自衛官(特別職国家公務員)、「公益性の高さ」と「ワークライフバランス」を軸に、電力会社の原子力部門・防災安全グループのリスク管理へ

自衛官(特別職国家公務員)、「公益性の高さ」と「ワークライフバランス」を軸に、電力会社の原子力部門・防災安全グループのリスク管理へ

No.1491
  • 現職

    東証プライム上場 大手電力会社  原子力運営管理部 防災安全G 原子力・地域防災等のリスク管理・企画業務

  • 前職

    国家公務員  防衛省 防衛大学校指導教官→中隊長→補給統制本部

上岡 政人 氏 35歳 / 男性

学歴:防衛大学校 卒
TOEIC860(通訳経験あり)

① はじめに

35歳になるまで就職活動経験がない中、約4カ月で自衛官から民間企業への転職を経験しました。
私が転職で特に重要だと思ったことは、転職者が自身のニーズを自覚するための「①自己分析」と、転職者と企業両者のニーズを最大限マッチングするための「②転職エージェント様との出会い」です。
これから述べる経験は、キャリアの方向性が明確な方にとっては当然の事だと思いますが、そうではなかった国家公務員の私が転職を通じて得た気付きです。初めて転職をする方の参考になることを願い、ご紹介します。
※一部、ネガティブな表現があります。私と相性が合わなかった等の理由でネガティブな表現をしていますが、他の捉え方を否定するものではありません。

② 目的を考える ~ 改めて「働く」について考えたこと ~

働く目的は十人十色だと思いますが、転職活動中に易きに流されないために改めて考えました。
就職は人生の重要な分岐点の一つではありますが、それ自体は目的ではなく手段です。
私は「人生を豊かにする」ことを目的としました。そして人生とは、家族をはじめ様々な人との関わりで形作られるものなので、転職後の後悔がないように考えました。

自分という存在は、「時間(年齢)の縦軸」と「世間(人間関係)の横軸」の交点にあると思います。そして、その時々に自分が存在する交点にはどのような「顔」があるかを整理し、それぞれのバランスを取ることが必要だと考えました。
私はこれを「人生を豊かにする」条件としました。

私は就職活動未経験ですが、学生時代と今とでは「顔」の数が違います。社会人経験を経て視野が広がり、挑戦したい事も生まれていたため、バランスのとり方が難しかったです。

③ 転職の背景 ~ なぜ転職しようと考えたか ~

転職のきっかけは次の2点に関する不安です。
一つ目はワークライフバランス、二つ目は自己成長です。

ワークライフバランスは、転勤等の影響で仕事の事情を家族に強いる度合いが大きい上に、将来的に改善する可能性も低く、バランスが一方に偏っていました。

自己成長については、約2年毎の転勤で違った仕事をするため、成果を実感するのが難しいと感じていました。
転勤には様々な仕事を幅広く知ることができる利点はありましたが、特定分野に興味や問題意識を持っても深める間もなく、懸命に取り組んだとしても成果や成長を実感する前に転勤となりました。
更に、自衛官は定年年齢が早いため、通常は50代半ばで転職しますが、定年後に他の仕事で働けるかという不安が大きくなりました。自己成長に対する " 不安 " は、ワークライフバランスの偏りもあり、 " 不満 " となりました。

④ 転職の軸 ~転職活動を始めるまで~

転職を決意したものの、自衛官として身に付けた実務経験が民間企業にとって魅力となり得るのか等の不安はありました。
まずは、改めて自衛官勤務を振り返り、それをどのように感じ、この先どのように働きたいかを考え、具体化しました。
この過程で、仕事のやりがいを求めるならば転職しない方が良いのではないかと悩みつつ、「公益性の高い仕事(私の仕事に対するやりがい)」と「家庭等とのバランスを図れる柔軟性ある勤務環境」という「転職の軸」が見えてきました。

余談になりますが、私は数年前に転職活動の入り口(書類応募まで)に立った末、転職を保留した経験があります。
その結果、年齢的な面で中途採用の選択肢が少なくなり、転職活動自体は厳しくなったと思います。
しかし、この保留の結果、素晴らしい上司と出会うことができました。
いかなるリーダーシップ教育にも勝る経験を通じて、人格の陶冶や仕事に対する志について考える時間になりました。
この出会いは転職を考えながら、その時の仕事に真剣に取り組んだことで得られたものであり、おかげで人生をより豊かにできたと思います。
転職の覚悟を決めるため、また、これ以降述べるエージェント様や企業様等の相手に転職者を理解してもらうためにも、自己分析は必要不可欠だと思います。

⑤ 内定までの経緯 ~ 転職の流れ ~

私の転職活動には、大きく分けて二つの期間がありました。
一つ目は大手転職会社にお世話になり、量を重視して進めたものの挫折した期間。
二つ目は、大手以外の転職エージェント様と転職活動を進め、今回の内定企業様とのご縁を頂いた期間です。

一つ目の期間では、手探り状態だったので大手転職サイトに登録し、応募しました。
面談して頂いたうえで、ご提案頂いたコンサルファーム主体の求人に応募しました。そもそも自分の希望と合うのかと疑問を持ちながらの応募であり、書類選考結果も芳しくなく挫折しました。
しかし、挫折しつつも転職経験者の知人等の助けを得ることができたので、理解者がいることは重要だと思いました。

二つ目の期間ですが、この時期に(株)エリートネットワーク様とご縁を得ることができました。
改めてこれまでの経験と丁寧に向き合い、エージェント様とのカウンセリングを通じて企業のニーズとのすり合わせを行ったことで、最終的に今回入社予定の企業様とご縁を得ることができたと思います。

重要なのは、転職エージェント様との出会いを大切にすることです。
転職者目線で自分を理解して頂き、転職者の希望と相手(企業)ニーズのマッチングをお手伝い頂く必要があるからです。
転職は、自分という労働力(能力、人柄)に対して、企業様に魅力を感じて頂くことで内定を得ることになりますが、相手(企業)の真のニーズや採用基準を独力で知るには限界があるため、その間をエージェント様に取り持って頂く必要があります。
また、一つ目の期間では理解できていませんでしたが、転職エージェントは多数存在しており、結局は相性が合わなければいけないので、多くのエージェント様との出会いが必要だと思います。
エリートネットワーク様は転職者との面談が丁寧であることに加え、私を担当して下さるエージェントの方が直接企業様に出向くことで獲得した企業取材による情報の豊富さが、他エージェント様と大きく異なりました。
転職者との面談を踏まえて、求人票の認識のすり合わせの面談を行って頂きましたが、求人票に記載されている書面上の内容だけでなく、各企業の雰囲気に至るまで知ることができました。
そのお陰で、応募するか否かを判断するための情報だけでなく、書類審査後の実際の面接もイメージすることができ、感謝しております。

⑥ まとめ ~ 転職活動を通じて得た気付き ~

転職活動を通じ、人生の岐路に立って様々なことを改めて考える機会になりました。
転職前の現状に疑問を持たなければ、他に選択肢が存在することを知っていても、今回の経験を通じて得た考えには至らなかったと思います。
また、転職を通じて、企業から求められる人物像を多少なりとも知ることができたため、次の職場でも志高く働きたいと思います。

最後に、今回の転職活動をご支援頂いた転職カウンセラーの久井様、高橋様をはじめエリートネットワーク様に感謝申し上げます。

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