一部上場 大手私鉄 都市開発部門 都市開発プロジェクトマネジャー
財閥系 プロパティマネジメント会社 オフィス事業推進本部 プロパティマネジャー
藤原 隆博 氏 31歳 / 男性
学歴:慶應義塾大学 法学部 政治学科 卒
宅地建物取引士
私は学生時代 「街」 やそれを構成する 「建物」 自体が好きで、新卒では不動産業の中でも現場の最前線で活躍できるPM会社に入社しました。PM会社にも各社様々なバックボーンがありますが、大きな街づくりを行っている財閥系企業で働きたいと考え、現職のPM会社を選びました。入社以来、世間一般のお客様 (ビルオーナー) から建物の管理業務を受託する部署で4年間と、その後はデベロッパーである親会社が保有する自社物件の運営業務を3年間経験しました。前者では担当ビルのお客様窓口として、設備・警備等の管理業務統括や工事業務、リーシング業務に携わり、後者ではメディアでも取り上げられる大規模複合ビルの立ち上げに従事しました。
現職で柱とされている事業を順当に経験できたことはキャリアとして幸運だったのですが、一方で物足りなさも感じるようになりました。それは、現職がグループ内のPM専業会社である以上、中長期的に見ても、街づくりに対してあくまでPMの一側面からしか関わることができないことに対する “もどかしさ” でした。異動で別部署に移っても、あくまで主要業務はオフィスビルのPMである・・・・・。180度仕事を変えたいわけではないものの、「今の経験を活かしながらも、街づくりに対してより様々な関わり方をしたい」 と徐々に考えるようになり、不動産の運営だけでなく開発も、またオフィスだけでなく商業施設等も、と幅広くチャレンジできる企業への転職を考えました。
転職を視野に入れたものの、今すぐ退職する必要のなかった私は、転職サイトに登録をして、上記のような街づくりに関われる求人が来るのを待つことにしました。手始めに大手デベロッパーを1社受けたものの、準備が足らず早い段階でお見送りとなり、どのように進めればいいのか、そもそも希望が自分の身の丈に合っていないのか? など、戸惑いながらのスタートでした。その後も自分が思い描く働き方ができる企業がなかなか挙がらず、数ヶ月が過ぎ、諦めかけていた頃に、(株)エリートネットワークの廣重様からコンフィデンシャルな求人を紹介していただけました。これまでもその会社へ何人も紹介された実績があり、信頼関係を築いていらっしゃるようでした。
(当初は) イメージの良い企業だから受けてみようか、くらいの気持ちでカウンセリングに臨んだ私を廣重さんはすぐに見抜き、「努力をしてでも行く価値がある企業である」 こと、「準備をせずに選考の通る企業ではない」 こと、何より 「大きなチャンスである」 ことを認識させてくれました。私はアドバイス通り、10時間かけてホームページを読み込みました。「企業情報」 から続くページは膨大であり、結果的に10時間近くかかったと思いますが、社長メッセージから中期経営計画、株主・投資家向けのページを読むとその企業が大切にしているものが分かります。机上でその企業の歴史や事業内容を研究し、その企業が手掛けた街や商業施設を実際に訪れた私はすっかりその会社のファンとなり、自然と志望動機や将来のビジョンを “自分の言葉” として話せるようになっていました。
面接は、用意した答えを正確にアウトプットすることも大事ですが、人と人との会話なので事前に準備していないことを聞かれることもあり、(むしろ私に興味を持っていただいたからこそ必然的に色んな話に及んだとの印象です) その用意していない会話に及んだ時に軸がぶれないかどうかは “自分の言葉” で話せているかどうかだと思いました。転職活動を終えた今振り返ってみて、初対面にも拘わらず先の廣重さんのアドバイスが如何に私のモチベーションを上げるものであったかと思わされます。
とんとん拍子で最終面接まで進んだものの、実際に面接を受けたのも2社目、最終面接など新卒の時以来ということで、前日はとても不安になりました。最終は何を聞かれるのだろう、どう説明すればいいのだろう。居ても立っても居られず廣重さんに電話をし、ストレートに不安である旨を相談したところ、伝えることは一次面接と何も変わらない、むしろ違うことを言ってはいけないとアドバイスをいただきました。学生時代の例えで、試験直前に全然触ってこなかった参考書を見て焦るのではなく、これまでやってきたことを信じて復習することが大切との話をして頂いた事で落ち着きを取り戻し、それから最終面接の直前まで一次面接の回答・原稿を頭の中で繰り返しました。
無事内定を頂く事ができ、私の転職活動は結果的に2社で終えることとなりました。数少ないサンプルから分かったようなことは言えませんが、私のように 「現職で働きながら、良いところがあれば転職をしたい」 と考えている方であれば、まず取り組み方、モチベーションのレベルを変えることが第一歩ではないかと思います。
入社日も決まった今、東京オリンピックに向けてこれから盛り上がっていくであろう東京の街づくりの一端を担えたらと楽しみにしています。