東証一部上場 パーク24株式会社
新規会員の拡大をコアとするCRM業務担当
大手総合商社が出資する石油事業会社
新卒入社後、人事、代理店営業、販売促進を経て、再び代理店営業
窪野 秀之 氏 36歳 / 男性
学歴:明治学院大学 経済学部 経済学科卒
私は新卒で大手総合商社が出資する石油事業会社に入社して14年が経過、営業の第一線にあって、特約店営業担当として各地を飛び歩いている毎日でした。それなりの年収もあり、名の通ったグループ名を冠する会社にあって、社内からも取引先からも、生き生きと仕事をして、将来の幹部候補とも見られていたことも自負していました。
いわゆる常識的に考えれば、転職する理由やその事情が判然としないために、「なぜ、やめるのか?」と疑問を抱かれることと思います。
しかしながら、私自身は、36歳となり半年間をかけて熟慮し、現職の会社を飛び出て、新しい世界を求めることを決断しました。
新しい世界=会社において、じっくり腰を据えて仕事に励み、努力を認められ、報われることを実感できる人生を求める、決断でした。
今般、転職を決断した理由は次の2点です。
1つ目、10年前の規制緩和をきっかけに、国内石油業界は合理化・効率化が加速、遂に昨年度は需要が減少に転じ、市場の縮小も現実のものとなりました。パイがどんどん小さくなっていく業界です。昨年来の原油暴騰によって一瞬収益は回復しましたが、本業の製品売買では各社ともに実質赤字なのです。国際的に見ても欧米のスーパーメジャーと言われる国際石油資本ですら、合併を繰り返し今では大手3社となりました。国内石油元売り会社は、これらスーパーメジャーに企業規模で1/10以下、国際競争力は全くなく、10年前の13社体制から、既に4グループに集約されています。ガソリンスタンドも10年前の6万軒から4万8千軒に減少、今後10年で3万軒まで更に減少の見込みです。セルフサービス化が急速に進展し、市場規模も縮小するために、合理化と効率化が至上命題にある石油業界にあっては、そこで働く人間の絶対数そのものが現在も多過ぎるわけです。業界そのものがよりコンパクトに収斂していくことが必然なのです。
このような石油業界にあって、現職の会社の系列ガソリンスタンド網は実質300。小さな石油会社であり、極めて少ない人員体制でニッチなマーケットで細々と生きていくことしか出来ない会社です。局地戦では負けないことはあっても、総力戦には勝ち目がないのです。
残念ながら最悪の場合、会社消滅も想定せざるを得ません。私自身のビジネス人生の後半戦を委ねることは出来ないと判断したのです。
2つ目、現職の会社は、日本を代表する古く大きな総合商社を親会社とする、国内石油事業会社です。
しかし過去には、後発・小規模ゆえに無理な事業展開に走り、巨額の赤字と不良債権を背負い経営危機に陥りました。
結果、過去10年で特約店もガソリンスタンドも、多くの優秀な社員も失いました。社員数は私の入社時の1/4まで少なくなる始末。それでも外部招聘したマネジメントと残ったプロパー社員の努力で、なんとか普通の会社にまで復活しました。
しかし外部招聘マネジメントは契約期間が到来する度に会社を去り、我々プロパー社員は、新しいポストもなく、ポジションも上がりません。
現職の会社のマネジメント層の人事は、石油元売り事業など全く経験も知識もなく、実質リタイアした親会社の出身者が役員に就きます。
3〜
4年で少しは国内石油ビジネスや特約店卸売りの商売が理解できてきたところで、役員定年となります。この繰り返しです。プロパー出身の取締役はよほど運の良い人間が、千載一遇のタイミングで昇格できるかどうかというところ。実質的な権限も小さいものです。
一方で、プロパー社員に目を向けると、最高位である執行役員は50歳前後の同年齢/同期入社の一派がほとんどのライン役職ポジションを占有しています。当然後進マネジメントの育成などせず、最近では相互に足の引っ張り合いが顕著になり、組織の硬直化と閉塞感が社内を覆っていました。
また、総務、人事、経理、経営企画といった管理部門に全社員の半分の人員を投入しています。直接利益を生まない部門に50%の人員を投入する体制は大きな問題があると常々改善を叫んできました。『管理で儲ける会社』など成立しないと。
