東証一部上場 大手製紙メーカー 機能性フィルムの研究・開発担当
東証一部上場 繊維・樹脂メーカー 開発担当(樹脂の重合)
堂元 佳子 氏 29歳 / 女性
学歴:大阪府立大学 工業高等専門学校 総合工学システム学科 物質化学コース 卒
玉掛け技能講習 修了
危険物取扱者(甲種)
消防設備士(乙6種)
有機溶剤作業主任者技能講習 修了
私は中学生の頃、将来やりたい仕事が全くわからず「このまま高校・大学へ進学しても、やりたい仕事が見つからないのでは?」と思いました。そんな時に、親から「高専」という学校があることを教えてもらいました。
高専の売りは「就職率100%」。そして、普通校では学べないような専門的なことが学べるというので、漠然と「ここへ行ったらやりたいことが見つかるのではないか?」と思い、高専を選択しました。
実際に高専に入学してからは、1年生、2年生で全てのコース(化学、環境都市、機械、電子情報など)の実技を経験し、3年生から実際に各コースに分かれました。私は、製薬や化粧品に興味があったことから、化学を選択しました。4、5年生の時は、専門科目の授業も多く、部活と勉強を両立するために、毎日必死でした。そんな中、徐々に近づいてくる就活について「高専で学んだことが活かせるといいな、女性でも働きやすい職場がいいな」と、抽象的なことしか考えていませんでした。
高専を卒業してから、就職した繊維メーカーでの配属先は、開発・分析を経験できる部署でした。配属当初は分析を担当しており、そこでは機器分析技術を習得しました。その後、開発担当となり、樹脂の重合を担当していました。
これまでいろいろな実務経験を積むなかで、高専で学んできたことは活かされてはいたものの、それらは本当に基礎の部分であり、実際には職場で新たに学ぶことの方が圧倒的に多く、たくさんのことを教えてくださった上司や先輩社員の方々には感謝の気持ちしかありません。
開発業務に従事して5年ぐらい経った頃から、樹脂のその先の加工についての知識を得るためにも、他部署を経験したいと思い、異動希望を出していました。しかし、なかなか叶うことはありませんでした。
また、女性で活躍されている方が身近にいなかったこともあり、徐々に転職を考え始めていました。
開発業務が自分には合っていると思っていたため、開発業務であること、また機器分析を経験してきたこともあり、このスキルも活かせられるような会社が良いと考えていました。
エリートネットワークの転職カウンセラーの松浦さんは高専出身者で、私の希望をすぐに理解してくれました。そして、たくさんの求人案件を紹介してくださり、迅速に対応していただきました。
求人案件を見ていく中で、開発業務は学歴が「大卒以上」であることが多く、高専の本科卒業生からすると、その時点で応募を諦めてしまいます。しかし、松浦さんが、「そう書いてあっても、応募してみます!」と言ってくださいました。
実際に、大卒以上と記載してある会社でも、選考を進めることができました。高専卒だからといって、諦めることなく、積極的に一度トライすることで、自身の選択肢を広げられると感じました。
正直、新しい職場にいくのはとても不安です。業務内容も経験してきたこととは異なりますし、人間関係も0からのスタートです。これから自分が知らないこと、経験していないことが待ち受けています。ですが、それらを習得し、経験した時、自分自身が今よりも成長しているでしょう。そう思うと、楽しみでもあります。
大変なことも多いと思いますが、どんな時、どんな状況でもいろんな意味で楽しみながら、毎日を送りたいと思います。