外資系企業でのリストラ後、創業100余年の専門商社へ

外資系企業でのリストラ後、創業100余年の専門商社へ

No.519
  • 現職

    創業100余年の紙製品・フィルム等の専門商社 営業統括本部

  • 前職

    外資系 金融関連企業 営業支援本部

織原 富夫 氏 48歳 / 男性

学歴:上智大学 法学部 法律学科 卒

【始まり】

・2011年、8月に入り 「今年の盆休みはどの様に過ごそうか」 などと、のほほんと考え始めた頃、会社から唐突に 「早期退職制度を実施する」 との告知がありました。
これまでも何度か実施されてきましたが、自分は対象外だったし、「今回も大丈夫だろう」 と考えていました。
しかし、説明会に参加すると 「45歳以上が対象」 とターゲットが絞られていること、マネージャークラスのポストの大幅削減を目的としていることが明らかになり、「こりゃ、今回は自分達がターゲットだ。」 と気付き真剣になりました。

・上司+人事部との個別面談では 「残っても一担当者として仕事をしてもらうことになる」 との説明で、行くも地獄・残るも地獄という状況を認識せざるを得ませんでした。

・募集要項を読み込み、早期退職金の計算と我が家の現状の資産・負債状況を急いで調べ、何とか住宅ローン返済に目途が立つことが確認できたこともあって、早期退職に応募することを決意しました。

【活動開始】

・9月に会社が用意した再就職支援会社を数社の中から1社選択し、登録のうえ担当コンサルタントと面談を開始しました。(再就職の目標は3ケ月と決定)

・再就職支援会社が開催するセミナー受講を勧められ、【1】転職市場と活動方法 【2】転職ノウハウと書類の書き方 【3】面接の受け方 を受講しました。
「応募書類なんかすぐできるだろう」 「面接なんて楽勝だろう」 と高を括っていましたがどちらも重要で、書類選考で1/10×最終面接までで1/5=内定は応募者の1/50 (2%)にまで絞られるとの説明を聞き、厳しい現状を思い知らされました。

・自分のこれまでの職務・経験の棚卸しを行い、まず一番重要な「職務経歴書」を作成し、履歴書を準備のうえ希望職種(経験の長い営業企画・推進)で書類選考を開始しました。

・転職に際して重視したのは、業種ではなく職種でした。これまでは金融業界でしたが、希望職種で募集のある金融以外の業種を中心に検索していきました。

【活動見直し】

・早期に知人の紹介で数社引き合いがありましたが、経験と募集内容のギャップがあったり、先に他の同僚が決まってしまっていたり等うまくいきませんでした。

・また再就職支援会社に登録さえしておけば、どんどん良い会社を紹介してもらえると思って楽観視していましたが、コンサルタントと週1回の定期面談をしても 「希望の企業はありましたか?」 との問いと1〜2社検索してきた会社を紹介されるだけ。これではとても3ケ月では間に合わないと考え始めました。

・10月に入り状況も変わらずモンモンとしていた時、Web検索した「(株)エリートネットワーク」という紹介会社の求人が自分の希望に合う先が多いと気付き、試しに登録してみました。するとすかさず担当の転職カウンセラーの杉本さんから電話があり、内容確認も兼ねて面談することになりました。
その会社は英語レベルが合わないため難しいとのことでしたが、その場で他にいくつかの企業を紹介してくれました。それ以外にも就職活動に関して色いろと情報を頂き(再就職会社と民間紹介会社の役割と内容の違い等)、目からウロコが落ちる思いでした。

・とにかく自ら積極的に企業を選択し、応募していかないと埒が明かないと認識を改め、再度活動を開始しました。

【面接】

・支援会社自前の求人から2社で1次面接まで進みましたが、結果は不合格。どこがいけなかったか等悩み、新たに登録した「東京しごとセンター」(東京都が都民のために設置した就職支援機関)が開催していた「面接のポイント」というセミナーを受講しました。
内容は以前受けたものと大きくは違わないものの、【1】面接の心構え⇒絶対この企業に入りたいという気持ちが大切 【2】面接によく出る質問20⇒事前準備をもっと入念にする 【3】自己アピールキーワード集⇒言い方ひとつで受け止め方が変わる(長所と短所は表裏一体) というポイントを再度確認できて非常にためになったと思います。

・11月に入り、(株)エリートネットワークの求人に応募した1社から書類選考OKの連絡がありました。上記受講内容に基づき準備して臨み、何とか1次面接を突破しました。

【適性検査】

・12月に入り、2次面接の前に適性検査を受けることになり、急遽準備することになりました。検査はNMAT(エヌマット)というもので、管理職向けの適性検査です。
言語能力検査(現国の問題)と非言語能力検査(計算と推論の問題)を各35分で、性格・指向検査を40分で回答(マークシート)するものです。
自分は言語分野はOKですが非言語分野が苦手で(時間を掛ければ解けるが短時間なので焦ってしまう)結果も悪かったので、正直この時点で諦め+落ち込みましたが、2次=最終面接を受けられることから、最後の気力を振り絞って臨みました。

・企業の管理職昇格試験や中途採用試験に使われているようですので、今後を見据えて勉強しておくのも一考です。(非言語分野は付け焼刃ではキツイ!)

【結果】

・最終面接が終了し、感触は悪くなかっただけに適性検査が悔やまれ、次の企業を探さねばと、気持ちを切り替えようと考えながらトボトボ帰宅しました。
途中、(株)エリートネットワークの杉本さんから携帯電話に連絡がありましたが出られず、「ダメだった」 との結果連絡だと思いこちらから連絡を入れるのが怖くてなかなか架けられませんでした。明日に引きずるのも良くないと考え、夜に思い切って杉本さんに連絡したところ 「合格=内定」 とのこと、ビックリ仰天のち喜びが湧き上がってきました。とにかく年内に内定が決まって本当に安心しました。 (家族も同様)

【転職活動で分かったこと】

・僅か3社しか面接していませんが、決まった要因としては 「その企業との相性」 が一番大事なのだろうと思いました。相手の欲する要件に対し、いくつ合致する自身の要素があるかが重要だと思います。その相性が良ければスピード決定も可能なのだと思います。

・今回の転職に際してこだわりを捨てた点は、収入でした。検索すればするほど、年齢・経験/資格・語学等の要素により条件(年収)の限界が見えてきました。
当然できるだけ高くと目標は決めましたが、途中で現実を直視し目標を下方修正しました。どうしても条件的に譲れないという方でなければ柔軟に考える方が決まり易いと思います。 (面接でも「現在の年収は出せないが良いか」と直接聞かれました。)

・有給休暇期間が終わり、完全にプータロー(失業状態)になると、思っていた以上に精神的にキツイので(日中ウロウロしていると近所の目も気になり始め・・・・・)
好条件の先を探し続ける自信がある、精神力の強い方でなければ、できるだけ早く決めるよう短期集中して活動することが必要だと思いました。

【活動結果 他】

・正式応募企業数 15社:知人紹介2社、再就職支援会社経由 4社、(株)エリートネットワーク経由 5社、他紹介会社 2社、Web応募 1社、書類郵送 1社(東京人材銀行)
(勿論この他にも、非正式な形で打診して要件が合わず正式応募に至っていない会社は十数社あります)

・登録機関:東京人材銀行、東京しごとセンター、産業雇用安定センター

・登録紹介会社:エリートネットワーク、ヒューマンリソシア、コンシェル、パソナキャリア

・登録Webサイト:エンジャパン、リクナビNext

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