しかし「管理部門こそが当社で最も忙しいのである。特に内部統制法対応は親会社の経営の最重要課題であるので、当社はそのために全力を尽くすことが必要なのである。よってこれから増々管理部門の人員を増強することが重要だ。営業セクションはそのくらいのことは当然のことと理解すべきである」との主張。現在も更に組織膨張を続けています。こういった部署は石油ビジネスが理解できない親会社から来たマネジメントが支配下に置いています。
このように、プロパー社員がいくら業務に精通して確固たる業績を上げても、報酬もポジションもレベルアップしていく可能性はゼロ。
石油業界の事業環境と見通し、大手総合商社を親会社とする現石油事業会社の今と将来を見ると、これから精一杯の努力を続けても、その成果が認められ、あるいは感謝され、必要不可欠な人材として今後遇されることはなく、過去実施された2度の大リストラが、またも実施されることは確実視されます。その時には私は、人員削減の最有力候補となるであろうと判断しました。
新しいステージを自ら模索し、そこに骨を埋め、生き生きと仕事がしたい、常にベストを尽くすビジネス人生でありたい、との決断に至ったのです。
新卒入社から14年を経て、自分自身の人生を見つめ直した結果としての転職の決断でした。
2006年の年明けから、真剣に転職を考え3月から具体的な活動をスタートしました。
多くの転職サイトに登録をし、また掲載されている求人情報を見て、人材紹介会社にも登録して、具体的な案件を模索することとしました。
しかし、私のように転職経験がなく、職歴もルート営業中心、能力やスキルも特記できることがない、英語も出来ない。各企業が募集する条件に合致しません。応募しても書類選考段階で落ちてしまいます。
また、人材紹介会社も大手も中小もこだわらずに数社に登録し、打ち合わせも持ちました。
ほとんどのケースで、初回の打ち合わせ時に私の経歴と希望を聞いて、職歴を見て、マッチしそうな案件の紙の資料を持ち出して、その場で応募を薦め、後日書類選考に落選、後は梨の礫でした。ひどいところ(結構大手の人材紹介会社です)は、初回打ち合わせの当日に「紹介できる案件がないから打ち合わせを中止する」とまで言われました。
自分のこれまでの人生を呪いもしました。事実「転職」に武器になることは身に付いてないと言わざるを得ませんし、現職の会社で精一杯努力をして身に付けてきたことは、自己満足に過ぎないのだと。
こんな時、日経新聞の日曜版に(株)エリートネットワーク様の広告記事を見つけました。これまでの人材紹介会社の対応を見て、正直半信半疑でしたが、登録してご支援願うこととしました。また、これまでの各社での対応について、そのままの事実もお伝えしました。
担当カウンセラーの高橋さんとの初回お打ち合わせ、私のこれまでの職歴と希望する方向、今の状況と転職に至る背景について、きめ細かくカウンセリングを頂きました。その結果、自らの努力では如何ともしがたい資本の論理で役職も体制も決まるのではなく、元気のある、独立自尊の風土の会社で精一杯努力し、会社業績に貢献し、仕事への忠誠心=ロイヤリティを自らのやり甲斐とできる会社様への転職を希望することとしました。
4社の求人案件をご紹介頂き、推薦をお願いすることとしました。結果2社の面接を受けることとなりました。
1社目の面接では、担当カウンセラーの高橋さんに、先方人事ご担当役員にお引き合わせ頂きました。面接では厳しい質問攻め。なぜやめる、こんな業種はやめた方が・・・
後日、担当カウンセラーの高橋さんからお電話を頂きました。当該面接の状況を踏まえ、私の「甘さ」を強く指導・注意されました。準備が決定的に足りないと。先方にはなぜ転職するのか、なぜこの会社を志望したのか、必ずしも伝わっていないと。従って転職理由と志望動機は書面に記載して作成、声に出して読むこと、何度も繰り返すこと。これがなされてないとダメだと。また、決まらないからといえども焦ることはない、面接で焦っていることは相手に見透かされると、的確なアドバイスも頂きました。
この時自分の甘さを痛感しました。現職で自分なりにマジメに仕事に打ち込み、成果を上げ課題を改善してきたことにはある種自信がありましたし、法人営業で取引先と日々厳しい交渉をやっていることで対人コミニュケーション能力も人並み以上だと思い込んでもいたのです。
