一部上場 鉄鋼専門商社 法務部 与信審査担当
一部上場 不動産デベロッパー 法務部 法務担当
佐久間 友子 氏 29歳 / 女性
学歴:北海道大学 法学部 卒
TOEIC 850点
実用英語技能検定 準1級
初めて(株)エリートネットワークのオフィスにカウンセリングに伺った際、「転職は、ご縁だから良縁があればすぐに決まりますよ。」 と言われました。その時はまさかその1ヵ月後に自分の転職が決まることになるとは、夢にも思ってもいませんでした。
オフィスを訪れた時にはいつ頃退職したいか、次にどんなことをしたいかということすら定まっていませんでしたが、転職カウンセラーの小中出さんから温かい励ましを受けながら進められたお蔭で、早期に良縁に巡り合うことが出来ました。
転職活動をして思ったことは、転職活動とは、実体験はありませんが(笑)、今カレとお付き合いをしながら、ひょんなきっかけから飾らないありのままの自分を愛してくれる理想の彼と出逢ってしまう、将来の希望に満ち溢れているけれど、今カレを思うと少し切ない 「恋物語」 のようなものだということです。
これから転職を考えられる皆さんにお伝えしたいのは、転職を決意するに至った動機は人それぞれで、決してポジティブな理由の方ばかりではないかもしれませんが、これまでご自身が送ってきた人生経験そのものが、既に立派な功績であるという事実を前提に、変に自分を良く見せたり、企業が求める人物像に自分を無理矢理合わせたりすることなく、ありのままの自分で出逢った企業とのご縁を大切にして頂きたいということです。そんな風に思うに至った私の 『転職体験記』 を記したいと思います。
私は大学時代英文科で3年間英語を学び、その後法律の勉強に興味を持ったため別の大学に編入学して法律を2年間学びました。子どもの頃から警察官になることが夢だったので卒業後は警察官になろうと思っていましたが、民間を知らないまま警察官になるのは嫌だと思い 「民間企業で3年働いて警察官になる。」 という目標を掲げ、民間企業に就職することにしました。どうせ働くなら形に残るものを作っていて社会貢献が出来る会社がいいと思いゼネコンを中心に数社受けました。最終的に就職した不動産会社は人事の担当者の方にとても活気があり、業務内容も若いうちから責任のある仕事を任せて貰えそうだという印象を受けたため、その会社に就職を決めました。
入社後、私は営業部署に配属されました。新入社員は配属前に2週間程研修があるのですが、そこで私は法務部の方が講師をしていたコンプライアンス研修を受けました。当時は食品の表示偽装等が相次いでおり、企業のコンプライアンス体制が社会的に問われている時期でした。学生時代に 「コンプライアンス」 という言葉は知りませんでしたが、私もそういったニュースを観ると 「なんで自分のお客さんに嘘をついても平気なのかな?」 と悲しい気持ちになったものでした。法務部の研修でもそのような話があり 「コンプライアンスを実現することは、お客さんの信頼に応えること」 だという言葉に感銘を受けた私は、研修終了後に法務部の講師担当者を呼んでもらい 「法務部に行きたいです。」 と言って自分の名前を伝えました。その後、そんな私を面白いと思ってくれた法務部の講師担当者が私のことを法務部の部長に伝えてくれ、たまたま法務部に欠員が出たことから、3ヶ月後に法務部に異動が決まりました。
法務部に異動した後は契約書のチェックや各部からの相談対応、コンプライアンス体制の構築全般に携わりました。業務の中では時として会社の判断として冷徹にならなければならない時があり、情に熱い私は私情を抑え切れずにモヤモヤしたり、知識がなさ過ぎて何の役にも立たず無力感にさいなまれたりと悩みも沢山ありましたが、他部署の方から 「調べてくれてありがとう。助かったよ。」 と言って貰えると 「役に立てて嬉しいな。一緒に働く社員の力になれるように頑張らなきゃ。」 と思えて、楽しい毎日を過ごしていました。
