東証一部上場 大手ハウスメーカー 法務部
司法研修所 入所 (未就労)
古河 満夫 氏 28歳 / 男性
学歴:東京大学 文学部 思想文化学科 卒
東京大学 法科大学院 (既習者コース) 修了
第66期 司法修習生
TOEIC875点
私は,66期生として司法修習中に就活を行い,私の希望に適う大手ハウスメーカーに内定を頂くことができました。その過程で,(株)エリートネットワーク様,特に転職カウンセラーの廣重様には様々なアドバイスを受けて,それを実践するように努めました。以下,私が,主にどのような就職活動をしたのかを述べさせて頂きます。
司法修習生の身分では就活上の制約があると思いますが (特に就職希望地から遠方で修習される方々),これから企業内法務を志望して就活される方々の参考になれば幸いです。
私は,住宅や自動車など人々の生活を支える,様々なモノを発明した人やそれを大量生産する人々に対する感謝や尊敬の念が,大学の教養課程時代に強まっていきました。ただ,既に文系学部に進学しており,理系の素養も乏しく,自らモノづくりを行うことは困難だと考えて,より自分の適性に合った職業で,モノづくりをする人々に役立つことを目標に勉強することにしました。様々な職業を検討する中で,法律家がそのような目的を達しつつ,比較的自分の適性に合っていると考えて,ロースクールに進学し,司法試験を通過しました。主にこのような動機で法律を勉強していたため,メーカー内で働くことは,自分の目標を達成するのに最適な場所でした。
尚,司法試験を通過すること,司法修習に行くことは必須とは考えていませんでしたが,能力を高め,活躍の場を広げるには最適だと考えて,司法試験を受験し,司法修習課程を経ることにしました。
私が本格的にエントリーシートを提出して面接を受け始めたのは,2013年7月末頃だったのですが,その2ヵ月前の5月頃に,(株)エリートネットワーク様に登録させて頂き,同社の廣重様に就活上のアドバイスをして頂きました。廣重様には,特に,志望動機の深化,企業研究 (私の場合はメーカー) ,英語の研鑽を勧められ,就活を本格的に開始するまでに,少なくともこれらの点をしっかり行うことにしました。
英語の研鑽については,成果をTOEICに残すようにしました。5月の時点では,スコア800程度だったのですが,スコア860—900程度を目標に学習し,7月に達成することができました。英語の勉強は,修習業務が終わった後に,毎日2時間程度していました。
企業研究については,建築業界,製薬業界などの業界動向の概説書や,興味のある会社のホームページの情報,アニュアルレポートを読んだり,また、建築設計会社の社長様や,建築関係の仕事に従事する友人に相談するなどして,見識を深めました。
2013年7月末頃に,廣重様から様々な求人情報をご紹介して頂き,本格的にエントリーシートを提出することになりました。この時期からのエントリーとなった理由は,転職の場合,内定から 「働き始め」 までの期間は通常1ヵ月から2ヵ月程度であるのに対して,司法修習期間が終わるのが12月半ばだったからです (尚,当時,私は司法修習が二回試験のある11月後半だから、12月から働き始めることができると勘違いしていたため,早めにエントリーを開始することになりました)。
エントリーシートには,経歴などの形式的なものの他に,「自己紹介書」 という形で,メーカー法務を志望する理由,自分のこれまでの学習経験,自分の性格的特徴等を記したWordファイルを添付させて頂きました (A4で2枚) 。これは,特定の企業ではなく,メーカー一般を念頭に置いて作成したものなので,実際にエントリーする特定のメーカーへの志望動機は,面接時に口頭で説明することにしておりました。
このような自己紹介書を添付した意図は,面接で聞かれる可能性が高い事項を採用担当者に事前に知らせておき,その内容で採用担当者にダメだと判断されるのであれば,書類選考段階で不採用にしてもらうことにあります。私は茨城県の水戸で修習業務をしていたのですが,修習業務は就活を理由とした欠席や早退の回数が厳しく制限されているので,たくさんの企業で面接を受けることは不可能でした。そのため,不採用になるなら書類段階で不採用にして頂きたいと考えて,このような手段をとりました。
面接では,面接官の質問に対して,わかりやすく回答することが求められます。私は,わかりにくい回答をして面接官の顔をしかめさせたことがあったので,面接官の顔をしかめさせた回答内容の一部を文書化し,それを廣重様にチェックして頂き,アドバイスを得ることがありました。廣重様には余計な手間をかけさせてしまい申し訳なかったのですが,非常に助かり,今もとても感謝しております。
内定を頂いた会社の面接では,面接官と終始楽しく,会話をすることができました。採用担当者は,自分の上司になる方々なので,面接でまともに会話できることは必要だと思われます。
面接上のマナーや頻出の質問事項は,一般書で確認しておきました。法律事務所の就活をしていた友人は,マナーをダメ出しされて,それが一因で不採用とされたこともあったそうなので,粗相がないようにするのは大切かと思います。
面接では,司法修習課程にありながら,法律事務所ではなく一般の企業内で働くことを志望する理由は,かなり高い可能性で問われます (私は,面接を受けた全ての会社で問われました) 。その点については,丁寧に用意しておくことをお勧めします。尚,私としては,法律事項に関する専門家としてだけではなく,会社の様々な活動・仕事に携わる機会があることや,他の部署の方々との仕事内外の交流を通じて,知見を広げる機会に恵まれていることが企業で働く魅力の一つと考えておりました (もっとも,分業化がかなり進んで,仕事の範囲が限られている会社もあるので,その点は面接官に質問し,確認をするなどしました)。
また,将来のビジョンも問われ易いので,準備しておくと良いと思います。
既に触れたことではありますが,司法修習中は就活のための欠席,早退の回数は厳しく制限されております。また,面接時間は,遅くても19時スタートとする会社がほとんどのようです。そのため,面接会場から遠方で修習されている方々には困難は多いと思われます。私も茨城県の水戸での修習業務後に,東京都内で面接を受けるためには早退する必要があったので,たくさんの面接を受けることはできない状況にありました。そのため,本格的に就活をするまでに,廣重様のアドバイスを受けつつ,準備をしっかりするように努めました。そのような準備や 「御縁」 もあって,本格的にエントリーを開始してから1ヵ月半程度で,就活を終えることができました (着任まで3ヵ月以上待って頂くことになったのですが,幸いにも,内定した会社では3ヵ月以上待って頂けることになりました)。
就活は負担にもなりますし,思うようにいかない時もあるかもしれません。しかし,必ず自分を必要とする場所はあります。ですから,思うようにならない時でも必ず決まるんだと信じ,諦めずに活動することが大切だと実感しております。これから就活される方々が,前向きな気持ちで働ける場所に内定し,その場所を通じて社会に貢献されることを祈念しております。
最後に,(株)エリートネットワーク様,特に転職カウンセラーの廣重様には,改めて心より御礼申し上げます。