しかし転職は初めてのこと、努力すべき方向性もよく考えず、出たとこ勝負でなんとかなるかな、などと甘く捉えていたところもあったのでしょう。担当カウンセラーの高橋さんには見抜かれていました。
そして同時に、転職活動者に対して、ここまでやって頂けるとは、と感激もしました。志望企業様のご意向や1次面接での感想までお話しして頂き、以後私は心を入れ替えて毎日練習しました。新卒の学生みたいでしたが、それでも信じてやり続けました。
最終結果を先にお話ししますが、1社内定し、こちらに決めお世話になることとし、もう1社は最終社長面接(今まで落ちた方はいないそうです)に進みましたが、ご辞退申し上げました。
担当カウンセラーの高橋さんにご紹介頂いた各社様の採用条件は、「まっすぐ仕事に打ち込む気概があること、マトモな人間であること」でした。特に1社は「これまで転職したことがないこと」という、ある意味信じられない条件でもあったのです。
これは(株)エリートネットワーク様が、各企業様をご担当される中で個々の会社の求める人材だけではなく、人事採用と育成までコンサルティングされ、ひいてはその業界動向や実情にも詳しいことがあり、各企業様ご担当と私共転職活動者のご担当も同時に兼ねておられ、それぞれにオンリーワンの採用/転職をコーディネートされているところにポイントがあると思います。
前述したように、私の経験上多くの人材紹介会社では、システム登録されている断片的な求人データベースから、転職希望者の職歴や技能、スキルなどをいわゆる「マッチング」して、何枚もの求人票を転職希望者に提示する手法でした。
(株)エリートネットワークのカウンセラーの高橋さんは、それぞれの企業様が求める人材像の「肝」を把握された上で、私へのカウンセリングを通じて希望する働き方とビジネスへの取り組み姿勢を顕在化され、具体的な「肝」をもお話し頂きました。私は無意識のうちにご紹介企業の研究に力を注ぎ、本心から志望したい企業であるかの判断において、決定的な要素ともなりました。
話は変わりますが、今回の転職は初めてのことでありましたが、家内とも言い合いや意見の主張を激しく行ったことも事実でした。活動中はかなりナーバスになっていたこともあり、子供たちにも辛い思いをさせてしまったと反省もしています。
しかし、最後まで心身共に支え続けてくれ、内定を頂いた時には心から喜んでくれました。家内と娘たちには感謝しきりです。
現職も多忙を極めており、その中で転職活動を行うことは、私にとって極めて苦しい日々が続きました。
しかしながらこのことは、私自身の人生において、人間として、そしてビジネス人生の後半を送るにあたって、大きく成長するターニングポイントになりました。
これらは、私も分かっていたようで、実は出来ていないことに気付いたことなのです。
「自らを率直に捉えれば、足りないことは多く、それを指摘されたなら、率直に認めること」
「困難や課題、目標に向かって正しい方向で努力をすること」
「どんな時でも明るく、前向きに取り組むこと」
「あきらめないこと」
新しい会社で仕事に携わるわけですが、沸々とヤル気とモチベーションが高まってきています。
大手総合商社の石油事業会社で長く働いてきたことで得られた経験や知識、良くも悪くも私自身にあるものです。財産もあれば廃棄すべきゴミも、修理すべき部品もあります。新しい世界に飛び込むにあたっては、良い点は大切にし、力を更に伸ばす努力を重ねつつ、一から勉強することは沢山ありますし、新しい上司や先輩、仲間達から信用・信頼されるよう、一日も早く馴染むことが大切だと思っています。
正直言って、不安もありますが、楽しみです。こんな気持ちになれたのも今回の転職活動の大きな成果ですね。
何より、(株)エリートネットワーク様、担当カウンセラーの高橋さんのご指導とご支援があってこその、成功した転職活動でありました。心より御礼申し上げます。
そして、(株)エリートネットワーク様はどこよりも、各企業様との太く緊密なパイプを背景に、熱いスピリットで心が込められた転職支援をお約束し頂ける、素晴らしい会社様であることを、皆様にお伝え致します。
ありがとうございました。
以上