山一管理センター株式会社
業務システム開発室(新規部署) 主席(部長)
大手百貨店 マネージャー(課長)13年勤務
→金型製造メーカー (常務取締役)3年勤務
戸田 吉彦 氏 39歳 / 男性
学歴:駒沢大学 法学部卒
今回の転職を語るには、私のこれ迄の職務履歴をご覧頂ければご推察頂けるとは思いますが、こちらのホームページをご覧になっている方々とは、少し違った環境にあったと言えるかもしれません。
しかし今回の再就職活動は、節目節目で良き知人にアドバイスを頂けたこと、そしてその知人とのそもそもの出会いも含めて人生に於ける運命的な出来事だったことだと感じており、人間は決して孤独ではなく、希望や信念を持ち続けていることが、自分には思いがけない幸運をもたらすのだと再認識させられる活動であったことを冒頭申し上げておきます。話はなかなか核心部まで到達しないかもしれませんが、そこが導入部に“少し違った環境”と付け加えた理由です。
私の最初の就職活動での”出会い”は、新卒での就職活動時でした。
当時、第一志望の企業には自分の出身大学のOBがおらず、当時としては当然の事として行われていたOB訪問や大学別の懇談会という機会には恵まれず、大学の就職部からもあまり見込みは無いと言われておりました。しかしなんとか突破口を見付けようと考えたのが、私の志望企業での採用実績の多いW大学に通ういとこに無理を言ってW大学の就職部に同行してもらい、志望企業の入社者名簿を閲覧することでした。
その名簿から何人かの方に電話をし、OBがいないことや入社についての熱意を話すと、何人もの方々が全く縁の無い大学の見ず知らずの私に対しても色々とお話を聞かせて下さいました。運良く志望企業に就職ができたのも、その時の先輩方のアドバイスや情報があったからだと感謝しています。
そして入社後に配属先が決まった時に、最初の運命的な出会いがありました。入社前に色々と話を聞かせて頂いた方の中で、私自身が一番印象に残る方と同フロアに配属になったのです。その方はそのフロアの中でも若手のリーダー的存在で周囲からの信頼も厚い方でした。入社後も、進級試験前の指導をして頂いたり、新規プロジェクトのメンバーとしてご一緒する等、本当にお世話になりました。
そんな私も結婚し子供ができ、真剣に人生の設計を考え始めていた頃、その先輩の親友で保険のセールスをしている方を紹介頂き、とても条件の良い保険を設計して頂きました。正直言って保険の契約をして、保険の担当者の方に感謝の念を感じたのはこの時が初めてでした。この方との出会いが後に今回の転職に於ける第二の出会いとなるのです。
数年後ふと気が付くと、自分の仕事にも自信と誇りを持って取り組むことができるようになり、生意気にも今まで我無者羅に頑張っていた時とは違って、何か物足りなささえ感じるようになっていました。そんな時に、義父の経営する金型メーカーを継承してくれないかという話が再燃したのです。結婚当初から、義父からそれとなく話は頂いていたのですが、仕事もだんだん充実してきていた頃でもあった為、断り続けていたのです。当時36歳であった私は、今なら何か新しいことにチャレンジできると考え、思い切って転職の道を選びました。
転職後は、まったく畑違いの仕事でもあった為、ある意味刺激的ではあったものの、1年半も経過する頃には、会社経営に対する義父との考え方の溝が深まるばかりで、精神的にも非常に辛い状態に陥りました。ご承知の通り、国内の中小製造業は大手企業の中国進出に伴い、非常に厳しい時期に突入して行きました。そんな中でも自社の得意分野を更に追及すべく業務の刷新を唱える私と、過去の経験上じっと我慢の姿勢を貫き、業績が悪化すれば要員を削減すれば・・・という保守的な考えの義父との経営に対する考え方の溝の深まりと共に、私自身がこの先この会社に在籍することの意義を感じることもできず、2年半も過ぎた頃から精神的ストレスから体調を崩し、本格的に転職を考えるようになりました。
転職を決意し2ヶ月程過ぎた頃、とにかく今の環境から身を引くことが自らの身体的、精神的な回復や、次のステップへのスタートの為にも最善であると考え、退職することにしました。
半月程、心身共に休息する為の期間として、また自分自身を振り返る期間として、職務経歴書の作成の為に、自分自身の強み等を棚卸してみました。しかし、実務の中では色々な経験を積み、汎ゆる業務に対して臆することなく取り組み成果を挙げていたにも拘らず、特に公的な資格がある訳でもなく、時間をかけて作り上げた職務経歴書そのものが、どちらの業種・業界に於いても即戦力となり得ると見てもらえる内容になっていたかどうかは、自分自身が採用側の担当者であったとしても、いささか不安でした。
そして具体的に就職活動を始めようと行動を開始したのですが、はっきり言って何から手を付けてよいかわからず、とりあえずハローワークに相談に行きました。カウンセラーと名乗る方にも相談しましたが、私の経歴からは東京人材銀行への登録の方がよいのではないかと薦められるままに、そちらへも伺い登録はしました。しかし、どちらのカウンセリングもこちらの期待した程のものではなく、内心不安に陥りました。
