インターネット系 日本の生命保険会社 数理部 アクチュアリー職
東証プライム上場 大手生命保険会社のシステム子会社 システムエンジニア(親会社へ出向中)
木下 太一 氏 26歳 / 男性
学歴:首都大学東京 都市教養学部 都市教養学科 理工学系 数理科学コース 卒
東京都立大学大学院 理学研究科 数理科学専攻 修了
日本アクチュアリー会 第一次試験 合格(生保数理)
基本情報技術者試験 合格
応用情報技術者試験 合格
開発環境:Pega、JAVA、Spring Boot、MyBatis
体育会 アメリカンフットボール部 卒部
新卒の就活の時の軸は以下の3点です。
1. 自分の専門・数学が使える仕事
→大学入学時から4年、院で1年と数学を計5年間学びました。長い期間勉強を続けられたのは数学が好きで、得意だったからだと考えていました。
2. 常に新しい知識に触れることが出来、日々学習することで成長出来ること。
→大学で未経験で体育会アメリカンフットボール部に所属しました。その中で、全く未知の領域に飛び込み、上達する為に先輩方に教えを乞うたり、本で勉強したりと、コツコツと努力して成長することが楽しかった為です。
3. 困っている人を支えられる仕事がしたい。
→後輩の育成に当たっている時に、試合で結果が出ない時期や練習中に悩んでいる選手へ指導し、結果に繋がった時にやりがいを感じた為です。
以上、3点の軸を定めた際に、金融業界・特に保険という商品性が自身の考えにマッチしていると感じました。
その中でも、数学が活かせるアクチュアリー職を第一志望として就活をしていました。
就職活動は思うようにはいきませんでしたが、第二志望であった生命保険系のIT企業に就職することが出来ました。
そこではJavaやAWS、SQLなどを座学メインで学ぶなどの研修が10ヶ月程ありました。
その後は外資系コンサルティング企業に出向が命じられました。
官公庁の社内システムの構築プロジェクトにアサインされ、テスターとして従事しました。
テスト仕様書たるものに、入力してほしい内容と、その入力した結果がどうなるのかの検証結果が記載してあるので、ひたすら打鍵をしていました。
初めての実業務ということもあり、テスト仕様書に記載の結果と実際に表示された画面に乖離があった場合に、メールやテキストベースで報告することが難しかったです。
時には、自身が伝えたいことが伝わらず、もどかしい思いをしたことがありましたが、伝えたいことを最初に一文で表現することで相手に認識齟齬が無いように伝える努力をしていました。
また、1つでも多くケースを消化する為に、業務終了後は翌営業日のTodoリストの作成だけでなく、そのやるべき業務の意図なども記載していました。こうすることで、前営業日にやっていたことをすぐに思い出すことが出来、作業の能率が向上しました。
6か月の出向期間を経て、その後は親会社の生命保険会社に出向しました。
業務としては、要件定義からシステム開発・テスト・保守・運用と一連の開発工程を経験しました。
特に設計・開発に関しては初めての業務ということもあり、全てを一から作成するのではなく、既存設計書・パッケージを基に作成することで導入部分の作業を省略し、成果物をより早く完成させることに精を出していました。
また、担当領域としてはバックエンドだったこともあり、お客様の特定機能の使用件数を取得する業務も不定期にありました。その為、格納されているデータをやり取りする為にSQLも扱うことがありました。
前職では、システムエンジニアとして設計から開発・テストとトータル的に業務を担当していましたが、設計や開発などは既存機能からのコピー&ペーストで完成出来てしまう機能が多い印象でした。
今後年次が上がって担当出来る業務が増えれば、難しい業務に携われる可能性もありましたが、半年のサイクルでプロジェクトが進んでおり、扱う機能が違うだけで基本的には同じ要領で作業を行っておりました。
そのことが、今後のキャリアとして本当に良いのかを自身で考えた時に、漠然とした不安を抱きました。
そこで、年末年始の休暇中に家族へ転職活動の相談をすると、未経験での転職であればなおのこと若いうちに行動するべきという言葉を受けました。
また、アクチュアリーという職種は、伝統的な商品開発・決算業務だけでなくリスク管理・データ分析などにも活躍フィールドが広がっていることもあり、今後決してなくならない職種です。
そして、資格職であり専門性を身に付けられることから、将来的にも様々な活躍フィールドが期待されています。
このことから、新卒時では叶わなかったアクチュアリーとして働くことを実現したいと思い、実際に転職へ踏み切るきっかけとなりました。
また、2022年のアクチュアリー試験でも手ごたえを感じており、複数科目を保有していたら転職時のアピールになると思ったことも転職を決意した理由です。
以下の内容を軸に転職活動をしました。
1. 勉強して取得した資格を活かせる仕事に就きたい
→新卒の就活時からアクチュアリーとして働きたい、今まで勉強してきた数学が活かせるような職種に携わりたいという強い意志があった為、これは譲れない軸でした。
2. キャリアアップ
→アクチュアリーという職種は専門性が求められることや、アクチュアリーにしか出来ない職務領域があり、且つそれに見合った報酬も期待出来ることから、未経験でも今回の転職で実現したいポイントでした。
逆にこだわりとして捨てた点は「テレワーク」という働き方を重視しなかったことです。
行う業務は全て初めてなので、テレワークだとチャットで質問しても、流れてしまって忘れられてしまうこともあるのではないかと懸念しました。
対面ならば聞きたいことがすぐに聞ける環境が整備されているのではと思い、テレワークの頻度についてはあまり重視しませんでした。
今回の転職活動にあたり、なぜ新卒時はアクチュアリー採用を勝ち取れなかったのかを自己分析しました。
そして、「相手が聞きたいことに対して、回答を素直に伝えられなかった」という部分が大きいのではないかと考え、今回の面接では端的に質問に答えることを意識しました。
まだ社会人歴が浅く、合格した科目数が1科目しか無いこともあり、正直なところあまり相手にされないのではと予想していましたが、業務と資格の勉強をどう両立したのかに興味を持って質問して頂きました。
また、アクチュアリー資格は1科目でも持っていると先方の見る目が変わるということを、身を以て体験した次第です。
その為、私と同様に未経験からアクチュアリーとして働きたいと考える方がいらっしゃいましたら、早い段階で1科目でも多く取得することを推奨します。
面接では、準備していなかった角度からの予想外の質問に対してあまり的を射ていない回答をしてしまったこともあり、自分の失敗を後悔したこともありました。
しかし、仕事の後や休日に面接で伝えたいことを何回も発声練習をしたり、企業のHPに出ている情報を集め、自分なりに嚙み砕いたりと、後悔しないように準備を徹底しました。
その結果として、ある意味潔く面接に臨めたのもご縁を頂けた要因の一つかもしれません。
こうして希望の会社で働くことが出来たのも(株)エリートネットワークの転職カウンセラーの木村さんのお陰だと感謝しております。
お陰で新卒時代から羨望していたアクチュアリーとして働くことが叶いました。
ようやくアクチュアリーとしてキャリアのスタートラインに立ったので、前職以上に自己研鑽を欠かさずに行い、1日でも早く活躍出来るようにしたいと思っています。
目下の目標は、残りのアクチュアリーの一次試験科目に合格して、準会員になれるように勉強を進めることです。