楽天株式会社
e−コマース事業部門 部長
大手情報出版会社
マーケティング兼経営管理部長
飯田 進 氏 41歳 / 男性
学歴:広島大学 工学部 経営工学 専攻 卒
私の場合「転職体験記」というのには少し違和感があり、今後転職活動をしようとしていらっしゃる方には参考になるかどうか分かりません。というのも、転職を目指して活動したというよりは、起業や個人事業主など様々な選択肢の中から結果的に転職に至ったからです。少し大袈裟な言い方ですが、自分の人生において今後仕事というものをどう位置づけていくかというところからスタートしています。この体験記を寄稿するにあたり、そのような視点で自分自身を振り返る皆様の参考になれば幸いです。
私は1989年に新卒でR社に入社以来、17年間事業企画、営業企画、商品開発など多岐にわたってスタッフ系の仕事一筋で経験を積んできました。R社には起業家精神を持った人が多く、いつかは自分で事業を始めたいと考えている人が多くいました。そのため、社内の雰囲気はアグレッシブで自分にとっても刺激的で成長を実感できる充実した日々を送ることができました。改めて振り返ったとき、本当に良い会社に在籍し自分も成長できたなあと実感できますし、共に過ごしてきた仲間に対して今も感謝の気持ちでいっぱいです。
実際にR社では若いうちから自分の夢の実現のために起業したり、必要なキャリアを積むために転職していく仲間が多くいました。一方で、会社もそのような社員の支援策として早期退職制度を設けていました。この制度は簡単に言うと勤続10年以上という条件を満たせば38歳から定年を選択できるというものでした。このような環境の中で、自分も今後どうしたいのか、どのようなキャリアを積んでいくのかというテーマはシリアスな問題でした。そして、30歳を過ぎた頃から自分も40歳を節目に何かにチャレンジしたいと考えるようになりました。
実際にとても良い環境でお仕事をさせて頂いていたので、退職前は正直かなり悩みました。責任ある仕事も任され、自分でもやり甲斐を感じていましたのでこのままあと1年なり3年なり、次のチャレンジへの期限を延ばすことも考えました。さらに、退職後に何をするのかという具体的なことは決まっておらず、社外内の仲間とIPO目指して起業するか、これまでの自分に足りないキャリアを積むために転職するかというぼやっとしたイメージしかありませんでした。しかし、このまま決断せずにずるずると行ってしまうと後悔すると考え、2006年3月末に退職することを決断しました。
4月からは無職となり、サラリーマン時代にはなかなか難しかった海外旅行に行ったり、のんびりした生活を送っていました。あわせて、将来のための情報収集を開始しました。具体的には転職サイトを通じて人材紹介会社の方とお会いして、自分の思いを伝えることで将来像を具体化し、自分の市場価値を明確にしていきました。また、前職の仲間達と情報交換も定期的に行っていました。
そのような活動の中で(株)エリートネットワークの転職カウンセラーの高橋さんとお会いしました。ご担当の方が以前R社で一緒にお仕事をさせて頂いた先輩ということもあり、私の状況や思いを正直にお伝えし真摯に受け止めて頂きました。3ヶ月ほど相談に乗って頂いたりいくつかの企業を紹介して頂きました。それらはどれも自分のイメージに合ったもので、そのやり取りで信頼関係が築けたと思います。そして、現在の就業先はご紹介頂いてすぐにお話がまとまりました。
この9月から第二の社会人生活をスタートさせた訳ですが、ご紹介頂いた企業には非常に満足しています。自分がやりたかったTOCマーケティングの領域で、過去の経験を最大限生かせる仕事をやらせて頂いています。さらには、自分がもし再度起業を考えることがあれば、これまでの自分に足りなかったキャリア形成にとてもプラスになると確信しています。結果的に、前職の退職の決断が自分にとって良い結果に結びついたことで自分の人生においても大きな自信につながっていると実感しています。
あらためて(株)エリートネットワークのご担当の転職カウンセラーの高橋さんにこの場を借りてお礼申し上げます。本当にありがとうございました。