出版社 兼 コンサルティング事業会社
統括責任者、新会社設立 取締役就任
大手人材情報サービス事業 事業責任者
桜 和施 氏 48歳 / 男性
学歴:國學院大学 法学部 法律学科 卒
2009年1月8日 年明け早々、社長との個別面談がありました。
「お前の置きどころがなくなった。すまないが、4月以降の身の振り方を考えて欲しい。」
サブプライムローン、リーマンショックなど、世界規模で景況が厳しくなったタイミングで、在籍していた会社の業績も著しく低迷していました。その会社は、4つの事業部で売上を立てていましたが、その一つの事業部を、私は任されていました。2008年度から人員体制の見直しも図り、他事業部への異動など、縮小体制を促進してきました。
これから、事業部として立て直しを図ろうと、自分自身、死ぬ気で事業再建に向けて、絵を書いていた真最中でもありました。しかし、業績責任を問われた以上、覚悟を決めなければなりません。この会社の次期 経営の担い手とまで言われていたこともありましたが、しがみつくことよりも、新たな道を切り開くことしかないと判断しました。
この4月で48歳。家族を守っていくこと、そして、残るメンバーのことが大変気掛かりでした。
世界中の企業が過去最大の赤字計上、人員削減など、転職するにはかなり厳しい状況。
48歳にもなる人材を、採用する企業がそもそもあるのだろうか?
48歳にもなるので、いわゆる求人の公募や、人材紹介、人材スカウトなどよりも、これまでお世話になった元上司や先輩達、知人からの個別の案件で企業を紹介してもらうしか転職の道は開けないと考えていました。
“自分自身の今までの経験や強みをよーく分かってくれている人達”
そこから、速やかに内定をもらうしかないと思っていました。
今まで新卒から入社して20数年間、力を抜いて仕事してきたつもりは一切なく、増してや、お世話になった先輩や知人なら自分の強みを上手く、相手先に伝えてもらえるはず。その方が、猶予もない中、増してやこの就職難の時代に、これしかないと考えていたんです。きっと、すぐに内定を数社からもらえて、その中から選ぼうなどと、甘く考えていました。
不発でした。
元いた会社のすべてのグループ会社を当たって頂いた方や、同業他社を紹介して頂いたりしたものの、どこもかしこも人材採用どころか、人員削減、圧縮で一向に明るい材料があがってきませんでした。
そんな苦戦を強いられていた中、自分の転職先を探して頂いた元上司の一人の方が、
「もう、人から人への紹介でなんて言ってる余裕はないんじゃない。人材紹介や公募など全ての手段を使って活動していかないと 、夏、秋になってもどこも見つからないかもしれないよ。
自分の知っている紹介業の会社で(株)エリートネットワークさんというのがある。そこは、個人のことをよく理解してもらえて、その人に合った企業を一社ずつ丁寧に案内することで評判の会社。まずはそこで活動してみるのも手だと思う。」 と。
早速、(株)エリートネットワークさんに電話を入れました。
早々に(株)エリートネットワークさんに訪問し、面談して頂きました。自分の良さ、強みを明快に、シンプルに表現して頂きながら、明確に自分というものを正確に理解して頂きました。
転職活動の当初、私自身、同業界であったり、仕事内容が今までの経験を活かせるものなどと考えていましたが、あまりにも採用して頂ける企業もなく、業界はどこでもいい。
仕事内容も何でもしまっせ。ポジション、役職もこだわらない。ただ、強いて言えば、やり甲斐のある、将来に向かってチャレンジできるような新しい仕事に携わりたいという思いでした。
(株)エリートネットワークさんから上がってくる案件は、すべてが新しく立ち上げる、更に拡大していく求人案件ばかりでした。私は驚きました。自分がそそられる、やってみたいと思える会社、仕事内容の案件を次々にご紹介頂きました。
また、企業との面接もいきなり、専務取締役や会長、社長との面談ばかりでした。
私も営業職を長くやって参りましたが、いわゆるトップの方といきなり面談できるのも、(株)エリートネットワークさんが如何に企業の経営層の方々にまで、日頃入り込んでいるかが分かりました。
今まで、面接する側の経験はかなりの数やって参りましたが、いざ 面接される側になると、思うようにはいきません。
妙にその場で、上手く答えようとあれこれ考えつくろってしまう自分がいました。
そして、面接終了報告の電話。
「もしもし、エリートネットワークさんですか?
