる閉塞感など、「このままではまずいな」という恐れを内に秘めていたのです。その恐れに対して、「何とかしなければ」と、漠然と考えてはいましたが、実際に実行に移すまでにはなっていませんでした。実際問題、居心地のいい環境を捨てるというのは勇気のいることで、なかなか実行に移せないものです。やり甲斐は見出せないが、今のポジションは居心地がいい。そんな甘えた毎日の連続だったのです。
そんな時に、冒頭の電話です。ヘッドハンティングなんて、絵空事で、私には一切関係ないと思っていましたから、最初はまったく興味を示しませんでした。しかし冒頭の質問に答えられない自分に愕然とし、先ほどの漠然とした恐れが完全な恐怖と焦りとなって表面化したのです。その後私は、その会社の選考ステップに進み、内定を頂きました。その過程でお会いした方のレベルの高さや環境の厳しさに触れ、世の中の広さ、そして今まで社内価値に甘え、本当に必要な市場価値の向上を怠っていたことに気付いたのです。また人生の目標の達成のために、今日の1日があるという発想を持つようになり、今までどれだけ無駄な毎日を過ごしてきたことかと、深い後悔をしたのです。そこまでくれば、私の結論は早く、例え厳しい環境の中でも、自分の成長のために努力することは当然のことで、それが人生の目標に向けたステップであるならば、転職という選択肢はベストであると考えました。私は、初めてそこで転職を、前述の外資系生命保険会社への転職を決意したのです。

人生には、様々なターニングポイントがあると思います。その瞬間に出会う人というのは非常に大きな意味を持っており、そのことに気付くことのできる人は、正しい判断を下すことができるのではないかと、私は思います。実は、私はその外資系保険会社への転職という決意から時を経ずして、内定を辞退しているのです。何故か。大きな、そして意味のある2つの出会いがあったからです。一つ目は、転職に対する私の考え方を軌道修整して頂いたあるコンサルティング会社の方との出会い。そしてもう一つは、今回の転職活動でお世話になった(株)エリートネットワークのカウンセラーの高橋さんとの出会いでした。

まず前者からお話をします。その方は、私が以前に参加した自己啓発セミナーの講師の方で、それ以来懇意にさせて頂いておりました。今回外資系生命保険会社への転職を決意した際に、私の判断を客観的に精査して頂きたいと思い、お会いしたのです。今思えば、決意したとはいえ、何かしら自分の中に納得できないものがあったから電話をしたのだと思います。その方は、外資系生命保険会社への転職を否定はしませんでした。しかしその決定のプロセスをもう一度考えたほうがいいというアドバイスをくれました。まだまだ人生の目標や夢が具体的に明確でないこと、自分がどんな仕事をして、どうなりたいと思っているのかが見えにくいと指摘を受けました。それを確かなものにした上で、外資系生命保険会社でよいのか、ひいては転職が必要なのかを考えるように言われたのです。自分なりに明確になっていると思っていたものを、いとも簡単に崩され、更に決意した転職自体の必要性を問われた訳ですから、瞬間、茫然自失となりました。しかし簡単に崩れるようなものは確固たるものとは言えません。自分の中でもう一度考え直してみることにしました。
突き詰めて考えると、スタート地点にあるものは、前述の焦りと恐れ、そして会社への不満でした。転職理由の一般論として、その理由は正当なものと言えるかもしれませんが、私の転職を意識したきっかけであった夢の追求、実現、そして仕事のやり甲斐から離れていることに気付いたのです。その後何度かの対話を重ね、納得のいく結論が出せたのです。私が目指すべき方向性は、コンサルティング業界であると。

