電気通信主任技術者33歳、プロジェクトマネジメントを高く評価され、老舗通信会社から大手電力会社 ICT推進部門へ

電気通信主任技術者33歳、プロジェクトマネジメントを高く評価され、老舗通信会社から大手電力会社 ICT推進部門へ

No.1492
  • 現職

    世界最大級の発電規模と燃料取扱量を誇るグローバルエネルギー企業 ICT統括推進部 アプリケーション開発担当

  • 前職

    大手通信会社 法人向けサービス開発担当

原田 聡一 氏 33歳 / 男性

学歴:鹿児島県 私立高校 卒
九州大学 芸術工学部 卒
九州大学大学院 統合新領域学府 修了
第一級陸上無線技術士
電気通信主任技術者(伝送交換 及び 線路)
基本情報技術者

はじめに

(株)エリートネットワークさんからご紹介頂いた企業に入社して約1か月が経ちました。
実はご紹介頂くまで存じ上げなかった企業なのですが、上司からも「まだ入社して日が浅いのに、本当に昔からいるみたいだね」と言われるほど馴染んで働いています。
これも、カウンセリングの場で私の転職の軸といった基本的なところから大学の志望理由といった踏み込んだ内容までエリートネットワークさんにヒアリング頂き、その内容を踏まえてフィットする企業をご紹介頂けた結果なのではないかと思います。
また、転職活動中に手厚いサポートを頂いた同社の転職カウンセラーの前田さん・保坂さんには感謝してもしきれません。この場をお借りしてお礼申し上げます。

さて、もともと私は大学院卒業後に入社した元の会社に定年まで勤めるつもりでおりました。
そんな私が転職活動を開始し、また内定を得て転職を決断するまでに至った経緯について振り返ってみようと思います。

①    前職への就職の経緯

子供の頃からもの作りが好きだったことや、人間科学系の学問に興味があったことから、大学は両方を学べるデザイン系の学部を選びました。また、その後大学院に進学し、研究(人間工学)にも力を入れて取り組みました。
一方、大学のサークル活動などを通じ、人と人のコミュニケーションの重要さを感じたことから、大学新卒時は以下を軸に就職活動を行いました。博士課程への進学も考えていたので、受けた企業数で言うと両手で足りるほどの少なさでした。
・様々なものづくり(=システム構築)に関われるSIer業界
・社会のコミュニケーション基盤を支える通信業界
このうち、某大手通信会社(前職)から最初に内定を頂き、リクルータ面談などを通じ社員の方の人柄にも惹かれたことや、業務内容が自分の軸にも合っていることを踏まえ、入社を決意しました。

②    前職入社以降の業務経歴

通信会社で通信設備の構築や社内システムの維持管理、サービス開発業務など、年齢の割に多様な業務に取り組ませてもらいました。
いずれも社内調整やプロジェクト管理、業務仕様策定や業務改善などのいわゆる上流工程の業務でした。
業務遂行にあたっては技術的な知識もある程度必要ですので、自己研鑽として資格取得にも励んできました。

③    転職を考えたきっかけ

前職の人間関係に不満は無く、また仕事自体はとてもやりがいを持って取り組めていたのですが、管理職への道が見えてくる年齢になったところで、果たしてこの会社で働き続けて良いのだろうか?という疑問がふと湧いてきました。
モチベーションの高い管理者の方もいましたが、風通しの良くない企業ゆえに様々なしがらみに振り回され苦しんでいる管理者のほうが多いように感じ、自分もいつかこうなってしまうのか?という不安が頭をよぎりました。

また、会社の業績が右肩下がりでありながら、それを挽回できるような新しいチャレンジはしない悪い意味での保守的な社風にも自分の将来を案じました。
そういった状況から、退職するかどうかはさておいて、まずは話だけでも聞いてみようと転職サイトへ登録を開始したのでした。

④    転職活動の軸(こだわった部分、逆にこだわりを捨てた部分)

割と軽い気持ちで転職活動を開始したのですが、職務経歴書の作成やどういった企業に興味があるのかについて纏める必要が出てきました。
それに際し、前職での満足していた点、逆に不満だった点などを整理の上、以下の点を軸に据えて転職活動を行いました。

◆こだわった点
・社風がフィットすること(人間関係の悪さは短期離職リスクにつながるため)
・社会への影響が大きいインフラ業界、もしくは自身の実務経験を活かし業務改善等に携われるコンサルなどの企業
・会社全体が新しい取り組みに前向きであること
・前職で取り組めない業務に従事できること(キャリアアップに繋がること)
・中途入社が多い企業(新卒だけの会社だと硬直した風土になりやすいため)
社風(=コミュニケーションの取りやすさ)については、カジュアル面談や面接の中ですら「話が嚙み合わないな」という企業は、入社しても同じ違和感を覚えるはずだと考えていたので、積極的に会話の機会を得るように意識していました。

