一部上場 化学メーカー 原料部 購買職
一部上場 金属製品メーカー 営業部 法人営業職
河東 香奈 氏 31歳 / 女性
学歴:慶應義塾大学 経済学部 経済学科 卒
VEリーダー
貿易実務検定C級
TOEIC 850点
CPP(購買・調達プロフェッショナル)B級
体育会 卒部
学生時代は、毎日体育会の部活動に明け暮れ、将来については漠然としたイメージしか湧いていなかったと思います。
幼少期に父の仕事の関係で海外生活をしていたこともあり、英語が得意だったので、語学を活かした職業に就きたいと考えていました。身近にたくさんいらっしゃった商社に勤めている先輩方のお話を聞いているうちに、自分もそんな先輩方のようになりたいと思い、総合商社や専門商社を中心に就職活動をしていました。
今思うと、当時は自分のことを客観的に見ることが出来ていなかったなと感じています。
漠然とした憧れで、理想を描いているだけだったと思います。
最終的には就職活動中に出会ったメーカーから内定をいただくことが出来ました。海外進出をし始めたばかりで、幼少期の東南アジアでの経験や語学力を評価していただけたのかなと思います。当時、海外といえば商社と考えていましたが、海外に進出しているメーカーも海外に関わる仕事が出来る可能性があることに気が付かなかった点は、本当に視野が狭かったなと思います。
入社面接時の “海外営業がしたい” という言葉がきっかけだったのか、私の1年目の配属先は東南アジアにある工場でした。正直、1年目から海外勤務というのは予想外でしたが、右も左もわからない新卒を海外に出すと判断してくれた会社には、本当に感謝しています。
工場の工程管理とロス分析が主な仕事で、直属の上司も同僚もほとんど外国人という環境で、1年目はとても刺激的で多くのことを吸収出来たと思います。
帰国後の配属先は法人営業職でした。国内の大手メーカーのルート営業や輸出入業務、工場の生産工程管理部門との窓口、海外工場向けの副資材購買を経験しました。幅広く経験させていただきましたが、個人的には常に業務上必要な勉強や資格取得を積極的にする様に心掛けていました。
その後、東南アジアの駐在員事務所に駐在することになりました。一度海外駐在を経験していたので、ニ度も駐在をすることが出来るとは思ってもみませんでした。そこでは拡販と競合他社の牽制を担当していました。海外では文化も環境も違うので、苦労も多かったですが、任せてもらえる業務も多く非常に勉強になりました。
前職ではもともとあまり長く働くイメージが湧いておらず、仕事をする中で、いつかは転職をしたいという思いは常に抱いていました。海外勤務中、様々な経歴を持った多くの方々に出会ったことも、そう考えるようになったきっかけの一つですが、まだ具体的にどんなことをしたいのかというイメージはあまり湧いていなかった為、なかなか転職活動に踏み切ることが出来ませんでした。
具体的なイメージを持ち始めたのは2度目の駐在中に、社内のプロジェクトで、調達に関する資格取得のメンバーに選ばれた頃だったと思います。法人営業職としてお客様の調達部門の方々とやりとりすることも多く、調達業務はとても重要な役割の一つであると感じていましたし、資格試験の勉強をする中で更に興味を持ちました。10名ほどの社員が挑戦した中、合格第一号となったことで、駐在から帰任後は購買物流部に異動することになっておりました。
しかし、資格取得をしたまさにその年に、株主である取引先の企業から敵対的TOBが行われました。TOBにより会社の経営陣が全員入れ替わり、経営体制が大きく変わることになりました。その影響もあり、予定されていた購買物流部への異動がなくなったことが、転職を決断する大きなきっかけとなりました。
転職をするにあたってこだわったことは大きく2つです。1つ目は海外事業に力を入れている企業であること、2つ目は安定した企業であることです。
1つ目については幼少期を海外で過ごし、2度の海外駐在で得た今までの経験を活かしたいと考えたからです。2つ目は今の会社がTOBをされた理由の1つが業績悪化だったためです。
長く働き続けられることが私にとっては大切な要素の1つでした。
逆にこだわりを捨てた点は、業界です。今までの知識は活かせないかもしれないですが、仕事のやり方や経験、考え方については活かせると思ったので、現時点で足りないことについては今後頑張っていきたいという姿勢をアピールするようにしました。
転職活動はやはり一度決心したら無理矢理にでも時間を作って、短期集中で行うのが良いと思いました。今の仕事が忙しいとついつい後回しにしがちですが、タイミングも大切だと感じたので、迷っているうちに機会を逃してしまう恐れもあると思います。担当していただいた転職カウンセラーの保坂さんにはいつも深夜であってもすぐに返事をしていただけたので、とてもありがたかったです。お陰様で、私も頑張らなければいけないと思わせてくれました。
反省点としては、今まで自分自身が経験してきたことや学んできたことを都度棚卸しして記録し続けてきたら良かったなと思いました。面接では、あらゆる角度から今までの経験、どういう考えを持っているのか、こういう場合はどう対処するのか?等の質問をされました。想定していた通りの質問は準備していた通り答えられますが、違う角度から問われることもあるので、しっかりと深掘りしておく必要があったなと思います。
次の職場は同じくメーカーではありますが、金属からケミカルと全く違う分野になります。また職種も変わるため、新しい勉強が必要なので、大変な毎日が待っているかと思います。しかし、自分自身が決断したことなので、今回の転職でお時間を割いていただき、ご尽力いただいた方々への恩返しが出来る様に前向きに頑張りたいと思います。