たった今、ご紹介頂いた1次面接が終了しました。 新規事業について、あなたならどうやって立ち上げますかと質問され、まずは成功できるかどうか、事前準備、リスクについてかなりの時間をかけてから動き出します。と、答えたところ、面接官の専務から、当社はものすごいスピードで今までも走ってきているので、まずは、そこに飛び乗ってもらわないとダメなんだけどね・・・・・まぁ、準備も大事なんだけどさぁ・・・・・。と、言われてしまいました。面接、失敗に終りました。」
「なんでそんな答え方をしちゃったんですか!もともと、かなりスピードを求められる会社であることは、事前にお伝えしています。そこのポイントを何故きっちりと受け止めて、面接官に素直に答えないのですか?変に聞こえが良い答え方をしようなどと考えたら、あなたの良さや強みは伝わりませんよ。元々、スピード感は人一倍お持ちな訳ですから。
それを繰り返すなら、これから先も良い求人案件をご紹介したとしても、採用に結びつきません。反省して下さい。あなたは変に構えて良く見せようと面接に臨んでも、良い結果など出ません!こちらも良い求人案件が出てきたとしても、企業様に自信を持ってご紹介できなくなります。しっかりしなくては、ダメです!」
面接に失敗してしまったことを報告するのが怖かったんです。叱られるのではと・・・・・
予想どおり、しっかりと叱られました。4月に48歳になる、今まで100名の部下がいた自分ですが、何をやっているんだろうと。駅のホームから、電話して、45分間。みっちり絞られました。
ただ、久々に爽快でした。ここまで叱ってくれるのだと。
このままでは、あかん。自分らしく、難しく考えずに、明るく元気に行こう!
ふっ切れた瞬間でもありました。
開き直れたからだと思います。次回以降、次々に手応えのある面接ができました。
結果、複数の企業からの内定を頂きました。
生意気なことは、何も言えません。
現時点で、内定をもらえていない、厳しい転職希望者が、これをお読み頂いた時、少しでもご参考になればと思います。高年齢だって、転職はできるのだと。
就職という点では、厳しい経済状況はまだ続くのだと思います。
ただ、決して諦めないこと。そして、私自身がそうでしたが、甘くみないこと。
本当に、そう実感しています。
それから、実際に、元いた会社の最終出社日がきてしまい、翌日からの転職活動の過ごし方を、私はどう過ごしたかについても、少しだけ触れておきます。
朝6時半起床。今までどおりの時間帯で、電車に乗る。
ほとんど年内休館なしの中央図書館を事前にネットで調べておき、朝から図書館に出社?
開館前から入口に並び、いつも同じ学習室の机を確保。
朝から、1日を9時限に分け、自分なりに決めた各科目を勉強。
必ず、一科目ごとに大学ノートに手書きで記入してまとめていく。
学習の合間に、わずかに入ってきた転職の面接の時間を入れていく。
特に、図書館なので、転職で事前に知っておきたいその業界の本であったり、過去の新聞であったり、面接前に読んでおいたほうが良いと思われる本の予約など、メリットはいっぱいです。
浪人生のようですが、日々のリズムを崩さないということと、常に前を向くという点では、結構良かったと実感しています。
仕事もそうですが、転職活動も気を抜いては良い結果は出ないと思われます。
なぜなら、面接は、その人自身の“生きているパワー”を見られていると思うからです。
そして、今回経験させて頂いた(株)エリートネットワークさんのように、紹介して頂く会社自身も本気であること。
本人、紹介者、両方が本気であるからこそ、手応えのある良い結果が導き出されたのだと確信しています。
新たな会社に転職して、着任後2か月強が経過しています。
既にやりごたえのある事業、役割を頂きながら、めちゃくちゃ面白い日々を送らせて頂いております。
(株)エリートネットワークさんに感謝です。
ありがとうございました。