30歳エコノミスト、大手シンクタンクへの転職

30歳エコノミスト、大手シンクタンクへの転職

No.568
  • 現職

    大手シンクタンク エコノミスト (経済調査)

  • 前職

    中堅シンクタンク エコノミスト (経済調査)

門脇 貴史 氏 30歳 / 男性

学歴:一橋大学 経済学部 卒
一橋大学大学院 経済学研究科 修了
証券アナリスト(CMA)

はじめに

私は(株)エリートネットワークを活用し、転職することになりました。そして担当の転職カウンセラーの杉本さまから、転職体験記を書くようにご依頼を頂戴しました。私の経験でいいのかと思いながらも、お引き受けすることにしました。皆様のご一助となれば幸いです。

転職の動機

転職の動機は、別の組織環境に移り、専門職 (シンクタンク研究員・エコノミスト)としてもう一段の高みを目指したいという思いが徐々に強くなったことにあります。言い換えれば、旧来の組織環境では、もう一段の成長は望み難いと意識するようになったという、実にシンプルな理由です。

企業には器があり、その器やミッションに適うかたちで従業員にパフォーマンスを求めるものです。他方でわれわれ従業員サイドにも、自ら進みたいという方向性があるものだと考えます。会社が私に求めるあり方と私が追い求めたい方向性との間の相克のなかで、自分の将来を考えた場合、企業・組織をチェンジして自らが追い求めたい道を歩んだ方が良いと判断するに至った訳です。こうした思いは、その強弱はあれども、転職を考える皆様が常に心のどこかに抱えているマインドであると思います。

転職のプロセス

私の場合、シンクタンクのなかでも比較的専門性が高い分野 (エコノミスト) で働いているため、他社においてその分野で引き続き研鑽を積もうとしても、個人の力だけではそのポジションへのアクセスが極めて困難な状況でした。また外部出向なども経験しておらず、その点において顔が狭いというハンデを持っていました。比較的近しい領域の求人を(株)エリートネットワークが募集していたために、可能性を感じて人材登録させて頂いた次第です。以上の経緯から今般の活動においては、同社しか登録しておりません。

担当の杉本さまによるカウンセリングを経て、私の意思を汲み取って頂いた上で企業サイドに営業をして頂いた結果、2つの企業 (何れも同業他社で大手のシンクタンク) から1次面接のお話を頂きました。この点、杉本さまのご尽力以外の何物もないと感謝しております。結果的には1社から好条件での内定を頂戴しました。もう1社は、条件面で折り合いがつかなかったことから、こちらからお断りしたかたちです。活動期間は、(株)エリートネットワークへの登録から内定まで、ちょうど2か月でした。比較的スムーズな例ではないかと存じます。

2社とは同時並行的に採用面接が進みました。結果的に、この進め方が、私が内定を頂戴する上でプラスに働いたかと考えています。面接官の質問に上手く答えることが出来たと思うこともあれば、きちんと応じることが出来なかったと悔やむこともありました。無論、そうした感想は、企業サイドからフィード・バックが無い以上、主観的なものですから、その都度一喜一憂していると、正直心身がもちません (とは言っても、一喜一憂してしまうものですが )。ただ、各面接毎に自分を客観的に振り返り、良かった点と悪かった点を総合的に勘案し、次の面接でそれを活かすというスタンスは重要であるかと思います。付け加えて、聞こえが悪いかもしれませんが、志望度の強弱はあるにせよ、先に進んだ面接が練習で、後から応じた面接が本番で、というくらいの心の余裕があった方が、返答に自分らしさが出てきて良いかもしれません。

また面接の都度、転職カウンセラーの杉本さまにご報告を兼ねて、電話やメールでコンタクトを取らせて頂きました。転職活動は自らを見つめ直すプロセスであり、またある意味では自らの市場価値を試す場、痛感する場にどうしてもなってしまいますので、当然ながら非常に心細いものです。杉本さまと連絡を取り、その都度メンタル面でもフォローをして頂くことで、気が大きく紛れたものでした。大変助かりました。

転職で意識したこと

転職活動をしていくうちに強く意識するようになったことは、面接官に評価してもらうことが出来る自分の 「強み」 とは何かという点です。そうした強みを前面に押し出し、その上で自らがなぜ転職を考えるに至ったかというストーリーが描けるかどうかが、転職の鍵を握る気がしたからです。そこで一つの対応策として、志望動機についてA4一枚でまとめ、それを熟読し、私の描いたストーリーのロジックに穴がないか、それをチェックするという作業を面接が進む度に繰り返しました。自分自身で自分を審査しているかたちです。また必ず問われるであろう質問を想定し、その答えを自分なりに用意しておくことも心掛けました。

私は30才で転職することになりましたが、30才という年齢は、会社組織では中堅に差し掛かり、働き盛りへの 「入り口」 に立つ年齢です。第二新卒や20代中頃までの転職でしたら潜在能力が重視されるでしょうから、企業サイドも募集するポジションに対するポテンシャルを重視してくれるでしょう。他方で、30代に入るとなかなかそうは行かないと思います。募集するポジションに応じた能力を自分の 「強み」 として売り出せるような人間でないと、企業も興味を持ってくれないでしょう。そうした 「強み」 を前面に押し出してアピールすることが出来なければならないし、またそれを客観的に示す証拠が必要となります。この点、私のような専門職だけではなく、さまざまな業務を経験される総合職の方でも同じではないでしょうか。

さいごに

まず転職カウンセラーの杉本さまの営業努力や丁寧なフォローアップが、私が次のキャリアを踏み出す上で大きなドライビングフォースになってくれました。改めて感謝の意を表したいと思います。
景気回復ペースが緩やかななかで、転職市場環境はまだまだ厳しいと存じます。もっとも、自らの自負する強みが客観的に評価し得るものであるような人材にとっては、情報の非対称を埋めてくれる文字通りのエージェントと出会うことが出来れば、道は十分に開けるような気がします。

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