大手 ITコンサルティング会社 ERPコンサルタント
一部上場 メーカー系システム会社 ERPシステム部 SE
黒瀧 賢二 氏 35歳 / 男性
学歴:青山学院大学 理工学部 経営工学科 卒
SAP認定アプリケーションコンサルタント (管理会計)
私は大学では経営工学を専攻しました。そこで万物はシステムであると学びました。そのため、SEならどんな業界・業務にも携わる可能性があり、その点を面白い職種だと考えていました。そのせいもあり新卒の就職活動の時には、業界は特定せずにSEという職種で就職活動をしていました。また、企業への志望動機の以前に社会人になるからには 「市場価値のある人間になりたい」 と思っていました。その考え方に強く共感して頂き、熱く自身の仕事を語るリクルーターに出会った事が、最初のユーザー系SI企業に入社した理由です。
実際に入社すると、リクルーターだけではなく、社内で会う人会う人それぞれが魅力的で驚きました。良い会社に入ったと思うと同時に、これだけ人が揃っているにも拘わらず、グループ外では知名度が低い点がどうしても納得いきませんでした。それが外販と呼ばれるグループ以外の企業を対象にビジネスをしている部署へ配属を希望した理由です。外販のビジネス環境は厳しいものでしたが、個人が成長するには相応しい環境でした。
それに自社の価値をアピールするというモチベーションも重なり、暫くは高いパフォーマンスを発揮する事ができました。社外で出会う優秀なビジネスパーソンとの協業もとても面白かったです。しかし、外販をやればやるほど、社外の人間と協力する機会は増えるのですが、社内の人間と仕事ができる機会は少なくなっていき、自社への思い入れも昔ほど感じなくなっていました。モチベーションが下がっている事にあれこれ悩みましたが、初心を思い出し 「市場価値のある人間になるために、これから何をするべきか」 を自分なりにもう一度考えてみようという思いに至りました。
SIerとして10年以上、様々な基幹業務システムの構築に携わった経験から、以下のような問題を感じていました。
・コンサル会社によるシステム化の上流工程について、システム的な考慮が弱く、その後の構築がうまくいかない
・SIerが上流工程をやろうとしている / 求められているが、うまくできていない
前職では、人間関係や職場環境は良かったのですが、やはりこれらの問題について突破口は見つけられずにいました。それであれば、私自身が今までのシステム構築経験を活かしながら、上流工程の経験を積む事でこれらの問題に対応していけないだろうかと考えるようになり、転職を決心しました。
大手SIerでも同様な状況である事は考えられたため、ITに強いコンサルティングファームを中心に転職活動を行いました。
自分の技術力や経験・知識については、自信がありましたが、面接では客観的な意見を頂き、自分自身の現時点の市場価値を公正に感じる事ができました。前職では見えなかった自分に不足している経験 (大規模なマネジメントやプライムプロジェクトへの参画の経験) を知る事ができ、逆にそれらを次のキャリアでは必ず手に入れたいと思うようになりました。
初めての転職という事もあり、面接関連の書籍を読みました。沢山の書籍がある中で、大変参考になったのが面接官側へのアドバイスをしている書籍でした。面接官側がどんな風に使える人材を見抜こうとしているのかが分かったのと、面接官としてダメなケースやその理由なども分かり、面接官に対する恐怖心・苦手意識を払拭する事ができました。また、(株)エリートネットワークの転職カウンセラーの小中出さんから、以下のようなアドバイスも参考になりました。
・面接の前には1社について質問を50個考える
・面接会場には2時間前に到着して場所慣れをしておく
・発声は面接官の1.5倍くらいの大きさで行う
それぞれをなるべく守るようにした事で、準備不足などの後悔をする事はありませんでした。私の場合は、実際に面接会場に2時間前に行くと時間を持て余してしまうので、その間カラオケで思い切り歌って発声練習をしていました。よりリラックスして本番の面接に臨むことができ、個人的にはお勧めの方法です。
10年以上在籍した会社から退職をする事で非常に多く方から激励の言葉を頂きました。執行役員や部長クラスの方からは 「出戻りしても良いんだぞ」 とありがたい言葉を頂きました。自分のした決断が正しかったかどうかは分かりませんが、初心忘れるべからず、現時点で自分のすべき事に全力で邁進していきたいと思います。また、中途採用者は頑張り過ぎて体調を崩し易いという事も聞いていますので、健康には十分気をつけて行こうとも思っています。
本当にお世話になり、改めて御礼申し上げます。