東証一部上場 事業会社・経営企画職
財閥系総合商社 バックオフィス (10年)、
医薬系ベンチャー企業 海外営業職 (2年)
川元 育男 氏 36歳 / 男性
学歴:旧帝国大学 法学部 卒
転職活動がスムーズに進むか否かは 「良いエージェント」 に恵まれるかどうか、この一点にかかっていると言っても過言ではありません。
私の転職活動期間はトータルで約半年間でしたが、最初の数か月は、完全に迷走していたように思います。現在は、転職が決してめずらしい時代ではありませんが、それでも私のように36歳 (既婚 / 子持ち) という条件、更に総合商社から事業会社へとビジネスへの関わり方を変えることを希望した転職のハードルは正直、非常に厳しいものがありました。当初、合計7社の転職エージェント (いずれも業界では有名) に登録したものの、どれも満足いく求人案件の紹介 / サポートがなく、転職そのものを考え直すべきではないかとまで思い始めていたタイミングで(株)エリートネットワーク高橋部長と出会いました。他の転職エージェントとは、まったく異質な高橋部長のカウンセリングやキメ細かいフォローによって 「正しい方向」 に転職活動を軌道修正することができ、その後、1ヶ月弱という極めて短い期間で現在勤務する会社への良縁を頂戴することができました。
ここで言う 「正しい方向」 へ向かう第一歩は、「自分の能力・性格にマッチした業界 / 職種 / ライフスタイル / キャリアパスを知ること」 ですが、私の場合、高橋部長とのカウンセリング (最初の面談はノンストップで5時間!) が非常に大きな助けとなりました。高橋部長にあらゆる角度から鋭い質問を投げ掛けられ、自分自身の職業観だけでなく、人生観も明確になったように思います。その後も具体的に各企業への応募・選考のプロセスが進む度に多くの面談 (face to face / 電話) の機会が持たれましたが、高橋部長からのアドバイスの内容 / タイミングは、いずれもベストのものでした。
また、自分の経験上、大手/有名な転職エージェントは、確かに情報量/紹介案件数の絶対数は多いものの、転職者個々人の性格・能力を重視するのではなく、履歴書だけで知り得るような目に見える/分り易いスキル等だけで単純に機械作業的にマッチングしていることが多いという印象を受けました。従い、エージェントから紹介してもらった会社の面接を受けても、お互いのニーズが細かい部分で合わずに、結局は、お互いにとって時間のムダに終わるケースがありました (他の転職エージェントでは、電話面談や実際に面談を行う場合も定型的な問答に終始することが大半)。
一方、高橋部長は、企業サイドにも深く入り込んでおられ、イメージではなくその企業の実際のカルチャー、企業側がどういうスペックの人間を、なぜ欲しがっているのか、入社後はどの部署の誰の下で働く予定か、人事部からの要望だけでなく配属予定先の状況まで把握した上で案件を紹介して下さっていることから、アンマッチが起こる可能性が低いと思います (私は、新しい職場に出社して約1週間が経ちますが、周囲の上司 / 先輩から 「ビックリするくらいすぐに馴染んだね」 と言われます。自分自身は自然体でいるのですが、これは、高橋部長がスペックだけでなく、人間性や性格、上司 / 同僚になる人間との相性も見た上で最適だと判断しておられる良い証拠ではないかと思います)。
私の職歴ですが、「新規事業の立上げ」 に関る仕事がしたいと思い、新卒で総合商社に就職しました。営業職で内定を頂戴したものの、ほとんどすべての先輩から「新規事業の立上げであれば、計数に強い方が有利だ」 という話を聞き、経理等の計数系への配属を強く希望し、実際、そのようなキャリア (経理、事業投資先管理、与信管理、内部統制等) で10年過ぎた頃、海外駐在の話が持ち上がりました。比較的早いタイミングでの海外駐在のオファーであり、会社からも評価されていたとは思うものの、30代半ばというビジネスマンとして最も貴重な数年間をどう過ごすべきかと考えました。これとちょうど同じタイミングで学生時代の先輩が起業した医薬系ベンチャーから営業職 (特にアジアでの販路拡大) 及び新規事業開発担当 (大手メーカーとのJV) というポジションでの転職についてオファーを受けました。給与面ではダウンしますが、当初の自分の思いであった 「新規事業の立上げ」 に直接関与できること、総合商社ではなく、事業会社で働いてみたいという気持ちが強くなっていたことから、このオファーを受けました。
しかしながら、転職した直後に、立ち上げ期のベンチャーにありがちな人間関係のトラブルと内紛が発生し、落着いて仕事ができる状況でなくなったこと、これに関係して大手メーカーとのJV案件も見送りとなったことから、当初、思い描いていたことがまったく実現できない状況になり、再度転職を考える様になりました。