登録後は、1ヶ月半位の間に希望する会社数社とのコンタクトを数回繰り返しましたが、なんとなくしっくりとこない思いがありました。他にも15、6社程度のオファーがありましたが、半数近くが生保、損保関連の会社でした。自分自身では先の業界には特に興味は無かったのですが、あまりのオファーの多さに思い切って過去に自分の保険を設計してもらった方に相談を持ち掛けました。その方は、忙しい業務にも拘らず、保険業界のことに加えて色々なアドバイスをして下さいました。
その中で、その方の後輩が就職斡旋関係の仕事をされているということから、(株)エリートネットワークさんをご紹介頂いたというのが私にとっての三度目の出会いになりました。
早速、履歴書と職務経歴書を送り、3日後には実際に担当のカウンセラーの岩川さんとお会いすることとなりました。前職をやめようと決意したきっかけが、経営者に対する信頼感の喪失や価値観の違いというものであった為、とにかく経営者自身に対して心底信頼感を持って働ける環境に就きたいと思っていることを伝えながらカウンセリングが続きました。途中から、カウンセリング部の責任者の方も話しに加わって下さり、話をさせてもらいましたが、この2ヶ月間の就職活動での成果があまり思わしくなかったことや各企業個別の調査研究にばかり目が向き過ぎ、自分自身が何をやりたいのかという部分について、あまりに漠然としていたことに気付かせられると共に、自分の想像を遥かに絶する程再就職の道が厳しい環境にあるということも改めて気付かせられました。
初日は、2時間近くも時間をかけて下さり、3社程提案を頂きました。そのどれもが今まで他で紹介を受けた企業よりも遥かに魅力的でした。当日は、その企業の内実をお話頂き、後日、連絡することとなりました。
私は紹介頂いた中から、まずは1社気になる企業がありました。それは、業種そのものは自分が経験した業界とは全く違っていたのですが、義父の会社に似た状況で、当たり前のことが当たり前にできないというような経営環境にあるという中、唯一違っていたのが、社長ご自身がそのような環境を打破しその先に大きな夢をお持ちであるということでした。
翌日、その企業との面接を希望したい旨お伝えすると、数時間後には2日後に先方との面接をセッティングして頂いた上、(株)エリートネットワークの担当者の方も当日同席して頂けるというのです。面接当日は、半ば緊張気味の私を悟ったのか、先陣を切って(株)エリートネットワークのカウンセラーの岩川さんから私の略歴を紹介して頂いた上で面接に入りました。このことが私自身をどれ程落ち着かせてくれたことか、今考えても本当に感謝しております。
面接が終わり家路に向かう道々、担当者のカウンセラーの岩川さんと一次面接の感触について話をしたのですが、私がこの会社に魅力を感じた最大のポイントである社長ご本人との対話の時間が少なかったことが残念であるし、印象としてもイメージ通りとは言い難い印象を受けた事を伝えると、今度は社長と1対1で話をできる機会を持てる様にご尽力頂けると言うのです。その日の夜、明日にでも社長ご自身も是非話をしたいと言って下さっていると、連絡を頂き翌日、社外でお会いすることとなりました。
実際に1対1で話をしてみると、社長自身の社内改革に対する熱意の強さは想像以上のものであることが伝わり、それまで不安に思っていた事がすべて解消されました。正直、ご紹介頂いた残りの2社のうち1社についても興味があったのですが、私の為にわざわざ時間を割いて下さった社長の誠意と、私に対する熱意の強さを感じ、この時点で私自身の中で気持ちは固まったと言えます。
その後、最終的な意志の確認も含め、もう1度面談を行ない就職の意思が明確であることを伝えると、社内改革に於ける業務システムを作り上げる新規部署を立ち上げたいので早速、来週からその部署に来て欲しいという話になり、5日後に入社という慌しくもあり、嬉しい結果となりました。
これ程早く話が進んだのも、初回のカウンセリングの際に半ば自信を欠いていた私に対し、志望先の企業に自分自身の何を売り込んでいこうかという点について真剣に引き出して下さったことと、私自身が社長の社内改革に対する熱意に強く共感している部分を事前に強くアピールしておいて頂いたからだと思います。
結果的に、他の2社についてもそれぞれの魅力がありましたが、人生に於ける”出会いのご縁”というものを信じ、また自信を持ってこの企業を薦めて下さった担当のカウンセラーの岩川さん、そして何より社長の熱意に共感した自分自身の率直な気持ちを糧に、良い仕事ができるよう努力していきたいと思っています。
最後になりましたが、今回お世話になった(株)エリートネットワークの方々に心より感謝致しております。