ここでまた大きな出会いがありました。それが(株)エリートネットワークのカウンセラーの高橋さんです。コンサルティング業界を志望し、いざ転職活動をスタートしようとした時、転職未経験の自分にとってこれほど不安なものはありません。まずは、転職斡旋の最大手の会社に登録し、面談を受けました。取り組み方や方向性の確認など、私の不安を払拭するに十分な情報を提供して頂きましたが、肝心の転職先についての相談は曖昧なままに終わりました。
そんな時に、友人から(株)エリートネットワークのカウンセラーの高橋さんをご紹介頂き、面談を受けました。明快かつ具体的、そして自信に満ち溢れたそのお話しぶりは、全て預けてみたくなるほど魅力的でした。私はその場で、お世話になることを決め、2度目の転職活動スタートを切ったのです。
カウンセラーの高橋さんとの面談は、毎回非常に充実していました。面談を重ねるうちに、ご担当カウンセラーの高橋さんはある一つの方向性を示してくれました。コンサルティング業界の他にHR領域の業界の方向性です。一見すると私の志望とは“ズレ”を感じてしまう業界ではありますが、よく考えてみると、営業職として私の今までの成果につながる行動特性を最も反映した仕事がそこにあることに気付いたのです。ご担当カウンセラーの高橋さんは、私の中にその可能性を見出し、表面化させ、私の転職の方向性として言語化して示してくれたのです。前述の最大手の会社ではここまでのフォローはなく、おそらくこの可能性に気付くことなく転職活動を進めてしまっていたことと思います。


(株)エリートネットワークの魅力であるきめ細かな個別フォローの賜物であると感謝しています。そして、コンサルティング業界とHR業界の2軸で転職活動を進めました。しかし、私には大きな不安がありました。自分の中で確固たる志望、動機、方向性はありましたが、果たして私にできるのだろうか、という不安です。現職は、大手メーカーの法人営業、しかもルート営業ということで、市場においてそのキャリアは評価されるのか。またいざ転職した後に通用するのか。転職先として異業種を選ぶことの不安は、相当大きなものでした。転職は、やはり前職の仕事内容や経験した職種の延長線上で選ぶのが一般的なようで、まったくの異業種というのはかなりハードルが高いように思います。実際、大手コンサルティング業界は書類すら通らない状況で、厳しさを痛感したものです。そういう状況でも、自分には自信と信念があり、また応援して下さる(株)エリートネットワークのカウンセラーの高橋さんの存在に励まされ、強い気持ちで臨んだのを覚えています。そうして2度目の転職活動をスタートしてから、ちょうど2ヶ月が経った頃、自分でもかなり満足のいくかたちで内定を頂いたのです。この2ヶ月というのは、ご担当カウンセラーの高橋さんが私に宣言して下さったデッドラインでした。このパーフェクトな進行、フォローは、本当にすごいと感心しきりでした。

この体験レポートでお伝えしたいことは、大きく2点です。

①人生における夢や目標、そして自分自身のブレイクダウンが十分になされていないと、転職は難しいということ。
②大きなターニングポイントには、必ず意味のあるチャンス(人との出会い)があり、それを確実に自分のものにすること。

私の述べてきたことでもうお分かりになると思いますが、①がしっかりしていないと、必ず迷いが生じるのです。迷ったまま進めても何もいい結果は生まれません。これは、まさに自分の価値軸のようなもので、絶対に譲れないものとして押えておく必要があります。そして転職活動というのは、誰にでも相談できる訳ではなく、閉鎖的な環境の中進めなければいけないものではありますが、必ず②のようにチャンスがあります。それを自分のものにできるかどうかで、大きく結果は変わってくるのです。転職は、絶対に失敗できないものですから、最大限の努力をしなければいけません。そのなかで、この①と②のことは、ぜひ心に留めておいて頂きたいと思います。

最後になりますが、私の転職活動において惜しみないご尽力を頂いた(株)エリートネットワークのご担当のカウンセラーの高橋さんに、心から感謝を申し上げたいと思います。きめ細かな個別フォローは、本当に心強いものです。転職でステップアップを考えるなら是非、(株)エリートネットワークにお世話になることをお薦めします。

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