東証一部上場 大手化学素材メーカー 法人営業職
エンジニアリング会社 法人営業 / プラントエンジニア
住岡 祥太郎 氏 33歳 / 男性
学歴:地方 国立大学 工学部 材料工学科 卒
地方 国立大学大学院 工学研究科 ナノ材料システム工学専攻 修了
高圧ガス製造保安責任者 乙種機械
2級管工事施工管理技士
英語:ビジネスレベル
「人生は一度きり、且つ決断の連続である」 とは良く聞く言葉ですが、後悔したくないと思えば思うほど悩み、中々決断できないものです。
今回、自身の振り返りを兼ねて、下記の通り 「転職体験記」 を綴らせていただきます。
大学を卒業後、産業・医療用ガスメーカーに入社し、ガス供給機器・設備の販売・建設を主とする事業部に配属され、高圧ガス設備の提案営業並びに施工管理を行いました。
配属された部署では、一部ガス販売の競合他社へ営業することもあり、他部署と比べると業界他社やエンジニアリング会社との交流が多い事業部でした。部署の存在意義は下記3つあり、常に頭の片隅に置いて業務に取り組んでいました。
・機器部門単体での利益確保による会社全体としての収益安定化
・機器・設備の促販により工場稼働率を高め、製造コストを下げる
・社外との交流による、技術・ノウハウの習得
入社して3年が経った頃、在籍していた部署が事業分割により他社へ吸収合併されることになりました。私自身の業務内容としてはこれまでと変更ありませんでしたが、会社の規模が縮小し 「今後のキャリアパスがわかりづらくなった」 ことや、「一生懸命に働いてきた人間を会社は簡単に裏切る」 という気持ちから、今後の人生に漠然と焦りを覚え、悶々とした日々を過ごしていました。
そんな時、ある企業との仕事を通じて転職を決意することになりました。数百億円規模の建設工事の機材の一部分を受注し、一年以上に渡り設計打合せを重ね、その中で、エンジニアリング会社の持つ総合的な技術力やスケジュール管理能力といった 「プロジェクト業務遂行力の高さ」 に非常に感銘を受けました。
社会人5年目に差し掛かり、その頃には担当業務に少々物足りなさを感じていたこともあって、より成長が見込め、事業分野が広くスケールの大きい 「エンジニアリング業界」 への転職を決めました。社会人3年目に部署が吸収合併された経験から、「会社を信用し過ぎてはいけないし、常に社会から求められるスキルを磨き続けなければいけない」 と確信的に感じていたことも転職を後押ししました。
転職先では、半年間の国内営業を経て、海外プラント建設業務のプロジェクトエンジニアとして北米や東南アジアの案件へ参加しました。元々は営業職として採用されたのですが、会社が海外案件へ重点をシフトするにあたり、海外プロジェクトの遂行要員を育成するという会社方針に従い転部を決意しました。
業界に加え職種まで変更になったことで、より一層の努力が必要になりましたが、その分得られたことも沢山ありました。特に、海外プロジェクトでは顧客や同僚、協力会社に至るまで英語でコミュニケーションをとることになり、それまで仕事どころかプライベートでも英語を使用する機会がほとんどなかった私にとっては、慌てふためく毎日でした。それでもなんとかコミュニケーションをはかれるまでに英語力が上達したことは、今となっては確固たる自信に繋がっています。
プロジェクトエンジニアとして2年が経ち、その間とても充実した実務経験を積んでいたのですが、この仕事を一生続けていくことへの不安や心残りも少なからずありました。不安な点は、家族と過ごす時間が短い・短くなるであろうということです。海外案件に携わる場合、多くの場合は長期に渡る海外僻地への駐在を伴うため1年のほとんどの期間を家族と離れて暮らさざるをえません。数週間の出張程度ならまだしも、数年間の駐在となると、ワークライフバランスどころか人生設計に影響を及ぼしかねないことを危惧していました。
心残りは、営業職時代に成し遂げられなかった夢があったことです。新規顧客の開拓〜小規模な試験設備の受注〜商業生産用プラントの受注 といった一貫した提案・受注・再契約の活動を目標として、営業部での半年間、主要な化学メーカーの近年・今後の設備投資動向を調査したものの、半年間の短い期間では客先を新規開拓するまでには至りませんでした。
家族の意向もあり、悩んだ末に2度目の転職を決意しました。
インターネットの検索で(株)エリートネットワーク様を知り、面談を申し込みました。面談ではご担当:小中出様との対話が進むにつれて、糸が解けるように進みたい道が明確になっていきました。ロジックツリーの要領で、(1)今抱えている悩みを解決するために転職が必要かどうか (2)生涯の仕事にしたい業種・業界は何か (3)待遇・条件面の優先順位は何か といった具合に、大項目から徐々に選択肢を狭めていくことで、自分が本当に望んでいる転職先がよりはっきりしました。その結果、実際の面接の場でも明快に自信を持って質疑応答ができました。面接の他にも論文やWEBテストがありましたが、提出までのスケジュール管理についてもアドバイスやサポートをいただき、業務の合間を見つけ無事に提出できました。初回のカウンセリングから2ヶ月程度で、幸運にも現職への採用が決まりました。
自身の転職体験を通じて感じたのは、「妥協せずとことん納得して決断をする」 ということです。後悔しない人生を送るなんて不可能ですし、「人生における優先順位」 は各自が置かれた状況に応じて刻々と変化します。だからこそ、その時々に十二分に悩み、納得できる決断をすることが重要だと思います。
人生につまづいた時、転職活動中のことを思い返すことがたまにありますが、「あの時はこう考えて行動した。それで今がある。だから今更悩んでもしょうがない」 と思い直し、今を頑張ろうと自分を鼓舞することが出来ます。
最後になりますが、今回の転職をサポートいただきました小中出様への感謝と共に、皆様の転職活動が成就することをお祈りしております。