インドネシアで五指に入る国立大学にて生産工学を学んだ25歳女性エンジニア、日本で働きたいと化粧品メーカーへ

インドネシアで五指に入る国立大学にて生産工学を学んだ25歳女性エンジニア、日本で働きたいと化粧品メーカーへ

No.1415
  • 現職

    フランス発祥の化粧品メーカー 日本法人 オペレーション部 輸入品品質管理職

  • 前職

    東証プライム上場 化粧品メーカー インドネシア現地法人 生産管理部 生産管理技術職

田島 舞香 氏 25歳 / 女性

学歴:インドネシア 国立 Sebelas Maret大学 工学部 Industrial Engineering学科 卒
インドネシア語:ネイティブレベル
英語:日常会話レベル

① 新卒での “就活” の時の志や志向

学生時代、私は就活のスタートが遅い方でした。
周りが就活の話題で盛り上がる一方、私が応募したいと思っていた企業は求人を出しておらず、中々行動が出来ていませんでした。一人で活動するのは難しいと思い、エージェントに登録して、アドバイスやリマインドをしてもらう事でようやく就活を始める事が出来ました。
大学ではIndustrial Engineering(生産工学科)を専攻し、選択科目で生産計画・在庫管理を学んでおり、研究室のアシスタントもしていました。そのため、生産管理の知識を活かせる製造業を希望していましたが、その分野において他の就活生よりも秀でている自信が無く、競争が少なそうな語学力をアピールポイントに就活をしていました。

② 入社した会社・部門での担当業務や実務経験、体得したスキル

新卒で入社した日本の現地法人の企業の採用条件は日本語とインドネシア語が出来る事でした。
面接の際に大学の専攻や希望部署を聞かれ、有難いことに希望が通って生産管理部に配属されました。
大学で学んでいたお陰で、生産用語や工場用語を難無く理解出来たと思います。生産は専門用語が多いので、大学で基礎知識を学んでいた事はかなり役に立ちました。この基礎知識が無ければ研修期間に説明頂いた言葉の意味を理解する事も難しかったかと思います。

業務内容は大きく分けて、生産計画と駐在社員の言語サポートの二つです。それぞれの業務から得られたと思うことは以下になります。
▷生産計画
・新製品のスケジュール管理から、工場での業務フロー(原材料の受け入れから発売まで)を把握
・生産や在庫データをまとめたり分析する中で、エクセルのスキル・分析能力向上
▷言語サポート
・生産計画以外についても翻訳・通訳をするので、各関連部署の業務内容の把握
・コミュニケーションスキル(通訳を通して社内外の様々な方と話すため)

③ 今回転職するに至った理由

人生のほとんどを海外で過ごしていますが、自分の将来を考えた時に日本で暮らしたいと思ったからです。
インドネシアは年金制度等の老後の保障が無く定年が56歳であること、更に最低賃金や生活費を考えた時に、日本にいる方が安定した生活を送れると思い転職を決めました。

④ こだわりと、逆にこだわりを捨てた点

仕事を探す上でのこだわりは、職場の雰囲気です。
長く働きたいと思える職場を探す上で、職場環境や従業員の雰囲気・人柄は大事だと思っています。
前職では職場環境に恵まれたと感じています。学ぶ機会を与えない、新人には雑用ばかりを任せる、こなせない量の仕事を回す上司や先輩の話を友人や知人から聞きましたが、有難い事に、私の周りは自分の持っている知識を共有してくださる上司や先輩ばかりでした。実際、先輩のプロジェクトに私を引き入れて能力を伸ばす機会も与えて頂きました。
実際働いてみないと分からないことは多いですが、口コミや面接官の雰囲気は重視していました。

また、企業が扱っている商品を好きかどうかも大事にしました。
自分が好きな物、自信を持てる物に携わっていることは、仕事のモチベーションを保つことに繋がると思うからです。

今までは、自分がやりたい事ではなく、他人よりも得意な事を優先していました。そうでないと仕事を探す事は難しいと思い込んでいたからです。
私の場合、それがインドネシア語でした。実際、前職のインドネシアの日系企業ではかなり有利に働いていました。
しかし今回は、(株)エリートネットワークの転職カウンセラーの松浦さんからの「前職を活かす方が有利になる」という言葉に背中を押され、語学力抜きで興味のあった職種に就くことが出来ました。

⑤ 転職活動を通じて、気づいた点や学んだ点、反省点等

転職活動を始める上で、経験者やエージェントの話がとても大事だと感じました。
「転職したい、現職を辞めたい」と思っていても、実際に行動しない方は多いと思います。例に漏れず、私も転職を考え、転職サイトに登録したものの、応募することはおろか履歴書等も作らずにいました。理由は具体的に何をすればいいのか分からなかった事と、自分の今の能力や職歴で転職出来る自信が無かったからです。

