薬剤師 兼 医学博士、35年の経験を生かして

薬剤師 兼 医学博士、35年の経験を生かして

No.896
  • 現職

    大手CRO   シニアメディカルライター

  • 前職

    大手酒造メーカー 医薬品開発部門   研究職 ( 免疫学 )
    外資系製薬メーカー 臨床開発部   プロジェクトリーダー
    CRO メディカルライティング部   部長

庄司 登 氏 59歳 / 男性

学歴:京都大学 薬学部 卒
京都大学大学院 薬学研究科 ( 生物化学教室 ) 修了
薬剤師
医学博士  ( 東京医科大学 )
第1種作業環境測定士 ( 放射線 )

この度、エリートネットワークの高橋部長の仲立ちで転職先を決めることが出来ました。私は現在59歳で、来年の3月には定年を迎えます。京都大学大学院 薬学研究科 修士課程を卒業してから、製薬会社で30年、CROで5年と少し、計35年間医薬品関連の仕事をしてきました。直近の17年間はメディカルライティングという分野の仕事をしてきました。メディカルライティングという業務は、それまでに経験した免疫学の研究者、臨床開発担当者、医薬学術担当者、医薬品のプロダクトマネージャーなどの経験が活かせる業務で、自分にとっては天職です。

定年まで約1年となり、定年後はそのまま現在の会社に残ることを漠然と考えていました。上司の取締役ともその旨の話し合いは出来ていました。
1月のある日インターネットの求人広告で、ある大手のCRO会社がシニアメディカルライターを募集していることを知りました。その業務内容は非常にレベルの高いものでした。その内容を読み返す度に、自分にぴったりの職場であると感じるようになり、この会社に行きたいという思いが頭から離れなくなりました。現在の仕事は、現場のメディカルライターというよりどちらかと言うと、管理者で、部下の作成した文書の校閲と指導、クライアントとの折衝及び人事管理が主な仕事です。しかし、再び現場で第一線のメディカルライターとして、難易度の高い文書の作成に立ち向かいたいという気持ちが抑えられなくなりました。とりあえず気持ちを抑えるために、求人広告を辿って、エリートネットワークの高橋部長と面談することにしました。

カウンセリングの席上、この求人に応募する気持ちが60%くらいしか固まっていないことを、高橋部長に伝えました。躊躇していた要因としては、部下の教育等、メディカルライティングの責任者である自分が抜けた後が心配であること、定年の満期前に辞めるので退職金が減額されることなど、色いろと心配は尽きませんでした。今から考えてみたら、自分自身を俯瞰的に眺められず、近視眼的状況に陥っていたと思います。

この時高橋部長に力強く背中を押していただきました。高橋部長が言われたのは、この求人のポジションでは60歳を超えてからも続けて働けるし、60歳以上としては高い給与が期待できるので、退職金の減額は取るに足らないこと、今の会社を去ったあとの心配は残った社員が解決すべき問題であること、最後に、いなくなっても困らないような人材は次の会社でも求められないし、活躍できないということでした。それから、公正に見て会社の要望と私の実務経験がフィットしているとも言ってくださいました。

高橋部長としては、特別なアドバイスをした訳でなく、普通に話されただけかもしれません。しかし、なかなか決断できないのに諦め切れなかった自分にとっては、気だるい霧が晴れたようで、すっきりとした気持ちになりました。

その後は、必要な文書を作成し、エリートネットワーク様に託しました。引き続いて会社との面接試験が設定され、お互いの要望が重なったことから、円滑に入社が決まりました。内定を伝えてきた会社の人事担当者とエリートネットワーク様とのやり取りの一部を見ることができましたが、会社がエリートネットワーク様を強く信頼していることが窺われました。信頼しているエージェントから紹介されたために、会社の人事担当者の私に対する評価作業も少し下駄を履いた状況から開始されたと思われます。

私の今回の転職は、定年後の再就職という表現に近いかもしれません。35年以上専門職として仕事をしていると、次の仕事を選択できる範囲は狭いかもしれません。しかし、今まで一生懸命身につけてきた経験が生かされる仕事もあります。私は60歳を前に、次の会社での業務を考えると、胸の高まりを抑えることは出来ません。高橋部長に背中を押してもらって良かったと感謝する毎日です。

転職が決まり、今の会社で有給休暇が残っていたため、その時間をTOEICの受験勉強に当て、先日公開テストを受けました。これからも1年に1回以上は受けようと思います。自分の能力のピークはまだ先にあるような気がしています。

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