◆こだわりを捨てた点
・勤務地(積極的に引っ越ししたい訳ではないが、良い企業があれば場所は問わない)
・年収の大幅アップ(現状維持できればOK)
結果、私は現職入社にあたって引っ越しをしたのですが、やってみれば楽しいものでしたので、結果的にこだわりを捨てて良かったのかなと思います。

⑤ 転職活動を通じて、気づいた点や学んだ点

◆自分で整理できていないことは他人に対しても説明できない
転職活動を始めると、まずは職務経歴書を記載する必要があるかと思います。
それまで自分が取り組んできた業務やその成果について定性的かつ定量的に記載する必要がありますが、守秘義務がある中で社外の人にどうすれば伝わるか、ということを意識して書くことに苦戦しました。
数字の活用は必須ですが、ただ単に数字を盛り込んだだけでは第三者に成果は伝わらないので、定性的に自分が頑張ったことは何か?自分の役割は?それを踏まえてアピールしたい自分の良さは何か?など、まずは自分の頭の中で整理し、それを相手に伝わるような適切な表現方法で定量化していく作業が重要だと思います。
自分が腹落ちしていないことは自分でもうまく説明できない→当然相手には伝わらないので、そこは意識していくべきです。​

◆自分の経験を評価してくれる会社は意外とある
前職が特殊な会社であったこと、また異動が多かったこともあり、技術系ながらこれといった深い専門性もなく、果たして私の経験は他の企業から欲しいと言われるようなものなのか?という不安がありました。
しかし、職務経歴書をブラッシュアップしていくと、案外評価してくれる会社はあるものです。
私の場合、プロジェクトマネジメント経験に興味を持って頂けることが多かったのですが、それを職務経歴書で伝わるように記載すること、またその詳細について聞かれた際に苦労したところや反省点などを論理立てて答えられるよう、自分の中でイメージを行うことが重要だと感じました。

◆これまでの人生で筋が通った選択ができているかは案外聞かれる
転職活動ということで、主に(転職活動時点の)現職についての話ばかりかと思いきや、大学を選んだ理由などから深堀して聞いてくる企業がいくつかあったのには驚きました。
私自身はもともとエリートネットワークさんとの最初のカウンセリングの場で聞かれたこともあり、そつなく回答ができたつもりなのですが、今後転職活動をされる方はそのあたり(一貫性が無く見える場合はその理由なども)も整理しておいたほうがいいかもしれません。

◆仕事との両立は結構大変だが、時間は作るもの
今回初めての転職活動だったのですが、仕事や資格試験の勉強もしながらだったので、時間の捻出に大変苦労しました。
特に面接については幸いにもほぼ全部リモートだったのですが、私は日中の時間帯がほとんど仕事の予定で埋まっている(加えて時間外勤務もそれなりにある)関係で面接可能枠が少なく、多方面にご迷惑をおかけしてしまいました。
そういった事情も鑑みると、リモートワークなどを活用して業務を調整できるようにした方が色々とやりやすいのではないかと思います。
休日の使い方という観点では、例えば土曜日は面談のスクリプトを作る日、日曜日は資格の勉強日など、しっかり予定を立ててメリハリをつけるのが良いのではと思います。

⑥    次の職場に賭ける意気込み

そんな訳で無事内定を複数社から頂き、いずれも辞退して前職に留まる選択肢も含めて悩んだのですが、一番ラブコールが大きかった現職に決めました。
諸々の待遇や自分の軸にマッチしているかも考慮した上での選択ですが、限られた時間でお会いしただけなのに「是非来て欲しい!」と言って頂けることって中々ないことだよなと考え、そこが決め手となり入社を決めました。
また、キャリアアップのための前向きな転職ということで、前職の退職面談などもスムーズに終え、職場の同僚の方からも気持ち良く送り出して頂けました。

ただ、今回のこの選択が正しかったと今後も胸を張り続けることができるか、ということについては、いくら環境が良かったとしても自分の頑張り次第なのではと考えています。
気持ち良く送り出して頂いた前職場の方々に報いるよう、今の企業で活躍できるように頑張りたいと思います。
まだ新しい業務に不慣れなところはありますが、出来ることから少しずつ対応していきたいです。

おわりに

最後になりますが、転職活動はとても精神的・体力的な消費が大きく、加えて職を変えること自体が現代の日本では大きな人生の選択となってしまうこともあり、転職活動を行うことさえ慎重な判断にならざるを得ないかと思います。
私も転職を諦めようと思ったことが何度かあったのですが、改めて自分のキャリアや人生で実現したいことを考え直す良い機会になったと思います。

もし今の職場でキャリアなどに関してモヤモヤしている方は、転職エージェントさんに話を聞いてみるだけでもいいかと思うので、まずは何か行動してみることをお勧めします!

この転職者を担当したカウンセラーに
転職相談したい

この記事をご覧になったあなたに

関連する転職体験記

転職体験記を絞り込み検索 全ての記事一覧は
こちら