そして2年が経過し、そろそろ自分の中で決めていた警察官採用試験の準備をする時期がきました。しかし、私の中では 「決めていたから採用試験を受けなきゃ。」 という思いはあったものの、法務部の仕事が楽しくて本心では試験を受けたいとは思っていませんでした。しかし、子供の頃からの夢を簡単に捨てることも出来ず、宙ぶらりんな気持ちのまま更に一年が過ぎました。その頃には今までよりも責任のある仕事を任せられることが多くなり、今の法務部をどうしたらもっと良く出来るか、法務部員としてどうあれば良いのか、ということを考えるのと同時に、警察官への夢も捨て切れずにいたので、なぜ私はこんなにも中途半端なんだといつも自分を責め立て、すっかり疲れ切っていました。このままじゃ前に進めないと思い、私は民間企業に就職後警察官になった知人の話を聞いてみることにしました。
知人は地域課の巡査をしており、ご高齢の方が振り込め詐欺に合わないように自宅にビラを配っていると言っていました。それを聞いた私は、「自分が守りたいものは、一般市民という漠たる大きな枠ではなく、1つの会社とその社員なんだ」 と気付き、警察官になることへの未練が無くなりました。
就職して6年目、警察官になることへの迷いも消え、民間企業で一生涯働くことを決意した私は、今の会社にずっと居たいのかな? と考えるようになりました。そこで自分にとって会社で働く上で大切なことは何かということを考えた時、「コンプライアンスを実現することは、お客さんの信頼に応えること」 だという言葉に感銘して法務部を志望した私にとって一番大切なことは、一緒に働く人の 「情熱」 であり、将来を考えた時に必要な 「収入」 だと思いました。 法務部のような管理部門にとっては、社員が主なお客さんということになりますが、現職の会社では管理職が保身に走るあまり、各部からの相談に対して明確な回答を行わないことが多くありました。
法務部は、会社や経営陣の選択がコンプライアンス上誤った方向に行かないよう言うべきことは言わなければならないと思っていましたが、私が法務部に異動するきっかけをくれた上司以外の管理職はそのようには思っていませんでした。私から見ればそれは会社のために仕事をしているのではなく、自分のために仕事をしているように見え、会社や社員を裏切っているような感覚すら覚えました。私が大切だと感じている一緒に働く人の情熱をあまり感じられず、また、年収も決して高い訳ではなかったので、徐々にモチベーションが下がってしまって、他の会社の法務部はどんな感じなのかな? と思うようになりました。
そこで私はインターネットで 「法務部 転職」 と検索して一番上にヒットした(株)エリートネットワークのホームページを見ました。ホームページには法務部の転職について詳しい説明があり職務経歴書も法務部用のフォームがあって転職のイメージがし易かったのですぐに登録し、程なく転職カウンセラーの小中出さんから連絡を頂きました。
初めての転職という不安な状況を乗り切るには安心できるサポートが必須だと思いますが、電話を頂いた小中出さんは年齢が近くてとても話し易く、また、出身大学も偶然同じだったので、不安だけど頑張れそうだなと感じました。まずは職務経歴書と履歴書の作成が必要とのことだったのでホームページにあった雛形を使って作成した上で、小中出さんとのカウンセリングに臨みました。
面談ではこれまでの職務経歴だけでなく、学生時代にしてきたアルバイトやアクティビティ等、多岐に渡って自分の話をしました。小中出さんはとても聞き上手な方なので話を色々引き出して下さり、その点は強みだから面接でアピールした方がいい等といった具体的なアドバイスを下さいました。また、カウンセリング時には事前に小中出さんがピックアップして下さっていた法務部の十数社の求人案件の説明を受け、気になる企業を数社伝えて書類選考に進めて頂きました。このようなシステムは、自分で希望の会社を探して履歴書を送るという手間が無いのでとても楽だなと思いました。その後小中出さんから書類選考結果をメールで頂き、その中で一番初めに書類選考通過の通知を受けた企業が、私の転職先となる一部上場の鉄鋼専門商社でした。
私の転職先となった鉄鋼専門商社での一次面接の日程は通知を受けてから2日後で、面接と併せてWebテストがある予定だったため、新卒の就職活動の時からWebテストが苦手だった私は 「ちょっと面倒だな。やめよう。」 と思っていました。しかし、小中出さんから書店で一番売れている対策本を一冊買って準備すれば大丈夫とアドバイスを頂いたので、練習だと思ってひとまず受けてみようと思いWebテストの対策本を買って1日だけ勉強しました。