その後、ベンチャーに在職しながら、転職活動を始めましたが当初は、経営コンサルタントを中心に回っていました。「新規事業の立上げ」 「会社の変革」 に関与できる機会が多い (と思われる)こと、商社時代にも事業投資の案件審査・ビジネスモデルの分析 / 評価、事業投資先のBPR、取引先 / 弁護士・会計士等の外部専門家を含む社内関係部局とのネゴ、研修といった経営コンサル的な業務も数多く経験し、実績をあげてきたからです。コンサル業界に特化した転職エージェントからも、私が 「コンサル未経験 / non MBA」 であるものの、これらの実績を評価して頂き、いくつかのコンサルティングファームの面接に行きました。しかし、どこか違和感があったことも事実でした。本当に自分はコンサルタントに適性があるのだろうか? と。
そのような状況で、初対面にも拘わらず、高橋部長からハッキリ言われたのは 「私見ですが、あなたが、コンサルとして活躍している場面がまったく想像できない。コンサルだとあなたの良さが活きない。むしろ、事業会社で当事者として新規事業の立上げに関る仕事をする方が良いのでは!」。また、そもそも論として 「コンサルに入ると転職を繰り返しながらキャリアアップしていくケースが一般的であるが、自分は、転職エージェントではあるものの、あまり転職はしない方が良いと思っている。特に既婚者で子供が居る人には、積極的に転職は薦めない。転職にエネルギーを使うのであれば、一つの会社にどっしり腰を据えてその会社の業績を上げること、更には将来を作っていくことに使うべきだ」 という話もされました。他の転職エージェントからこのような熱量を感じたことはなかったこと、更に後者の高橋部長の信念についても強い共感を覚えました。
私の場合、漠然と自分がやりたいことは頭の中にあり、社会人になってからもブレずに、同じ方向でキャリアとスキルを身に着けてきましたが、それを最も発揮し得る 「場」 「役割」 「タイミング」 については、きちんと考えられていなかったように思います。
高橋部長から 「コンサルではなく、成長企業における経営企画職」 というアドバイスがあり、更に数社その条件に合致する案件を紹介して頂きました。「まず受けてみて、感触を試してみなさい」 と。実際、選考プロセスに進むと、コンサルで苦戦した同じ人間とは思えないほど、いずれの企業からも高く評価して頂きました。各面接の前にも各社の面接の予想される雰囲気、重視しているポイント、面接官の性格やこれらを前提とした想定問答も高橋部長から事前インプットを受けました。このお蔭で精神的に余裕を持って各面接に臨むことができました。
結局、私自身の志向やスペックがコンサルとアンマッチだったということ。 「経営企画職」 というのは、当初、まったく想像したこともない職種でしたが、これまでの自分のキャリアや強みを活かし得るポジションであるように思います。これを見抜いて下さったのは、高橋部長の経験による慧眼だと思います。
内定を頂戴してからトラブルが発生しました。半年前に、前職 (医薬系ベンチャー) のマネジメントに対し、転職活動をしたい旨を伝えた段階では、特に慰留は受けなかったものの、内定が出た途端に急に 「辞めないで欲しい」 という強い引留工作が始まったのです。転職を考える原因となった内紛について大きな改善の見通しがなく、業績も悪化傾向にあったこと、更に内定を頂戴した会社に魅力を感じていたことから転職の意志に変わりはなかったのですが、正式に返事ができるようになるまで1ヶ月半もの時間がかかりました。通常であれば、「内定取り消し」 となってもおかしくない状況にも拘わらず、高橋部長が、私の特殊事情と入社に強い意志があることを人事部に適切に伝えて下さり、何とか事無きを得ました。この様なフォローも高橋部長が企業サイドと強い信頼関係とパイプを持っておられるからこそできたことだと思います。
転職祝いに高橋部長にランチに誘って頂きました。その席上でも転職後の立振舞について、精神面から具体的なこと (これまでの人脈のメンテナンス等) までアドバイスを頂戴しました。単にマッチングして closingで、その成約数だけを競うという形ではない、高橋部長らしいアドバイスだったと感動しました。
デフレ脱却に向けて、昨年秋口から日本の政治経済が動いていますが、上場していても 「新たな次の一手」 を真剣に模索し、変わろうとしている企業が多いことを転職活動で強く感じました。「新規事業の立上げ」 というと如何にも学生っぽい理想論のようですが、ある程度の社会人経験を積んだ上で、それでもそのような事業意欲を持っている人材を必要とする事業会社は、実は沢山あるのではないかと感じています。その際に、「経営企画」 というのは、非常に面白い立ち位置から仕事ができるのではないかと思います。
良い転職が出来たこと、感謝しております。
以 上