35歳弁護士、地方の法律事務所から、東京のお菓子メーカーへ

35歳弁護士、地方の法律事務所から、東京のお菓子メーカーへ

No.902
  • 現職

    有名菓子メーカー 総務・人事部   法務担当 (弁護士)

  • 前職

    医薬品専門卸会社   個人経営の薬局へのルート営業
    地方都市 法律事務所   弁護士

広畑 邦俊 氏 35歳 / 男性

学歴:私立大学 法学部 法律学科 卒
私立大学 法科大学院 未修者コース 修了
弁護士 ( 第68期 司法修習 )

1 学生時代について

私が大学生で就職活動をしていた当時は、就職氷河期の真っただ中でした。数十社は受けていたと思いますが、なかなか結果が出せませんでした。
何とか医薬品の卸売をやっている商社に内定をいただき、入社しました。

2 医薬品商社の営業職時代

就職した会社はガチガチの営業会社でした。正に売り上げ命、売り上げ目標が達成できなければ本当に惨めな思いをしました。しかし、給料をもらっている以上、結果を残さなくてはとの思いから、日々努力していました。
辞める前の年度のことでが、当時私の売り上げ成績は年度終了2か月を残し、同じ課の中で下から2番目でした。当然社内のプレッシャーはすさまじいもので、死にもの狂いで営業にあたりました。その結果、売り上げ目標を達成することができました。その時、人間死にもの狂いになれば何でもできるのだな、と感じると共に、当時の仕事に虚しさを感じ、会社を辞めました。

3 ロースクール時代

何の考えもなく会社を辞めましたが、次の仕事を考えるにあたり、自分にアピールできるような専門性やスキルがないことに気付き、唖然としました。
そこで、手に職をつけようと弁護士資格の取得を考え、ロースクールに入学しました。司法試験に合格できる自信はありませんでしたが、死にもの狂いになれば何でもできることは、仕事を通じて学んでいましたので、勉強も約5年間死にもの狂いで頑張り、司法試験合格に漕ぎつけました。

4 修習生時代

私は、手に職をつけることが目的であり、弁護士になりたい訳ではありませんでした。ですので、また企業に入って仕事がしたいと考えていました。
企業に入り仕事がしたいと考えた理由は、弁護士業は起こってしまった事件に対応することが中心ですが、企業に入れば事件の予防が図れるので、やりがいがあると考えていました。また、従業員が力を合わせてチームワークで仕事をすることが好きだったからです。
しかし、運悪く修習地は関西の地方都市であり、都内での就職活動は絶望的でした。
そして、たまたま縁のあった地方都市の個人の法律事務所に就職しました。

5 弁護士時代

やはり、起こってしまった事件に対応することに疑問があったこと、35歳という年齢で、今後転職するのが大変になると考え、ごく短期間で事務所を辞め、転職活動をすることになりました。

6 転職活動について

転職サイトに登録し、法務の募集がある企業に応募していました。しかし、書類選考の通過率は非常に悪かったです。運良く1社内定をいただきましたが、財務状況が悪いとの情報があり、入社を断念しました。
今考えると、企業の法務部門での実務経験もなく、年齢も35歳でしたので、企業側からあまりいい感触が得られなかったのではないかと思います。
そんな中、転職サイトを通じてお声をかけていただいたのがエリートネットワークの安藤様でした。安藤様からは効率的に企業をご紹介いただき、面接時等のアドバイスも細かくご指導いただきました。結果、無事1社から内定をいただき、入社に漕ぎつけました。

(1) 面接の準備
これは、大学生時代の就職活動をしていた頃から行っていますが、インターネットで手に入る限り、面接先の企業の情報を集めることです。これは、せっかく面接をしてくださる企業に対する最低限の礼儀だと思います。
今回の転職活動にあたっては、役員の構成、株式を公開しているか、どのような事業を行っているかを中心に情報を集め、面接時にどのような質問があるか前もって考えていました。

(2) 面接について
面接でうまくいかない理由は多々あると思います。知識として企業の求めるレベルに達していないと判断された場合や、他の志望者との比較で、明らかにこちらが劣ると面接時点で判断された場合は、残念ですが打つ手がありませんでした。
質問をし過ぎたり、しゃべり過ぎたりするとボロが出る可能性が高まります。あくまで聞く姿勢を大切にしたほうが良いかと思います。
本で読んだ問題点を企業にぶつけてみても、それがその企業に当てはまらない場合もあります。そうすると、企業の担当者も、なぜそのような質問をするのか? というような雰囲気になったことがあります。これは自分でも失敗だなと思いました。

逆に自分の仕事上の経験をもとに、このような問題がありましたという話をした時、うちの会社でも同じような問題があるという話になり、盛り上がりました。
また、一番頭を悩ませるのは、企業ごとの志望動機です。私は正直に法務職に絞って転職活動をしているので、業界等を絞っていないこと、どの企業がいいかの判断の基準は、各企業の面接担当者から感じる企業の雰囲気から判断していること、人の和を大事にして仕事をしたいので、人の和を感じる企業を選びたいと伝えていました。

7 転職のコツ

今回、企業法務の実務経験がない私が内定に漕ぎつけたのは、安藤様の助力が大きいです。
こちらの希望を細かく聞いていただき、合致しそうな企業を紹介していただきましたし、企業側からの要望等も正確に伺うことができました。
大学時代にも感じましたが、面接で落ち続けるのは精神的打撃が大きいです。できるだけ効率的に転職活動をするには、エージェントを利用すべきです。

8 最後に

現時点では、法務部員としての実務経験が浅いこと、様々な分野の法律に関する案件が持ち上がることから、今後、さらに勉強していくことが必要です。また、企業の中では、社内、社外への影響なども見越した応答が求められ、単純に法律上こうなってますからという応答は嫌われます。
これからも日々勉強し、仕事のレベルを向上させていこうと思います。

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