企業研究をする時間があまりなかったので、「ホームページをさらっと見て、後は当日の雰囲気で話をしようかな」 と思っていましたが、小中出さんから、その企業へ転職を希望する理由と自分の強みと弱みについて添削して頂けるとのお話を頂いたので、不安が残るままの転職理由等を自分なりに文章化してメールしたところ、丁寧なアドバイスの入った返信を頂きました。小中出さんから事前にアドバイスを頂けたお蔭で、あまり緊張せずに面接当日を迎えることが出来ました。
一次面接当日、まずはWebテストから始まり、結果は奇跡的にパス。その後の面接では人事担当者の方から、社風としてはとても活気がありモチベーションの高い社員が多いこと、法務部ではコンプライアンス的な業務よりも、取引先の与信審査が主だという説明を受けました。与信審査という経験の無い業務に不安を感じた私は 「ここは無理かな。」 と思いながら話を聞いていたのですが、人事担当者の方が、私が中学生時代に家計を助けるために1年半程していた新聞配達のアルバイト経験 (私の中では妙に泥臭い感じがして魅力的だと思っていなかった話) に興味を示して下さり、「当社はスマートなだけじゃなくてそういう泥臭い経験をしている人の方が欲しい。」 と言って下さいました。小中出さんからも事前に話した方がいいと言われていたエピソードでしたが、私からすれば何か努力をして得た功績でもなく、ただのちょっと苦労した時代の日常のエピソードだったのでそんな風に評価してもらえたことは意外でしたが、何だかとても嬉しくて 「あ、転職って新卒の就職活動の時みたいに、自分を取り繕っていい人ぶらなくてもいいんだな。」 と思いました。
しかし、一次面接を受けた後、現職の職場で上司と話をしていた時、ふと上司を裏切っているような感覚に襲われて転職に迷いが生じてしまいました。そのため、翌週行われた二次面接では今の会社が嫌な訳ではない、審査業務に自信がないし色々迷っていると正直な気持ちを話しました。すると面接をして下さった法務部の方は、審査業務は慣れたら出来るようになると言って下さり、私が大学時代に学んでいた英語が出来る人、コンプライアンスの意識のある人が必要だと言って下さいました。公正に見て決して意欲的な態度ではない私を丸ごと受け入れ、そんな風に言って頂けたことが嬉しくて、この会社に入社したいと心から思うようになりました。入社したいと思った途端に緊張し続けてきた私は、小中出さんに弱音を全て吐き切って、励まして頂きながら翌々週の最終面接を迎えました。最終面接では入社したいという気持ちを明確に伝え、内定を頂きました。他にも2社の企業の面接を受けましたが、ここまでありのままの自分を受け入れてくれた会社は他にはなかったので、転職を決めました。
今この 『転職体験記』 を書いている時、私はまだ現職の不動産会社で働いています。退職の意志を上司に伝えた時や退職届を出した時は、溢れそうになる涙を抑えるのが大変でしたが、今は新しい会社で働くことに対する不安も一切なく、初出社が楽しみで仕方がありません。転職先で働くことに全く不安を感じないのは、今でも入社手続き等で何でも相談できる転職カウンセラーの小中出さんが居て下さることや、自分を飾ることなくありのままの私を受け入れて下さった企業に出逢えたからだと思います。小中出さんがいらっしゃらなければ、誰にも不安を話せずに転職を諦めていたかもしれませんし、私が各企業のカラーに合わせた 「ミス パーフェクト」 を装って面接に行っていたら、これからも転職先でどうやって 「ミス パーフェクト」 を維持し続けようかと考えて、不安で一杯だったと思います。
各企業にカラーがあるように、働く個人にもそれぞれ持って生まれたカラーがあると思います。皆さんが持って生まれたそのままのカラーを必要としてくれる企業は必ずあると思いますので、転職カウンセラーの方に正直な気持ちを相談しながら、ありのままの自分で転職活動に挑んで、良縁と巡り合って頂きたいと思います。