LNG液化設備設計技術者、プラント建設会社から、都市ガス会社への転職

LNG液化設備設計技術者、プラント建設会社から、都市ガス会社への転職

No.670
  • 現職

    一部上場 都市ガス会社 プロジェクトエンジニア

  • 前職

    一部上場 名門プラント建設会社 LNG等のガスプラントの設計技術者

桜内 登 氏 33歳 / 男性

学歴:東京大学 工学部 システム創成環境エネルギー システムコース 卒
東京大学大学院 新領域創成科学 研究科 環境システムコース 修了
TOEIC850点      東京大学体育会OB

はじめに

此の度私は、一部上場の大手エンジニアリング会社から地元のエネルギー会社に転職することになりました。そもそも私は、つい最近まで転職なんて真剣にはほとんど考えたことがなく、ずっとこの会社でやっていくのだと考えていました。しかしあるきっかけがあって、将来についてもう一度真剣に考え直した結果、転職することも一つの選択肢として有りなのではないかという思いが生まれ、自分にとってベストと思われる会社に絞って転職活動を行い、うまく話が進んで内定を頂き、そのまま転職するという決断を下しました。

転職活動をするまで

新卒の際は、グローバルに大きい仕事がしたい、これまで勉強してきたことを生かして、直接自分で物を作る仕事がしたい、という気持ちから、グローバルな大手エンジニアリング会社に就職しました。そこでの仕事は、思った通り非常にグローバルで、世界中の様々な国に出張・駐在し、非常に責任が重く、やり甲斐のある仕事を任せて頂くことができました。

入社してから10年ほど、一貫して設計の仕事に携わってきまして、ある程度力をつけてきたという実感を持っていました。しかし一方で、次第にその設計の仕事が判ってくるにつれ、この仕事は本当に自分にとって適材適所の仕事なのか?、このままこの仕事を続けていって自分は成功できるのだろうか?、という気持ちも出てきました。

このまま続けていっても、それなりの成功は納められるかもしれません。でも”それなり”でいいのだろうか。せっかくだから、自分の能力をもっと生かせる所で、もっと充実した仕事ができれば、という気持ちがありました。いや、そもそもそんな中途半端な気持ちでやっていたら、いずれはしりすぼみに堕落していくかもしれない、とも思ったりしました。

そこで、社内でもう少し興味のある部署に異動するか、もしくは転職するか、という選択肢で活動を始めました。転職に際しては、いくつかのエージェントに会い、どういう道が自分に向いているのか客観的に見てもらい、アドバイスをもらいました。それぞれのエージェントから、それぞれの目線でアドバイスをして頂きましたが、結局の所、がらりと仕事内容を変えるのは良くなく、今の仕事の延長線上でやりたい仕事に近い仕事を探すべきだろうという結論に至りました。

また、家族の健康上の問題があったこともあり、もし転職するのであれば、地元に戻ることを優先したいとも思っていました。結局、転職はそういった条件を満たしている一社に絞って活動を行いました。

そして一方で、社内での異動の希望も上司に申し出て、異動の方向も探っておりました。転職の応募をしてから、書類が通過するまでは少し時間がかかり、一旦は転職のことも忘れかけて、社内での異動の方に道を進めかけていました。会社でそれまで携わっていたプロジェクトもちょうど切りの良いフェーズに入りましたので、そのプロジェクトから離れ、希望の部署への異動の話を進めてもらいながら、別のプロジェクトをテンポラリーで手伝うという形になりました。

転職活動

ちょうどその頃、応募してからおよそ1ヶ月後に、書類選考通過の連絡を頂き、さっそく1次面接を受けることとなりました。実際に面接を受けてみると、現場の担当者から、これから始まる一大プロジェクトのお話を伺うことができ、思った以上に面白そう、且つ自分にとって適材適所で力を発揮できそうな仕事がそこにあることが判りました。

1次面接の後、面接の時に紹介して頂いたプロジェクトにジョイントベンチャーとして参加している会社に、私の知り合いがいることが判り、2次面接の前にはその知り合いに直接会ってプロジェクトの現状について聞くことができました。実際に聞いてみると、それは更に面白そうな仕事で、是非自分もやってみたいという気持ちが湧いてきました。また、私の経験を持った人物がそのプロジェクトには1人もおらず、是非とも来て欲しい状況にあるということをその知人から聞くことができ、そこまで必要とされて働けるなら、この上ないことだとも思いました。そしてその後の面接も無事通過し、内定を頂くことができました。

そもそも、これまではあまり真剣に転職することを考えたことがなかったので、いざ転職の話がうまく進みそうだという状況になった時、本当に転職してよいものかどうか、すこし迷いが出たのも事実です。転職が一般的になってきたとはいえ、やはり ”生え抜き”を大切にする文化がまだまだ日本にはあるように思います。また、これまで築いてきた社内人脈も、転職すればまたいちからやり直しになってしまいます。仕事だけでなくプライベートでもお世話になっている会社の先輩・後輩のことを考えると、安易に転職なんてするのは、申し訳ない、一緒に頑張っていくべきではないか、という気持ちもあります。

そういった考えが次々に浮かんできましたが、その新しい会社での新しい仕事をやりたいという気持ちは既に押さえられないものになっていました。またやはり、地元に戻ることで家族のケアもでき、非常に喜んでもらえるというのも私にとっては大きな要因でした。

そういったことをすべて考え併せて、私は転職して新たな環境に踏み出すという決断を下しました。実際に退職することを同僚に告げると、温かく送り出してくれる人、そうでもない人、様々な反応がありました。それはそれで仕方のないことで、私自身、会社にはこれまで育ててもらった恩がありながら、申し訳ない気持ちもあります。更に会社は今非常に忙しい状況にあり、そこから抜け出すことへの後ろめたさもあります。しかし育ててもらった恩があるからといって、同僚に迷惑がかかるからといって、やりたいことを諦めてしまっては、その後のモチベーションにも関わり、結局は後悔してしまうことになることでしょう。育ててもらったご恩、掛けてしまった迷惑は、忘れず、いつかは報いたいと思います。

転職活動を終えて

この転職によって私は、より自分の力を発揮できそうな環境で、自分にとっても非常に興味のある仕事ができ、しかも非常に必要とされて仕事をすることができそうで、これから入社して働くことが非常に楽しみです。また地元に戻って家族のケアもできますので、非常に良い転職になりそうだと思っております。

転職はゴールではなく、ここがスタート。前職で学んだことを生かして、より良い仕事ができるよう、これから全力で精進していきたいと思っております。

最後になりましたが、(株)エリートネットワーク・転職カウンセラーの岩川様にはこの転職にあたり、様々な局面でサポートして頂き、また的確なアドバイスを頂きまして、誠にありがとうございました。

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