その中で、知人の転職活動の話が背中を押し、エージェントに面談を申し込みました。
自分以外にも転職を経験している知人がいるというのは、私にとってはかなりモチベーションが上がる事でした。
実際私が転職を決めた事を聞いて、転職活動を始めた友人もいます。

エージェントのサポートを頂くといっても、やはり相性はあると思います。
最初のエージェントは、転職者(私)に合わせる方だったので、私が曖昧なプランしか無かった事もあり、進捗はありませんでした。
次に、スカウトサイトを通して出会ったのがエリートネットワークの松浦さんでした。初回の面談の際に職種や企業名、履歴書の具体的なアドバイスを頂き、次の日にはいくつか求人案件を共有してくださいました。
転職に詳しい方のアドバイスや意見は、視野が広がりますし、自信にも繋がると思います。松浦さんの後押しが無ければ、これほど早く内定を頂く事も、前職を活かせる職種に自信を持って応募することも出来なかったと思うので、とても感謝しています。
エージェントだけではなく、企業との相性もあると思うので、特定の企業に転職したい訳ではないのであれば、色んなタイプの企業に応募して、比較的自分が受け入れられやすい社風等を分析するのもありだと思います。

反省点は、転職活動の期間をきちんと考えていなかったことです。
転職活動の期間は人それぞれだと思いますが、私の場合半年から一年の想定期間に対して、面接等の予定を詰め過ぎてしまいました。結果、予定よりもかなり選考が早まってしまったので、入社予定日の要求に応えられず面接を辞退してしまった企業もあります。家族への報告や仕事の引継ぎ等もあるので、そちらにも配慮した方が余裕を持って転職活動を進められると思います。

⑥ 次の職場に賭ける意気込み

前職は在庫や生産計画を主に担当しており、品質管理業務との関連性はありましたが直接的な実務経験が無いので、新しい業務を取得して自分のスキルアップに繋げたいと思っています。
今回内定を頂いた企業様には学ぶ姿勢を評価して頂いたのと、面接でお話した方々が物腰柔らかく話しやすい雰囲気だったので、周りの方々の経験や知識を積極的に吸収していきたいです。

日本で働くのは初めての経験なので、インドネシアで培ってきた自分の能力が通用するのかチャレンジしていきたい気持ちもあります。言語以外で自信を持って言える自分の強みを作り上げていきたいです。

⑦ 最後に、独自の生活体験から得たこと

●言語
海外にいると、日本にいるよりかは英語に触れる機会が多いので少しの英語力は身に付きます。
私の場合はインドネシア語でしたが、言語というアピールポイントはかなり武器になると思っています。
言葉選びはもちろん、声のトーン一つで伝わり方もかなり変わってきます。
例えば日本語でよく使われる「よろしくお願いします」はインドネシア語や英語には無いので、状況に合わせて似た意味を持つ言葉を選びます。ハーフ、留学経験者の中でも通訳が出来る方は意外と多くないです。

●文化や人柄
就職に役立つかを抜きにしても、海外で異文化に触れる経験は自分の成長の役に立つと思います。
違う国なので、違う当たり前があります。この世界にある色々な人や考え方を目の当たりにする事で、視野が広くなり心にゆとりが生まれると思っています。

私自身ハーフで海外に住んでいますが、日本人学校に通っていたので、現地校に通い始めた時は環境の違いに驚くばかりでした。日本人学校の中ではインドネシア語を話せる方でしたが、いざ現地校に入ると思うように伝わらなかったり教科書の意味を理解する事も難しかったです。チャイムで席に着かない、貸したペンは(悪気は無いけど)返ってこない、容姿や年齢についてオープン(太ってる、老けて見える等もはっきり伝え、言われた方も気を悪くしない)、友達の携帯を勝手にいじる等、文化や言動の違いにも戸惑いました。
時間にルーズな方が多いため、グループ課題の集まりや実行委員の会議さえも遅れる事が当たり前でした。

イベント当日に小さいミスやトラブルが起こる事は多々ありましたが、最終的には収まり笑い話になる事が多かったです。
この様な自由奔放な環境で、柔軟に考えることや、肩の力を抜くことを覚えた気がします。
そしてインドネシアの方は、自分を肯定する事が多いと思います。そのため自分に自信がつき、意見をはっきり伝えたり、生き生きと日々過ごしているように感じます。
違いを受け入れ吸収する事は、自分を広げ、思いやりの心も育つと思います。

これらの経験から、心の余裕と自己肯定感を得たと思っています。
トラブルに冷静に対処する、自分をアピール出来る、今までの当たり前とは違う新しい意見を聞き入れられる、これらの事は仕事や面接でも役に立っていると思っています。

この転職者を担当したカウンセラーに
転職相談したい

この記事をご覧になったあなたに

関連する転職体験記

転職体験記を絞り込み検索 全ての記事一覧は
こちら